【気がきくサラダ】第1話:生野菜だけがサラダじゃない?ボリューム満点の「きんぴらサラダ」
生野菜にドレッシングをかけるだけがサラダじゃない? 2つの調理法を合わせれば、満足感のある仕上がりになります。ここではレンコンを炒めて作る、きんぴらサラダの作り方・レシピをご紹介。おいしいサラダを作るために必要なのは、テクニックや手間よりも、サラダの考え方を変えることなのかもしれません。そんなあたらしい発想の作り方をご案内します。
編集スタッフ 奥村
生野菜にドレッシング、だけが「サラダ」じゃない?
足りない栄養がとれる、サプリのようなもの。それがわたしにとっての「サラダ」でした。生野菜にドレッシングをかけるだけ、がいつものパターン。味にマンネリを感じても、野菜がとれればとりあえずは満足していて。
そんなある日、取材で料理家・星谷菜々(ほしや なな)さんのお料理を頂いた時のこと。
テーブルに並んだのは、メイン料理に劣らない、華やかなサラダの数々。どれも驚くほどおいしくて、サラダは楽しんで食べる「料理」なんだと知ったのです。
おいしいサラダを作るために必要なのは、テクニックや手間よりも、サラダの考え方を変えることなのかもしれません。今回はそんなあたらしいサラダの作り方を、全3話で星谷さんに伺います。
もともと「生野菜」が苦手でした
サラダ好きの星谷さん。けれど意外にも、もともと生野菜は苦手だったのだとか。
星谷さん:
「冷え性なので、体を冷やす生野菜の『サラダ』は敬遠していて。茹でたり炒めたり、火を通した野菜でもサラダは作れると気づいてからは、使える野菜の幅がぐんと広がりました」
アイデア次第で、煮物だってサラダになるかも、と笑う星谷さん。そんな風に軽やかに考えられたなら、サラダ作りが義務じゃなく、楽しみに変わる気がします。
では、生野菜だけじゃない「サラダ」って? 今回は星谷さんが定番にしているレシピをご紹介します。
食べごたえ満点!
あるもの野菜で作る「きんぴらサラダ」
材料(2人分)
レンコン…1節(250g)
クレソン(または好みの葉野菜)…1束
オリーブ油…大さじ1
A
砂糖…小さじ1
酒、みりん、しょうゆ…各大さじ1
※お好みで、仕上げにいりごま、七味唐辛子をふりかけても
作り方
1.具材を切る
レンコンは縦半分に切って薄くスライスします。クレソンは3cmくらいの長さに切り、硬い茎の部分は炒めるので取り分けておきましょう。
※クレソンの葉の部分は、時間のあるときは氷水にさらしておくと、よりシャキッと仕上がります。
2.レンコン、クレソンの茎の順に炒める
フライパンでオリーブ油を熱し、レンコンを強火で炒めます。しんなりしてきたらクレソンの茎も加えてさっと混ぜ、Aの調味料を加えて水気が飛ぶまで炒めます。
3.器に盛り、クレソンの葉をのせる
上に水切りしたクレソンの葉をのせ、好みで炒りごまや七味唐辛子をかければ出来上がり。
星谷さん:
「クレソンがなければ、水菜やベビーリーフ、ルッコラに変えるのもおすすめです。
きんぴらはれんこんの他に、にんじんやゴボウ、じゃがいも、パプリカ、セロリなどあり合わせの野菜に変えてもおいしいですよ。
ポイントは、野菜をオリーブ油で炒めること。和食の「きんぴら」とは違い、和洋どちらの献立にも合う味になります。油は少し多めに使った方が、れんこんがパリッと仕上がり、よりサラダらしい食感が楽しめます」
出来立てをすぐにいただくと、クレソンがシャキッとして瑞々しい味わい。
少ししんなりしてきたクレソンと、パリっとしたレンコンを一緒に食べるのもまたおいしくて。一皿でいろいろな食感が味わえます。
「2つの調理法」を合わせれば、満足感のある仕上がりに
星谷さん:
「少ない具材でサラダを作るときは、生野菜と茹で野菜、炒め野菜など、調理法を変えた素材を合わせるのがおすすめです。
食感の違いが生まれるので、食べていて楽しく、満足感のある仕上がりになります。
炒め野菜のサラダはボリュームも出るので、お酒のおつまみにもぴったりですよ」
このサラダは、きんぴらに下味がしっかりついているから、ドレッシングいらずなのも嬉しいところ。
今まで「サラダ」には使えないと思っていた、冷蔵庫のあの野菜。今夜はきんぴらサラダにしてみてはいかがでしょうか?
(つづく)
【写真】濱津和貴
もくじ
星谷菜々
女性誌を中心に家庭料理やお菓子のレシピを提案。都内にあるアトリエ「apron room」にて毎月料理教室やイベントを主宰。詳細はインスタグラム(@
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