【大人のメイク】第1話:30代なかば「年相応」のメイクって?岡野瑞恵さんに伺いました

編集スタッフ 塩川

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数年前とは「何か」が違う。33歳、年相応のメイクに迷走中

年を重ねるたびに、似合う服、似合うメイクが変化していくように感じています。

そのつど正解を探すものの、メイクは特に苦手意識があり、自分の顔なのにどこかしっくりいかないのが、ここ数年の悩み。

わずかにあるメイク知識は、高校生のときのまま。マスカラを何度も重ねて目力を出すのは、年齢的にきっと違う。

今はナチュラルが好きだけど、かといって全くメイクしないのも、大人としていかがなものか……。

鏡に映る33歳のわたしの顔は、数年前の20代とは「何か」が大きく異なります。

年相応のメイクって何だろう?誰に習うわけでもなく、正解がわからないまま、自己流メイクで歳を重ねてしまいました。

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そんな折に出会ったのが、ヘア&メイクアップアーティスト 岡野瑞恵(おかのたまえ)さんの著書『大人のMake Book』(ワニブックス)。

数々の女優さんやタレントさんから指名を受ける、岡野さんのメイク哲学が詰まった本書は、女優の石田ゆり子さんが表紙とモデルを務めています。

40代もなかば。わたしの人生のすこし先を歩く、おふたりは同い年。今の自分を包み隠さない自然なメイクで、年を重ねても美しく輝いています。

苦手ゆえにどこか遠い存在だったメイクのこと。「大人のメイクがわからない」と諦めるのはやめて、新たな一歩を踏み出したいと感じるようになりました。

本日から全3話で、岡野さん流「大人のメイクの考えかた」や、実践を交えた「メイクテクニック」をご紹介します。

 

20代のときのメイクが「似合わない」と感じるのはなぜ?

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「数年前と『何か』が違うんです」。

わたしが話すと「33歳?まだまだお若いですよ」と岡野さん。「けれどそのくらいの年齢から、自分の肌の変化に気づくかもしれません」と続けます。

さっそく20代との違いについて、伺っていきましょう。

 岡野さん:
「若いときは肌にハリがあり、土台がしっかりしているので、強いメイクや濃い色をのせても、若さが全てをカバーしてくれます。

けれど大人になると肌が痩せ、若いときと同じメイクをすると顔から浮いてしまい、残念ながら厚化粧に見えてしまうんです。

しかし歳を重ねることは、決して嫌なことではありません。それは仕事で訪れた、ヨーロッパの女性たちから学びました。

みなさん歳を重ねても自信に満ち溢れていて、メイクやファッションを楽しんでいる姿がとても素敵で。

だからまず、年齢を受け入れて、大人は健やかに知的に魅せる。

若い美しさを盛り上げるメイクと、大人の魅力を際立たせるメイクは、手法が全く違うんです。

時代の流れとしても、若作りを目指すようなメイクは流行っていないと感じています」

 

岡野さんが考える、大人のメイクとは?

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岡野さん:
「わたしの考える大人のメイクは、若さに固執するような厚化粧はしない。けれど、まったくメイクをしないのも違う。

人と会うときはきちんとメイクをしたほうが、信頼感が生まれて、コミュニケーションがスムーズになると感じませんか?

大人になればなるほど、細かな質感の違いや自分自身の小さな変化を、気付いたり楽しめる人になって欲しいんです。

もともとの素顔を隠すより、微妙な質感の差を積み重ねることで、見えかたがぐんと変わりますよ」

 

ファッションに合わせて、肌も着替える

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岡野さんのメイクは、肌づくりを大切にしています。

ポイントのメイクをそれほど変えなくても、顔の大部分を占める肌の質感を変えるだけで、シーンに合わせたメイクに仕上がるそう。

岡野さん:
「例えばカシミアのニットを着るときは、カシミヤのなめらかな質感に合わせて、肌もリキッドファンデーションで艶めかせる。

仕事に行くときは白いシャツに合わせて、肌はパウダリーファンデーションでマットに仕上げ、マニッシュな雰囲気に。

ファッションから肌が浮いてしまうと違和感を感じるので、TPOに合わせて肌を着替えることがポイント。

シーンによって使い分けできるように、リキッドとパウダーなど、ファンデーションは2つの質感を持っておくと便利です。

ファンデの使い心地や成分は、どんどん良くなっているので、ぜひ新しいものを試してみてください。これまでにない違いを発見できると思います」

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「変えてみたい、試してみたい」と感じながらも、どのファンデーションが自分の肌に合うのか、見分けるのって難しい。とはいえ、コスメ選びは失敗したくないものです。

2話目ではメイクの下準備とも言える「コスメ選びのポイント」と「スキンケアのコツ」を岡野さんに伺います。

(つづく)

【写真】鈴木静華


もくじ

 

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ヘア&メイクアップアーティスト 岡野瑞恵

1969年生まれ。大手化粧品メーカーでのヘア&メイクを経て、2006年よりフリーとして活動。 確かな理論とトレンド感のあるメイクで、女優、タレントからの指名も多く、雑誌・広告・TVなど、第一線で活躍中。愛猫マッシュのインスタグラム(@mash1126a)も大人気。 http://okanotamae.com

▽岡野さんの著書はこちらから

 


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