【サイクル上手の冷蔵庫】第3話:新鮮なうちに野菜を食べきれる!野菜室の収納
編集スタッフ 齋藤
必要な食材がきちんと揃い、その上しっかり使い切れる。そんな「サイクル上手」の冷蔵庫をつくる、収納アイデアをお届けしています。
ご自宅の冷蔵庫をご紹介くださったのは、第1話と第2話に引き続き、整理収納アドバイザーの梶ヶ谷 陽子(かじがや ようこ)さんです。
最終話では、野菜室の収納法についてうかがいました。
この野菜、何日前のか覚えてないかも?新鮮なうちに食べきる方法
長期の保存がきかず、おいしさのためにも早めに使いきりたい野菜たち。
けれど管理がうまくいっていなく、いつ買ったものかもわからなかったり、また同じ野菜を買ってきてしまったりしたこともありました。
梶ヶ谷さんは購入した時期と野菜の種類を、カゴを使ってわかりやすくしているそうです。
カゴで仕切れば、いつ買った野菜なのかわかる!
梶ヶ谷さん:
「野菜室には、カゴを3つ用意しています。内2つに野菜を収納。
こちらの2つのカゴには、それぞれ『さきにつかうやさい』と『あとにつかうやさい』と書かれたシールを貼って用途を分けています」
▲ひらがななのは、お子さんも読めるようにだそうです。
梶ヶ谷さん:
「野菜を購入する際、冷蔵庫にあったものは『さきにつかうやさい』に移し、新しく買ってきたものは『あとにつかうやさい』のカゴへ入れているんです。
冷蔵庫の中身は2〜3日でサイクルさせているため、だいたいいつ頃購入したものなのかも仕分けてあれば把握できます」
▲カゴに収まらない長ネギなどは、カゴの下に収納しているそう。
梶ヶ谷さん:
「そして買ってきた野菜は少し手間ではありますが、例えばピーマン一つひとつまでラップに包んで収納しています。
袋のまま入れてしまうと、野菜が重なっていくつあるのかわかりづらくなってしまうんです。そうすると足りないと勘違いして、余計な量を買い足しかねません。
それにこうしておけば、鮮度を保つ役割にもなりますし、調理の時にサッと出して使えるからラクなんです」
ちなみに、もう1つあったカゴはなんと常に空っぽ。
何に使うのか聞いてみると、使う野菜や肉など、食材を取り出す際のトレーにしているそうです。一気に取り出すことで、冷蔵庫を開ける回数を一度で済むようにする工夫なのだとか。
子ども目線の収納も、使い切るポイント
野菜室には他にもお茶やジュース類が収納されています。そして野菜室の上の冷凍庫には、アイスキャンディがプラスチックのボックスに移して入っていました。
これは、お子さんが手に取りやすくするためだそう。それもサイクルする冷蔵庫を作るための、工夫のひとつなのだとか。
梶ヶ谷さん:
「子どもの手に取りやすくしておくと、欲しいときは自分で用意してくれるんです。
例えばアイスキャンディですが、箱のままだと手をつけないか、『お母さん開けて〜』となってしまって。ボックスに移しておくだけで自分で取ってきてくれるから、私もラクチン。
こうして子どもが食べるものは子ども目線で取りやすいかどうか考えるだけでも、冷蔵庫の中身が循環しやすくなります」
ちなみに、きちんとサイクルすることを優先し残りものも出さない梶ヶ谷さんは、冷凍室はあまり使わないようにしているそう。
残りのご飯もほとんどなく、冷凍食品もお弁当がある時や出張で家を空ける時ぐらいしか用意していないそうなのです。なので、中身は見事なほどにからっぽ。
ちなみに決して「食べない」わけではなく、「食べる時に買えば良い」と考えているそうです。
スペースがあるとつい何か詰めるたくなってしまうのですが、「あえて使わない」という選択ももちろんアリですよね。自分にとっての使いやすさを考える、ヒントをもらったように感じました。
サイクル上手になれば、きっと毎日ご機嫌!
どこを見てもすっきり統一感のある梶ヶ谷さんのお宅。でも、収納の大切さに気づき今のお仕事につく前は、わたしと同じで食材をダメにしてしまう後ろめたさも感じたことがあるといいます。
梶ヶ谷さん:
「以前海外の食料品を扱った、大型のスーパーに出かけたことがありました。めずらしいものばかりで楽しくなって、つい大きいホールのチーズケーキを購入。
夫から『それ、誰が食べるの?』と訊かれ、冷静に考えてみれば家族4人で食べきれる量ではなかったんです。
そのときの後味の悪さといったら」
▲収納について語る梶ヶ谷さんは、始終この笑顔!
梶ヶ谷さん:
「料理をはじめ家事は毎日するものですし、そこにちょっとでもネガティブな気持ちが入ってしまったら、きっと続かなくなってしまうと思うんです。
だから冷蔵庫の中は、いつもきちんとサイクルするようにしています。
自分も家族も気持ちよく、いつもご機嫌で過ごせる収納がいいなと思っていて」
そんな言葉通り、収納の話をする梶ヶ谷さんは、ずっと目がキラキラしていてとっても楽しそう。一緒にいるだけで、心が弾んでいる様子が伝わってきました。
物事がスムーズにいかないと、大人といえどやっぱり心のどこかでモヤモヤしてしまいます。でもだからこそ、滞りなく進んだときの気持ち良さといったら!
上手にサイクルを作り出すことは食材をきれいに使い切ることができるだけではなく、買い物や料理、片付けへのモチベーションのアップへもつながるみたいです。
そうとわかったら、毎日ご機嫌に過ごすためにも、さっそく冷蔵庫の中身を見直したいと思ったのでした。
(おわり)
【写真】岩田貴樹
もくじ
梶ヶ谷陽子(かじがや ようこ)
Bloom Your Smile 代表。 2013 年 10 月より整理収納アドバイザーとしての活動を本格的に開始。 日本テレビ「ヒルナンデス」に「収納名人」として登場以降テレビ出演多数。 Ameba ブログ「整理収納レシピ」が話題を呼ぶ。 間取りプランナーなど暮らしに関わる資格を多く保有し、企業研修講師、講演、商品 PR、商品 開発、トークショー、テレビ出演・書籍執筆など活動は多岐に渡っている。http://ameblo.jp/yoko-bys/
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