【新商品】手にするお客さまをイメージして、一点一点仕立てあげられたyesのレザーバッグ。
商品プランナー 加藤
スクエアショルダー2ピース(レッド):15,120円(税込)
こんにちは、バイヤーの加藤です!
革の持ち味を存分に生かし、自分だけのとっておきを叶える、yes(イエス)のレザーバッグ、スクエアショルダーとスクエアポーチが本日より新登場です。
出合った瞬間、おもわず一目惚れしてしまった、レザーバッグたち。そのさらなる魅力を探りに、つくり手のご夫婦を訪ねてアトリエを取材させていただきました。
その様子も、このコラムの後半でたっぷりとお届けしますので、ご覧くだされば嬉しいです!
気持ち上向く、yesのレザーバッグ。
スクエアショルダー2ピース(ブラック):15,120円(税込)
今回、ご紹介するのは「スクエアパーツシリーズ」という、1枚1枚の正方形のパーツをつなぎ合わせ、職人さんがハンドメイドで1つ1つ縫製をして仕立てたバッグです。
部位による質感の違いや、自然に刻まれたシワやキズなど、革が本来持っている個性をありのままに楽しめるよう、革を余すことなく正方形に切り分けて、パズルのように組み替えながらデザインされています。
パーツごとに色味や質感が違っているので、それぞれが表情豊かに経年変化を遂げていく様子も魅力的。自然の風合いを、自分らしく楽しめますよ。
デザインが行き届いたショルダーバッグ。
見た目が美しくみえるよう互い違いに配置されたショルダー、継ぎ目が目立たない革素材をインナーのパイピングに使用するなど、細やかに徹底されたデザインのショルダーバッグ。
長財布プラスαが入る充分な大きさ、斜め掛けのバランスが良いショルダーの長さなど、試作品を毎日持ち歩き、心地よいサイズを確認しながら設計したそうです。
シンプルでありながら、どこか質実剛健な雰囲気。コーディネートをぐっと引き締めてくれますね。
個人的に一目惚れしたのは、差し色に使いたくなる深い色味のレッド。しっとりとした絶妙なトーンで、秋冬とこれから迎える季節のコーディネートにもぴったり♪
どんな装いにも馴染んでくれる、ブラックもおすすめです。どちらも、ざっくりニットやトレンチコートなどに、大人っぽく合わせたいですね。
手なじみの良さに驚いたクラッチバッグ。
これまで、ショルダーやトートなど取っ手部分を持つことがほとんどだった革のバッグ。素材をしっかりと手のひらに感じながら持ち歩く、クラッチバッグの手なじみの良さが、思いがけず衝撃的でした。
素材の自然な質感や手仕事の温かみがじんわりと伝わって、持っていてどこか嬉しい気持ちに。
クラッチバッグとしてももちろんのこと、ipadなどが入るサイズなので、インナーバッグとして使うのもおすすめです。
スクエアパーツは、初めそれぞれ色の雰囲気が違っていますが、次第に全体のトーンが馴染みグラデーションのように変化します。
(写真左:新品、写真右:約1年使用したもの)
今回、当店でご紹介するバッグのなかで、色味の変化を特に感じられるのがこのナチュラル。徐々にツヤのあるキャメルになり、さらに深みのあるブラウンへと変化していくのだそう。
時間とともに個性を増し、自分だけの革に育てる楽しみを感じられますよ。
あえてマチを無くした理由。
見た目がペタンコなので、ちゃんと荷物が入るかな?と不安になりますが、しなやかな革は、中に入れるものをやわらかに受け止めます。持ち歩くものや使う人の手の形に沿って、次第に形が変わるので、この経年変化を楽しんでほしいと、マチをあえてつくらなかったのだそう。
使うほどに艶が出て、自然な丸みを帯び、より優しい雰囲気に育っていきます。その過程もまた、魅力のひとつですね。
革の自然な質感や丁寧なものづくりに触れることで、手にするたびに、自分の気持ちもふわりと上向くように感じます。
つくり手のご夫婦を訪ねました。
今回、ものづくりの現場の様子を伺いたくて、大阪・谷町のアトリエへお邪魔しました。
yesは、2015年の1月に夫婦が立ち上げたブランド。近藤さんが、皮革類の卸会社から独立し、妻・屋敷さんと2人でスタートしました。
長年、たくさんの革と触れ合ってきた近藤さん。革が本来持っている個性を生かしたいという、使命感にあふれていました。
近藤さん:
「1枚の大きな革から製品にできる部分はわずかです。キズやシワの入った箇所は捨てられることが多いのですが、動物の表皮から作られる皮革は、それぞれに趣が異なっています。そんな個性の部分も捨てずに均等に使いたい。製品としてのNG部分を無くすことは出来ないかと、考えていました。」
そこでたどり着いたのが、革を小さなパーツに解体しつなぎ合わせ、1枚のシートをつくること。スクエアパーツをつなぎ合わせてつくるバッグが生まれました。
お客様の雰囲気に合わせたパズリング。
パーツ1枚1枚の配置は、お客さまから感じるテイストを意識しながら組み合わせます。
屋敷さん:
「カッコいいテイストがお似合いだなぁと思うときは、シワが入った風合いのあるパーツを入れるとか、その人の雰囲気に合わせて毎回パズルをしていくように考えますよ。」
まるで、オーダーメイドのような製作方法!すべてが一点もの、同じものはひとつもありません。
1枚ずつパーツを選んで配置し、俯瞰で確認して微調整していく…こうした手間を惜しまない姿勢に、お聞きしている私までも気持ちがきゅっと引き締まります。
そして、今回当店でお取り扱いさせていただくバッグの1つ1つも、すべてお2人が相談しながらパーツを組合せました。屋敷さんがメインとなって、調整してくださったそうですよ。
屋敷さん:
「ホームページのコラムを読むうちに、私が好きな感じだ!と(笑)。北欧、暮らしの道具店のお客様と私は似た感覚かな、と思いました。ナチュラルななかにも、こだわりがあって。デザインだけではなく、女性ならではの使い心地を考慮したいという目線もありますよね。」
当店のお客様は、どんな雰囲気がお好きだろうと思いを巡らせ、個人のオーダーと変わらない工法で仕立てられたレザーバッグ。
当店でしか出合うことのない、想いのこめられた1つ1つのバッグを思うと、私までどこか誇らしい気持ちになりました。
最後の仕上げは、使い手に託して。
今回のバッグに使われているのは、「栃木レザー」のヌメ革です。
腐敗を防ぎ、柔軟性を保つための加工を”なめし”といいます。栃木レザーの革は、植物由来のタンニンを使い、繊維をつぶさず、じっくり時間をかけてなめされるので、しなやかで頑強。また、使い続けるうちに味わい深く変化します。
やわらかくなりつつ形崩れしない、使う人の身体に馴染んでいくのが特徴だそうですよ。
近藤さん:
「次第に丸みを帯びつつ、バッグに入れるものや、使う人の手の形に沿いながら、革が少しずつ変化します。自分に馴染んでいく楽しみを味わっていただきたいと思って、バッグのマチは、あえてつくりませんでした。」
(ナチュラルは、年月が経つとこのバッグのようなコックリとした飴色になるそうです…!)
屋敷さん:
「あるお客さまのメンテナンスでバッグをお預かりしたときに、一目で”あ、これは◎◎さんのだ”と、ピンと来ました。それくらい、その人が持つイメージに革が育ちますよ。」
近藤さん:
「こうやってサスサスして…(革をさすりながら)手の油でも、どんどん印象が変わっていきます。最後は、使う方ご自身に仕上げをしていただく、後はお任せしました!という気持ちです。ぜひ自分色に染めて、楽しんでいただきたいです。」
「いつも」の私を受け止めてくれる、日々の相棒に。
ブランド名の「yes」は、ポジティブなワードの印象があったのですが、お聞きすると意外なお話が返ってきました。
近藤さん:
「すこし、反骨精神があったかもしれません。職人仕事の厳しい世界で、”それはできない”と言われ壁にぶつかり、悔しい想いをすることも、何度かありました。
だから、自分たちは絶対に否定をしないスタンスでいようと決めたんです。まずは受け止め、なにができるか、ほんのわずかな可能性でも見つけて考えよう。そう思ってつけた名前です。」
製品としてNGとされる革を、新しく価値あるものに変えるというチャレンジも、そんな想いから生み出された試みだったのですね。
常にyesからはじめよう、前向きに受け止めようという、しなやかで強い気持ち。どこか心強くも優しいお2人が醸し出す空気に、私までヨシっと気合いが入りました。
yesのバッグには、そんなつくり手の想いが、あらわれているように思います。
しなやかさの中に、質実剛健な強さもあって、手にするたびに、気持ちが上向くレザーバッグ。
日々に寄り添い、ともに過ごす時をおおらかに受け止めてくれる、きっと心強い相棒のような存在となってくれるでしょう。永く愛用いただければ、嬉しいです!
◎yes(イエス)スクエアショルダー/スクエアポーチ
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