【あの人が着てみたら】大人カジュアルにひとさじの甘さを。一田憲子さんのピンタックブラウス着回しコーディネート
編集スタッフ 藤波
発売から3年目を迎えた「とろみ素材のピンタックブラウス」。
これまでも、これからも、定番で頼れるスタンダードとして、気負わないシンプルなデザインを目指した一着です。
この特別コンテンツでは、編集者・ライターとして活躍する一田憲子(いちだ のりこ)さんを訪ね、私服と合わせた着回しコーディネートをご紹介いただきます。
「ずっと愛せる、大人のブラック」
とろみ素材のピンタックブラウス
自分らしいおしゃれってなんだろう?
ムック本『大人になったら着たい服』(主婦と生活社)の企画・編集をはじめ、おしゃれにまつわる仕事に多く携わる一田さん。
カジュアルで落ち着いた雰囲気の装いをベースに、いつも軽やかにおしゃれを楽しまれている印象がありますが、洋服選びにマイルールはあるのでしょうか。
一田さん:
「40歳を過ぎたころ、それまで着ていた服が何もかも似合わなくなってしまった時期があったんです。
実は、そんな経験をもとに企画したのが『大人になったら着たい服』。取材を通して先輩たちに色々教えてもらった中でも、“普通の服でいい” というのは自分にとって一つのキーワードになりました。
それまでは一枚でおしゃれが決まるものを選ばないと、と思っていたけれど、その一枚は普通でよくて。普通の服どうしを組み合わせることで自分らしいおしゃれが立ち上がればいいということなんです」
一田さん:
「その考えに触れてから、年々洋服の選び方がシンプルになってきた感覚はあります。何が似合うかは着てみないと分からないから、これだ!っていうスタイルにたどり着くまでに授業料はたくさん払いましたけどね。
この服が私を一番素敵に見せてくれるっていうパターンが決まれば、あとはマイナーチェンジで大丈夫。今日と明日で装いがガラリと変わらなくたっていいんです。
今の私の定番は、綿や麻のパリッとしたシャツやオーバーサイズのパンツ、ちょっとおしゃれをするならワンピース。おしゃれの制服が決まった今は、若い頃よりも気負わず身軽に楽しめている気がします」
これを機にまた黒を着てみようかなって
そんなシャツスタイルが定番という一田さんですが、実はブラックは一枚もお持ちではなかったのだとか。
今回ピンタックブラウスを試してみていかがでしたか?
一田さん:
「黒は素敵な色だけれど同時に強い色でもあるので、年を重ねるにつれて顔周りにくると負けてしまうような気がして、だんだん手が伸びなくなっていました。
柔らかいとろんとした素材も手持ちにはなかったので、初めて見たときは私で大丈夫かしら?と思ったんです。でも着てみたら、とにかく落ち感がきれいで、普段のカジュアルな装いとの相性もばっちり!
ちょっとシックな印象に見せてくれて、いつもよりおしゃれ度がアップする気がして嬉しかったです。これを機にまた黒を着てみようかなと思っているんですよ」
それでは早速、私物と合わせた着回しコーディネートを見せてもらいましょう。
カジュアルときれいめのバランスが◎
ピンタックブラウスの着回しコーデ
一田憲子さん( 168cm / Lサイズ着用)
こちらのブラウスは S〜Lの3サイズ展開。今回、身長168cmの一田さんに着ていただいたのはLサイズです。
普段はカジュアル派、とろんとした素材も新鮮と話す一田さんならではのおしゃれのポイントや、着こなしのちょっとしたコツを教えていただきました。
「ずっと愛せる、大人のブラック」
とろみ素材のピンタックブラウス
ふだんのラフな装いと合わせて。
丈感と裾のバランスが絶妙でした
まずは、秋のはじめの今まさに合わせるなら?というテーマで、在宅でのお仕事やワンマイルのカジュアルコーデを考えてもらいました。
一田さん:
「着てみてまず思ったのが、生地がとっても柔らかくて着心地がいいこと。肩周りも程よい落ち感のおかげで窮屈さがなく、ゆとりを持って着られました。
パンツはもう少しシュッとしたテーパードのものも合わせてみたのだけれど、個人的にはこのカジュアル全開のビッグシルエットのパンツとの組み合わせが好きでした。
ブラウスもたっぷりとしたフレアだから全体的にビッグに見えてしまうかも?と思いましたが、不思議とそんなことはなかったです」
一田さん:
「すごくいいなあと惹かれたのが、丈感と裾のカッティング部分。
お尻が程よく隠れる丈感で、横から見たときに綺麗なカーブを描いているから、裾を出して着ても素敵に見えますね。
実は、普段シャツはボトムスにインしてベルトをして着ることが多いんです。その方がきちんと見えると思っていましたが、このブラウスなら出しっぱなしにして着たいです」
一田さん:
「前面にあしらわれた細かなタックも好きです。ここ数年は、シンプルすぎるアイテムだとメンズっぽく見えてしまうことが悩みで。
ひとさじの甘さだったり、女性らしさだったり、カジュアルな中にもそういったポイントのあるアイテムの方が素敵に見せてくれる気がしているので、この繊細なタックはそんな気分ともマッチしていました」
秋のお出かけ。ジャンパースカートで
ワントーンコーデ
続いては秋のお出かけ着として。ジャンパースカートと合わせたワントーンコーデです。
一田さん:
「ワンピースやジャンパースカートは、ちょっとおめかししたいときの定番。でも、このスカートには白いシャツくらいしか合わせたことがありませんでした。
今回ブラックどうしで合わせると重たくなり過ぎないか心配でしたが、ブラウスがとろんとした素材で柔らかな印象なので、秋っぽさはありつつも軽やかに着られた気がします。
ワンピースもタックが入っているので、甘くなり過ぎないようにアクセサリーとバッグはピリッと大人っぽい雰囲気のものを選びました」
一田さん:
「このブラウスはゆとりがありつつも生地自体は分厚くないので、重ね着にもぴったりですね。
袖口は好きな丈でピタッと止まるので、家事のときも安心そう。少しだけまくって、バングルなど手元のおしゃれを楽しむのも良さそうです」
肌寒くなったらコートを羽織って。
取材の日のお仕事スタイル
▲バッグ:一田さんと当店がコラボした『ラウンドレザーバッグ』
最後に、仕事での外出などきれいめに装いたい日のコーディネートを見せてもらいました。
一田さん:
「打ち合わせやインタビューの日をイメージして、ホワイトの綿のパンツとコートに合わせてみました。
いつものカジュアルな装いですが、綿のシャツからこのブラウスに変えるだけでぐっときれいめな雰囲気になりますね。
手持ちの服と合わせてみればみるほど、カジュアルなアイテムとのバランスが取りやすいブラウスだと感じます」
一田さん:
「ゴールドボタンがちょうどいい存在感で、首元にアクセサリーをつけなくても寂しい感じはしませんでした。
今回はコートの襟を立ててちょっとアクセントにしましたが、コートにブローチをつけても良さそうですね」
一田さん:
「ブラウスをインしたときのシルエットもいいですね。裾に余裕があるおかげで好きな具合にブラウジングできました。
カジュアルが好きで、エレガントになりすぎるのは苦手。普通に過ごしていたらこのブラウスを手に取っていなかったかもしれません。
けれど今回お試しさせてもらって、改めてブラックの万能さだったり、さらっと着るだけでおしゃれが決まるアイテムの心強さを実感できました」
一田さん:
「やっぱり一番は、カジュアルときれいめの中間のような、絶妙なバランスの良さがこのブラウスの着回し力に繋がっていると感じます。
一枚あったら、私と同じようなカジュアル派さんのおしゃれの幅もぐっと広がるアイテムだと思いました」
装いは毎日の気持ちを左右するもの。
だからこそ、自分らしいスタイルに馴染むアイテムと出会えたときはとびきり胸が高鳴る……一田さんにおしゃれのお話を伺っていたら、そんなことを強く思いました。
シンプルだから、カジュアルにもきれいめにも着られて、アレンジも楽しめる。懐の深い「とろみ素材のピンタックブラウス」がそんな普通で特別な一着になれば嬉しいです。
「ずっと愛せる、大人のブラック」
とろみ素材のピンタックブラウス
【写真】鍵岡龍門
一田憲子
編集者、ライター。フリーライターとして女性誌や単行本の執筆などで活躍。『暮らしのおへそ』『大人になったら、着たい服』(主婦と生活社)『暮らしのまんなか』(別冊天然生活)では企画から編集、執筆までを手がける。全国を飛び回り、著名人から一般人まで、多くの取材を行う。著書多数。『父のコートと母の杖』(主婦と生活社)を11月1日に出版予定。ウェブサイト「外の音、内の香」http://ichidanoriko.com/
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