【スタッフコラム】旧友との再会について。

お客様係 望月

 

わたしは童顔で、小さい頃から顔や雰囲気が全く変わっていないとよく言われます。

中高生時代、大学生、社会人、結婚して家庭を持ち30代半ばになった今も、

久しぶりに会う友人の第一声はたいてい、「変わらないね〜」。

いったいどんな反応を期待していたのでしょうか、正直なところ「また言われちゃったなぁ」と少しだけ肩を落としてしまう自分がいます。

(一方で、「変わったね」ともし言われたとしたら、それはそれで色々と勘ぐってしまうかもしれませんが……。)

「私だってこう見えて、結構色々あったんだよ」と謎の大変アピールを始めることもあります。

せっかく久しぶりに会う友人の前で、やってしまったなぁ、と反省したり、いらぬ背伸びをしてしまい、自分らしくいられない場面が何度かありました。

次第に、そんな自分自身に段々と疲れてきてしまって。旧友との集まりからしばらく足が遠のいていたのです。

 

10年ぶりの集まり。

最近、およそ10年ぶりに、とある友人たちと再会する機会がありました。

10年前は、20代前半。(すでにもう社会人……その事実にも驚きです。)

友人たちに会うことはとても楽しみではあるものの、心の中にどこか緊張もはらみます。

久しぶりに会うからこそ、少しでも大人っぽく見せたいし、できれば良いコンディションでいたい。

クローゼットから服を引っ張り出し、あれこれコーディネートを考えていました。

普段は着ないような洋服を床の上に並べてはどれもしっくりこず、「う〜ん」と唸っていたとき、ふと思いました。

「変わってない」って、悪いことではないのかもしれない。

かつて居た場所に戻ったような感覚や、眠っていた大切な感情が思い出される感覚。

人や場所に対して安心やほっとしたときに、思わず出てしまう言葉が「変わってないね」なのかもしれません。

そんな都合の良い解釈をしてみると、これまでコンプレックスに感じていた、変わってない見た目の自分も、少しだけ肯定できるような気がしました。

よし、いつも着ている服を着ていこう。

 

まだまだ道半ば。

30代になってから約4年が経ちました。

今の私は、外見も内面もまだまだ「変わりたい」「変われたら」と模索を続けている最中で、「変わってないね」を素直に受け取る器の大きさを、持ち合わせていません。

でも、あと10年後、40代になったとき。旧友たちと集まることがあったなら、今よりは肩の力を抜けていたらいいな。

目の前の暮らしをがむしゃらに、だけどマイペースにやっていこう。と心の中で決意表明をしつつ、友人たちとの待ち合わせ場所に向かいました。

いつもより少しだけ背筋を伸ばしながら。

 


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