
数ヶ月前に引越しをしました。一通りのものは揃い生活は落ち着いたものの理想のお部屋への道は遠く、あれを買わなくちゃ、ここの収納がうまくいかないな……とまだまだ試行錯誤中です。
そんなときインスタグラムで参考にしていたのが、当店の特集『私のワンルーム』や、Youtubeチャンネルにもたびたび登場してくださっている 遠藤 美南 さんのお部屋でした。

持っている家具や雑貨一つ一つに愛着を持って、かろやかにインテリアを試行錯誤しつづける遠藤さんを見ていると、こんなふうに過程も含めてお部屋づくりを楽しめたら、と思います。
そこでこの特集では、遠藤さんが去年引越しをされた一人暮らしのワンルームを訪ね、現在のお部屋づくりについて伺いました。前編では、今の部屋と出会うまでの経緯や、引越してからの暮らしの変化についてお聞きします。
前の部屋を楽しみ尽くして、あたらしい場所へ

近くにはいい雰囲気の商店街や、小学校。はじめて来たのになんだか落ち着く街に遠藤さんのお住まいはありました。ここに引っ越してきたのは、昨年の秋のことです。
遠藤さん:
「前の部屋ははじめての一人暮らしだったこともあり、新鮮だったのかあまり飽きなくて、結果的に6年近く住みました。
去年から『周りの環境含めこの部屋は十分に楽しんだしそろそろ新しいところに行きたいな』という気持ちになり、引越し先を探しはじめて。更新のタイミングが徐々に迫っていたこともあり、いざ決めてからは1〜2ヶ月くらいで引越しましたね」

遠藤さん:
「部屋探しでいちばん重視していたのは、間取りと部屋の雰囲気です。やっぱりインテリアが好きで、家具もお気に入りのものを揃えているので、そこで過ごす時間が心地よくて楽しいものになりそうかというのは自然と想像しながら探していました。
以前住んでいたのは8.3帖の1K。私はベッドもダイニングテーブルも、ひとつの空間に一緒に置いてある景色が好きなんです。なので今回もワンルームもしくは1Kで、かつ家賃はそこまで変えずにもう少し広いところがいいなと思っていました。
"どこに住むか" にはあまりこだわりがなくて。希望の平米数・家賃・ワンルームもしくは1Kで絞るとヒットする物件数も限られていたので、エリアは仕事場に通える範囲で広く見ていましたね」

遠藤さん:
「この部屋は広くて向かいに建物がなく明るいこと、そしてなんといってもこの大きな腰窓に惹かれて。間取り図と写真を見た瞬間、ここだ!とすぐに内見を申し込みました。
実際に見てみて、白っぽいシンプルな内装も気に入りました。扉の色味や細部の造りもクセがなくて、手持ちの家具もうまく配置できそう……と小さな違和感がなく、自然とここで暮らすイメージができたんです。
床だけは、元々濃いブラウンのフローリングだったのですが、手持ちの家具は木製が多く重たくなってしまいそうだったので、引越しを決めた当初からカーペットを敷こうと思っていました。実際に引っ越してきてから、ネットでアイボリーのカーペットを購入して自分で敷きました」

遠藤さん:
「家賃を大きく変えずに広さが約2倍になった分、前の家に比べると築年数や水回りの造りはやや古いのですが、住み始めてからも特にマイナスなポイントは感じません。
良かったことはキッチンが広くなったこと。料理が好きで毎日自炊するのですが、今まではいわゆる一人暮らし用の手狭なキッチンだったので、使いやすくなってうれしいです」
どうしても叶えたかった、ダイニングづくり

この部屋での遠藤さんの定位置は、窓から明るい光がさすダイニング。家具はほとんどが元々持っていたものですが、大きいものではほぼ唯一、新しく迎えたのがこのダイニングテーブルだったそう。
遠藤さん:
「『JOURNAL STANDARD FURNITURE』のダイニングテーブルは、大きすぎないサイズ感と、脚が板になっているためブラウンの面積が多く、他の木の家具とも馴染むところが気に入っています。
実は私がこの家でどうしてもやりたかったことが、腰窓の前にダイニングテーブルを置くことでした。前の家は広さ的にソファを置くとダイニングテーブルが入らず、小さなローテーブルで過ごしていたので、ずっとダイニングスペースを作りたかったんです。
物件サイトでこの腰窓の写真を見たときに、ここにダイニングテーブルを置く絵がパッと浮かんで、それがこの部屋を選ぶ大きな決め手にもなりました」

▲テーブル裏には金具部分にマグネットフックをつけて、鍋敷きがわりのクロスや、あまり見せたくないティッシュ箱、プロジェクターのリモコンを吊り下げて
遠藤さん:
「ところが住んで実際に家具を並べてみると、他のものとのバランス的にも、ここにはベッドを置いた方が良さそう。仕方なくダイニングテーブルは一旦キッチン横に置いていました。
半月くらいそのまま過ごしたものの、何かしっくりこなくて。ある時、やっぱりここはダイニングだ!と思い、一気に模様替え。結果、ベッドもいい感じの場所が見つかって今の配置になりました。
どうしても気になるスペースが一つでもあると、結局は全体も上手くまとまらないんですよね。まずは自分が一番やりたいことを決めて、他のことはそれに合わせて調整すれば良いんだな、とあらためて思った出来事でした」
▲透け感のあるレースも、ガーゼの布と重ねづけすれば気になりません
遠藤さん:
「レースカーテンも、前の部屋で使っていたものが古くなっていたので新調しました。代官山にある『ジャンヌ・バレ』で購入したレースの布を、100均のカーテンクリップで吊り下げています。
長さが足りなかったので、シンプルなガーゼ生地を買って継ぎ足したり、重ねてつけたりしています。
一般的にはレースカーテンを窓に近い方のレールに、遮光カーテンを室内側のレールにつけると思うのですが、うちでは逆につけていて。そうすると、夜カーテンを閉めてもレースが部屋から見えてかわいいんです」
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遠藤さんの「前の家は楽しみ尽くした」という言葉を聞いて、私は今の家を楽しみ尽くせているかな?と振り返りました。
近所の気になるお店にはまだあまり行けていないし、洋服の収納ももう少し改善の余地がありそう。でもそれはできていないことではなくて、"楽しみ尽くせる余白" なのかも?と思ったらちょっと嬉しくなります。
まず自分が一番叶えたいことを決めて、他のことはそのあと調整する。この考え方も、模様替えで迷ったときの指針になってくれそうです。
つづく後編では、遠藤さんの新しいお部屋をより詳しく拝見しながら、インテリアや雑貨のお買いものについても伺いました。
写真:メグミ
遠藤 美南
都内在住。フリーランスで舞台や映像、広告の衣装製作を行う。インスタグラムでは、ワンルームでインテリアを楽しむ様子を発信。感度の高い物選びの視点が多くの人の心を掴んでいる。@mnmii___
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