【クラシコムのしごと】1分間で何を伝えられるだろう? インスタグラム「リール」チームに密着しました
編集スタッフ 吉野
当店で働くスタッフの様子をお届けしている不定期連載「クラシコムのしごと」。
今回話を聞いたのは、インスタグラムの「リール」づくりに携わるスタッフたちです。
インスタグラムを開くと、雑貨や洋服、暮らしに関わる動画がずらり。どれも長さは1分間、美味しそうな料理シーンが流れたり、文房具の使い方がテンポよく流れたり、とさまざまな内容です。
▲お取り扱い商品の紹介動画、当店オリジナル番組「しあわせな朝食ダイアリー」などを短くまとめた動画のほか、企業とのプロモーション動画「ブランドムービー」も投稿しています
▲左から、コンテンツ開発グループの青木、MDグループの石谷、郡(こおり)。「リールはお客さまと直接交流ができる、数少ない場所のひとつ。質問も大歓迎なので、ぜひ気軽にリアクションいただけたら嬉しいです!」
動画の楽しげな雰囲気から、撮影も賑やかにさくさくと進んでいくのかな?とイメージしながらスタジオへ。けれどそこには、こまめに意見を交わしつつ、じっくり集中してモニターを覗くスタッフたちの姿が。
撮影が終わったあと、動画を作成する上で感じていることをあれこれ聞いてみました。
「完全に手探り状態」から始まって、3年が経ちました
石谷:
「インスタグラムにリール機能が実装されて、社内で『当店のアカウントでも投稿してみるのはどうかな』という声が出始めました。
そこで、インスタグラムまわりを担当していたMDグループでできることを少しずつやってみよう、と。
まずは『着用レビュー』記事の撮影をしているところに、私がスマホひとつで向かうところから始まりました。撮影・編集ともに経験はなく、完全に手探りの状態でしたね」
そうして動画を投稿し始めてから、もう3年以上続いているのですね。
石谷:
「最初の動画は、今のように商品について詳しく説明するものではなく。アイテムを身につけたスタッフが歩いたり、一周ぐるっと回ったりとシンプルな内容でした。けれどそのとき、お客さまから予想以上にたくさんの反応をいただけたんです。
それをきっかけに『動画には、喜んでいただける要素が詰まっているのかも?』と感じて、投稿を続けていくことになりました」
その後、動画コンテンツ担当のグループに青木が入社し、3名の「リールチーム」として進んでいくことになります。
青木:
「今回の取材を機にカレンダーを見返してみたら、入社から2週間後にはリールの撮影に参加していました(笑)。みんなで試行錯誤の日々でしたね。
商品説明はマイクを使ったほうが聞き取りやすいかも、映像のバリエーションを増やしたほうが飽きずに見られるかも、ナレーションを入れたらどうだろう……など本当に色々試しました」
石谷:
「私は途中1年ほど産育休に入っていたのですが、その間にもどんどん新しい動画が更新されていて。お休みに入る前にはなかった形に挑戦しているのを、毎回新鮮な気持ちで見ていました」
「日々のモヤモヤ」が企画のもとになることも
フライパンや一輪挿し、ブラウス、ヘアオイルなど、リールで取り上げる商品のジャンルは幅広く、さまざま。アイテムやタイミングは、どのように決めているのでしょうか。
石谷:
「月に一度振り返りと、今後の撮影について話しています。
取り上げる商品はもちろん、『どういうテーマで、誰に向けて撮りたいか』『今、自分たちが見たい動画は何か』を共有することは、全員で大切にしていますね」
郡:
「私たちが感じている『日々のモヤモヤ』から取り上げる商品が決まることもあります。
当店オリジナルのアイテムも『モヤモヤ』を動機に作られることが多いので、そこにマッチする商品をリールでもご紹介したいな、と考えているんです」
石谷:
「『今見たいもの』は、季節によっても変わりますよね。
例えば、冬はあったかい鍋を食べたい、夏は食欲がなくなりがちだから食器よりも洋服が見たいなあ、とか。ゴールデンウィークや夏休み前は、お出かけグッズが気になります。そんなふうに、自分たちが見たいものを率直に共有し合っています」
青木:
「あとは映像だからこそ楽しく見られそう、と感じた商品を挙げたことも。
例えば『つっぱり棒』は、一見用途が分からないくらいシンプルなデザイン。思い切って『これ、どんなアイテムだと思いますか?』と、第一印象で感じたことをナレーションの第一声にしてみたんです」
青木:
「お客さまにも、一緒に『なんだろう?』と思いながら、実際に壁に取り付けている様子を見ていただけていたら嬉しいですね」
トレンドと、お店の世界観が混ざり合って
石谷:
「リールはインスタグラム内の機能なので、他の媒体に比べてトレンドの影響がより色濃く反映されますし、変化も早いなと感じます。動画の構成やBGMなど、『こういう動画よく見かけるな、気になるな』というものがどんどん更新されていくというか。
私たち自身がそうであるように、トレンドになっているものはきっと多くの方に楽しんでいただけると思っています。
ただ、トレンドだからなんでもやってみよう、とは考えていなくて。『北欧、暮らしの道具店』の世界観に取り入れられる方法を常に探っていますし、その塩梅はいつも難しいなと感じますね」
青木:
「リールは、当店のことを知らなくても『たまたま流れてきたから見た』という偶然の出会いが起こりやすいと思います。
当店の世界観と、リールらしい『トレンド』が気持ちよく混ざり合った動画が、お客さまとの出会いの窓口にもなっていたら嬉しいです」
▲映像のトーンを意識して、スマホから一眼レフカメラでの撮影に変化したそう
1分間で伝えられること
当店のリール動画は、1分間。テンポ感や構成などを意識しながら、限られた時間のなかで充実した内容になるよう編集しているのだとか。
動画に出演することが多いという郡に、意識していることを聞いてみました。
郡:
「どう動いたら伝わりやすいかな?ということは常に考えているかもしれません。洋服であれば、生地の質感、動いたときの揺れ方がパッと見て分かりやすいのは、動画の強みですよね。
買う前に商品を直接見たり触ったりできないからこそ、分かりやすくお伝えしたいと思っています」
郡:
「スタッフに商品を使ってもらいながら撮影することもあります。
私自身、特にコスメなどは、使った人の声や使っている様子を見て買いたい!と感じることが多いんです。『実際のところ使用感ってどうなんだろう?』と、リアルな参考材料の一つとして、お役に立てていたらいいなと思っています」
今難しいと思っていることも、1年後には
青木:
「今後もやってみたいことが色々あります。
例えば、外での撮影。今は社内のスタジオで撮影していて、動ける範囲も限られています。
もし実際に街の中を歩いている様子を撮れたら、その服を着て暮らしているイメージが湧きやすいんじゃないかな、と。撮影も楽しそうです」
石谷:
「コスメ系の商品をテーマにした動画も、もっと撮っていきたいです。
今はヘアケア商品から、少しずつ始めています。テクスチャーや髪につけている様子など、動画だとやっぱり分かりやすいですよね」
石谷:
「これからは、メイクアイテムなども取り上げられたらなあと。当店の世界観でどう見せていくか、一つ一つ丁寧に考えていきたいです」
青木:
「1年前、アパレル商品の動画を撮り始めたときにも同じようにたくさん悩んでいて、今投稿しているような動画を作れている状態は全く想像できていなかったんです。
でも今、達成できていることがたくさんあって。
だからまた1年後には、今難しいと思っていることも、同じようにできているはずだと思っています」
***
「想像もつかなかったことが、今できるようになっている」という言葉に希望を感じた、インタビューの終わり。
1年後のリールがどうなっているのか、今から楽しみになりました。
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