【木曜日になったら、純喫茶】深夜2:00まで営業。秋の夜長は、ブランコ席で青色クリームソーダを

難波里奈

月1でおすすめの喫茶店をご紹介する連載「木曜日になったら、純喫茶」 第7回をお届けします。

10月。空気はキリリと冷たく、月が美しい秋の夜。なんだか夜更かしをしたくなってしまうこの頃です。

そんな「秋の夜長」 は純喫茶へ寄り、読書をしたり、誰かに手紙を書いたり、自分の好きなものを食べたり……思い思いの時間を過ごしませんか?

今回は、夜遅くまで営業している純喫茶についてお話します。

 


深夜2:00まで営業。
秋の夜長を過ごしたい純喫茶


JR阿佐ヶ谷駅北口の横断歩道を渡ると、きらきらとした緑色の電飾看板。

今日ご紹介する「gion(ギオン)」は、桃色の壁に囲まれたブランコ席が有名なので、ご存知の方も多いかもしれません。

こちらのお店、なんと朝8:30から深夜2:00まで営業。ラストオーダーは閉店時間の2:00までに退出できるのであれば注文を受け付けているそう。定休日もなく年中無休です。

どうしてそれほど遅くまでお店を開けるのか、マスターの関口さんに尋ねてみると、実に経営的な視点の答えが返ってきました。

「良い場所で、良いものを、手頃な価格で提供したい。働くスタッフのお給料も、他より高く払いたい。

そのためには、単純に営業時間を2倍にすればいいんじゃないかと思いついたんです。多くの人を雇用できるから、スタッフもきちんと休みを取ることができるので良いことばかりじゃないか、と」

▲夜、無性にトーストを食べたくなるときってありませんか?

▲添えられたタマゴサラダをパンにのせて食べるのもおすすめ。

「老後は、喫茶店のカウンター席に腰掛けながら大好きな読書をしたい」

そんな素朴な願いからgionの開店に至り、若い頃はほとんど休む暇もないほどがむしゃらに働いてお金を貯めた関口さん。

ここは大切な場所だからこそ、マナーには厳しく、ときには直接お客さまへ声をかけて注意することも。パソコンの利用は禁止されていませんが、「長時間の利用は避けて、混雑してきた時は他の人に席を譲るような気遣いがあると嬉しいです。居心地の良さを守るためには、やはり、ある程度のルールは必要だと考えています」と話します。

今年で創業35年。

長い間店を続けることが出来た理由について「駅の近くで住宅街だったから。人の通りが絶えずあるのでありがたいですね」と謙遜しますが、訪れる側の心地良さ、働く人たちの快適さ、この店があるということに対して近所で暮らす人たちの誇り、そういうものが組み合わさったゆえの歴史であるように私は感じます。

▲秋の夜長にぴったりな、青色のクリームソーダ。

「雨の日のgionが一番好き。いつもより空いていてゆっくりと過ごせるしね。窓ガラスに雨粒が滴るのを見ている時間なんて本当に幸せだね」

誰よりもこの空間を大切に思い、これからも守り続けるため、改善を続けている関口さん。趣味は、飲みに行くこと、美味しいものを食べること、歌うこと。最近は興味があった中国語の勉強もしているそう。

日々忙しく、好きな読書をする時間も取れないことを嘆いていらっしゃいましたが、特に好きなジャンルは歴史もの、宇宙の話、体に関する本。

いつも賑わっているgionのもっともおすすめな時間帯は、比較的空いている19時から21時。

けれど秋の夜長には、思い切って真夜中に訪れて。ブランコに揺られながら青色のクリームソーダなんて、非日常な時間も楽しいかもしれません。

さっそく今夜は、阿佐ヶ谷まで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?

gion(ギオン)
住所:東京都杉並区阿佐谷北1-3-3 川染ビル1F
TEL:03-3338-4381
営業時間:8:30~翌2:00(日曜のみ9:00〜)
定休日:年中無休

 


10月に行きたい純喫茶、こんなところもおすすめ。


京都 翡翠
23時まで、くつろぎの空間で食事を

翡翠
住所:京都府京都市北区紫野西御所田町41-2
TEL:075-491-1021

埼玉 伯爵邸
24時間いつでも純喫茶メニューを楽しめる

伯爵邸
住所:埼玉県さいたま市大宮区宮町1-46
TEL:050-5868-5355

【写真】岩田貴樹(最後2枚をのぞく)

 


もくじ

第1話(4月20日)
【新連載】エッセイ「木曜日になったら、純喫茶」がはじまります。

第2話(4月20日)
【木曜日になったら、純喫茶】ひとり時間に。春の終わりに行きたい、時計がとまった純喫茶。

第3話(5月18日)
【木曜日になったら、純喫茶】ジャンボプリンと名物マスターが待つ、縁結びの純喫茶。

第4話(6月15日)
【木曜日になったら、純喫茶】2色の「ペアソーダ」から見える、美しい世界。

第5話(7月20日)
【木曜日になったら、純喫茶】自慢のタマゴサンドをほおばりながら、読書の寄りみち

第6話(8月24日)
週末のランチに訪れたい。なつかしい味に出合える純喫茶

第7話(9月14日)
【木曜日になったら、純喫茶】モンブランで秋を味わう、贅沢空間の喫茶店へ。

第8話(10月19日)
【木曜日になったら、純喫茶】深夜2:00まで営業。秋の夜長は、ブランコ席で青色クリームソーダを

第9話(11月30日)
【木曜日になったら、純喫茶】おいしいホットココアを飲むならば。

第10話(12月21日)
【木曜日になったら、純喫茶】熱々の軽食とおいしいコーヒー。冬の夜に訪れたい、ほっとできる純喫茶

 

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難波里奈

東京喫茶店研究所二代目所長。東京生まれ。会社勤めを続けながら仕事帰りや休日を利用して足を運んできた喫茶店の数は、なんと1700軒以上。ブログ
「純喫茶 コレクション」 をはじめ、著書 『純喫茶へ、1000軒』 (アスペクト)、『純喫茶、あの味』 (イースト・プレス) を通じて喫茶店の魅力を伝えている。他にテレビや雑誌などで幅広く活躍中。http://retrocoffee.blog15.fc2.com/

▽難波さんの著書はこちら

 


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