【暮らし上手の収納術】第1話:ユニットシェルフが主役!ショップスタイルのキッチン収納
ライター 藤沢あかり
持ちものは、ちょっぴり多め?暮らし上手の収納術。
インテリアを楽しむ人にとって、暮らしにお気に入りを添えていくのはわくわくする作業。キッチン雑貨にインテリア小物、刺激や気づきを与えてくれる本や雑誌も欠かせませんよね。
でも一方で、悩ましいのは増えるアイテムの収納法かもしれません。
すっきりも良いけれど、たくさんのモノに囲まれながらも素敵な空間をつくれたら……!そんな願いを叶えるべく、暮らし上手な方に収納法を伺いました。
今回訪れたのは、都内から電車で約1時間、千葉の郊外に住む大塚彩さんのお宅。シンプルで住みよい「無印良品の家」を建て、夫と2匹の猫・ノノ&ココちゃんとともに暮らしています。
「お買い物は大好き!収集癖もある」と話す大塚さん。
趣味も幅広く、料理にお菓子作り、手芸、DIY……と数多く、さらには夫婦揃って大の洋服好き。必然的に、たくさんの物が集まってきます。
しかしながら全体に受ける印象は、ライフスタイルショップのようなわくわく感!どれもがイキイキとディスプレイされながら、使い勝手よく収まっていました。
ではその秘訣は、どこにあるのでしょうか?
大塚さんの収納術を、全4話にわたってとことんお伺いしていきます。
第1話
キッチン編
「見せる」と「隠す」のグッドバランス
あえて選んだオープンシェルフが収納の主役
1階のリビングに面した大塚さん宅のキッチン。
カウンタータイプのオープンキッチンに、調味料やキッチン家電、収納グッズが美しく並びます。
大塚さん:
「新築時、収納部分は作りこまずに、自分で無印良品のユニットシェルフを組み込んでオープン収納にしました。
元々このスペースを目隠しするスライド扉があったのですが、オープンの方が使いやすくて、結局取り払ってしまいました。
無印良品のユニットシェルフは棚板の位置を変えられるので、入れる物に合わせて調整できるのがいいですね」
▲奥の隙間には、キャスターで引き出すことのできるスパイスラックを設置。DIYでぴったりサイズに仕上げました。
棚の中でひときわ目をひくのが、ずらりと並んだガラスジャー。
大塚さん:
「ザ・コンランショップで揃えたイギリスの『キルナ―』のジャーです。いろんなガラスジャーがある中で、エンボスのロゴがかわいくて、これに決めました。
1リットルサイズに、薄力粉や強力粉、全粒粉、きび砂糖や粉糖、チョコチップにパスタ……と、製菓や調理の材料を詰め替えています」
▲上段のバンカーズボックスには、軽くてかさばるラッピンググッズやお菓子の型などをしまっています。
実はこのスペース、ユニットシェルフの上段から天井までの距離を測り、ガラスジャーとバンカーズボックスがぴったりおさまるように計算。ガラスジャーと同じ高さのボックスを作成し、その上にボックスを並べることで天井までの空きスペースをムダなく使い切っています。
大塚さん:
「収納はパズルのように、いかにスペースを効率よく使えるかにこだわります。ピタッとはまると気持ちがいいんです。だから収納用品を選ぶときは、使い勝手はもちろん、サイズにも慎重になりますね」
すべては詰め替えない。ポリプロピレンケースを上手に活用。
収納アイテムは見た目にもこだわる大塚さんですが、食材に関してはすべてを詰め替えているわけではありません。
油やしょうゆ、酢、みりんなど常温保存ができる瓶入りの調味料はこちらへ。
「OIL」「VINEGAR」など、ジャンルごとに黒のマスキングテープと白いペンでラベルをつくり、それぞれを無印良品のファイルボックスへ。上から見た時にパッと取り出せるようフタ部分にもテプラで小さくラべリングをしていました。
大塚さん:
「調味料は詰め替えると、ボトルを洗うのが大変。パッケージは見せずに、でも取り出しやすいよう考えました」
さらに足元、マリメッコの布をかけた際下段には、ワッフルメーカーやブレンダーなど、出番の少ないキッチン家電が収納されていました。
よく使う鍋や調理器具はオープン棚へ。
見た目も使い勝手もいい鋳物の鍋は、見せる収納には欠かせません。
大塚さんも、ビタミンカラーのルクルーゼを始め、シックなカラーリングのストウブまで、かなりのラインナップをコレクションしています。
休日にまとめて調理をすることも多いという大塚さん。ストックに欠かせない保存容器は、逆さに伏せて重ねながら収納。ボウルも重ねてしまっています。
▲鍋やザルもやはり使用頻度が高いため、定位置はオープンシェルフ。
大塚さん:
「鍋やザルなどは、ほぼ毎日使う物なのでオープンでもホコリは気になりません。もし気になっても使用前にザッと水を流せばOKだと割り切っています。
でも一方で、食器類はここにはしまいません」
お皿はシンク下。立てて収納すれば、使い忘れなし!
では食器はいったいどこへ?と思ったら、ありました。
シンク下の引き出しを、食器収納として使っています。
大塚さん:
「大皿は無印良品のポリプロピレンファイルボックスに立てて収納しています。 これなら重なっていても取り出しやすく、選ぶときにも見やすい。使い忘れがなくなるのでおすすめです」
▲取り皿サイズのプレートは、無印良品のスチール仕切り板を使って収納。
マグカップやグラス類も、無印良品のポリプロピレンメイクボックスを仕切りがわりに使い、引き出しに収納。この写真からも伝わるかもしれませんが、食器だけでもかなりの数をお持ちです。
大塚さん:
「料理が好きなので、やっぱり食器は気になるし、新しい物が出ると欲しくなっちゃいます。うちは来客も多く、大皿も集まりがち。
定期的に見直しながら、出番が最近少ないな……と思う物は、人に譲るなどして、ここに入る一定量をキープするように心がけています」
IKEAのワゴンは作業台がわりにも。
IKEAのワゴンは、上段にカッティングボードを置くことで、作業台代わりにも。
「この場所にぴったり合う大きさの作業台が見つからず、ワゴンで代用することにしました」と、大塚さんらしい自由な発想です。
▲保存食やおすそ分けに便利なガラスジャーのストックはここへ。
ワゴンの上に目をやると、掃出しの窓辺にはフライパンが。ステンレスバーを取り付け、S字フックで吊り下げていました。
取り出しやすい使い勝手はもちろん、シリーズで揃えているので、たくさん並べてもうるさくなりません。
忙しいからこそ、「すっきり」より「手に届く」を優先。
▲普段よく使うゴミ袋や排水溝ネットなどの日用品ストックはビーポールのペーパーバッグへ。サッと出せて使い勝手よし、もちろん見た目にもおしゃれなアイデアです。
大塚さん:
「共働きということもあり、家事に手間をかけられない日がほとんど。しまい込んですっきり見せるよりも、手に届くところにありながら、いかに生活感を隠すか……を心がけているんです」
オリーブオイルや塩コショウといった、いわゆる「スタメン」調味料はコンロ前に並べています。
でもこのスタイル、油がはねて掃除が面倒だという声もよく聞きますが……
大塚さん:
「キッチンまわりの掃除には、『ジェームズ マーティン』のアルコールスプレーで気づいたときに拭くだけ。本当に気づいたときに……ですし、アルコールなら二度拭きがいりません。
オープンシェルフに並べる物も、食器のような直接口に触れる物は避けて、ときどきこうやってダスターでサッとなでています」
大塚さんの収納特集、1話目はライフスタイルショップのようにわくわくするキッチンをお送りしました。
物が大好き。かわいい物、お気に入りの物はいつも目に触れる場所に置いておきたい。
でも、すっきりした見た目や清潔さもキープしたい。
そんな矛盾する思いを叶えているのは、「見せる・しまう」のメリハリと、「気づいたときにサッと」掃除しやすい環境づくりのよう。
次回は、たくさんの洋服を見やすく取りだしやすく工夫しながら収納している、ウォークインクローゼットをお届けします。
(つづく)
【写真】木村文平
もくじ
大塚 彩
千葉県在住。郊外に、シンプルで住みよい「無印良品の家」を建て、夫と2匹の猫・ノノ&ココちゃんとともに暮らす。アパレルECサイトで働きながら、料理にお菓子作り、手芸、DIY……と趣味も多く、夫婦そろって大の洋服好き。休日には自宅へ人を招き、手料理をふるまうことも多い。
ライター 藤沢あかり
編集者、ライター。大学卒業後、文房具や雑貨の商品企画を経て、雑貨・インテリア誌の編集者に。出産を機にフリーとなり、現在はインテリアや雑貨、子育てや食など暮らしまわりの記事やインタビューを中心に編集・執筆を手がける。執筆媒体は「PLUS1 LIVING」「ONKUL」「tocotoco」「Hanakoママ」など。
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