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穂村弘の読書日記『本から顔をあげると、夜が』

穂村弘の読書日記『本から顔をあげると、夜が』

歌人 穂村弘さんによる読書日記の連載。本を中心に、テレビや映画や買い物や日常の出来事なども登場します。通勤中や寝る前などにゆるっと読んでいただけますように。

カルチャー
【読書日記|本から顔をあげると、夜が】第十二回:最後の挨拶
2022/12/23
X月X日 「高橋源一郎の飛ぶ教室」というラジオの番組で、高橋源一郎さん、金原ひとみさんと一緒に読書会をした。一人一冊ずつお気に入りの本を挙げて読み合った。高橋さんのお薦めは『美は乱...
カルチャー
【読書日記|本から顔をあげると、夜が】第十一回:何も起こらなかった時代
2022/11/30
X月X日 古本屋で見かけた『踊るミシン』(伊藤重夫)が、どうしても読みたくなって買ってしまった。けっこうな高値がついていた。しかも、この本は昔、所有していたことがあるのだ。何年間も...
カルチャー
【読書日記|本から顔をあげると、夜が】第十回:マカオのカジノを思い出した
2022/10/25
X月X日 引越しのために本の整理をしていたら、『麻雀放浪記』(阿佐田哲也)がごろごろ出てきた。全四巻の文庫本が二セットで計八冊。何故ダブっているのかというと、或る時、どうしても読み...
カルチャー
【読書日記|本から顔をあげると、夜が】第九回:語り手の脳内の嵐がやばい
2022/09/13
X月X日 前々回、「たんぽぽ娘」(ロバート・F・ヤング、伊藤典夫訳)について、「一作だけが突出して有名な作家がいるけど、ロバート・F・ヤングもそうかもしれない。この短編には、それだ...
カルチャー
【読書日記|本から顔をあげると、夜が】第八回:京都の本屋さんの記憶
2022/08/18
X月X日 京都に行った。新型コロナウイルスのせいもあって久しぶりだ。昔から講演などの仕事でいろいろな地方に行くことがある。その時に感じたのは、書店や古書店の充実度は基本的には都市の...
カルチャー
【読書日記|本から顔をあげると、夜が】第七回:タイムトラベラー、或いは運命の人
2022/07/19
X月X日 テレビを点けたら、大林宣彦監督の「時をかける少女」をやっていた。何度も見た映画なのに、画面に目が吸い寄せられてしまう。そこには十五歳の原田知世がいる。凄い美人というわけで...
カルチャー
【読書日記|本から顔をあげると、夜が】第六回:残酷な読者の楽しみ
2022/06/21
X月X日 先日、かかりつけのお医者さんに本を貰った。一目見て思わず、「あ、これ、前から読みたかったんです」とお礼を云った。その本のタイトルは『将棋の子』(大崎善生)である。昔から、...
カルチャー
【読書日記|本から顔をあげると、夜が】第五回:オタクは国境を超えて
2022/05/17
X月X日 中野ブロードウェイに行った。古本、映画、アニメ、古着、鉄道、ミリタリー、占い、切手、レコード、ゲーム、コイン、時計、化石、オモチャ、ナイフなど、さまざまなジャンルのマニア...
カルチャー
【読書日記|本から顔をあげると、夜が】第四回:本と現実の間の壁
2022/04/21
X月X日 荻窪駅前の文禄堂という書店に、『山を渡る』(空木哲生)が四巻まで並んでいるのを発見。探していた漫画なので、喜んでレジに運んだ。山登りはまったくの初心者という女性三人が、ち...
カルチャー
【読書日記|本から顔をあげると、夜が】第三回:小さな戦いの連続
2022/03/17
X月X日 『サスペリア』(ダリオ・アルジェント監督)を久しぶりに見た。いちばん好きなホラー映画だ。以前、対談させていただいた漫画家の楳図かずおさんも好きとおっしゃっていて嬉しかった...
カルチャー
【読書日記|本から顔をあげると、夜が】第二回:聖地巡礼
2022/02/18
X月X日 横浜の中華街に出かけた。新型コロナウイルスのせいで家にずっと籠っていたので、ずいぶん久しぶりだ。と云いつつ、平常時でも訪れるのはせいぜい年に二、三度だった。そのために、な...
カルチャー
【新連載|本から顔をあげると、夜が】第一回:失踪への憧れ
2022/01/28
 はじめまして。穂村弘と申します。普段は短歌やエッセイなどを書いています。このたび読書日記を連載させていただくことになりました。読書日記と云いつつ、本のほかに散歩や旅行や観劇や買い...