【バイヤーのコラム】今年は年齢を感じた1年でした

商品プランナー 加藤

年齢による変化に、敏感になった

2018年も気がつけばあと少し。今年は私にとって、どんな1年だったかなぁと振り返ったところ、最初に頭に浮かんだのは、「年齢のこと」でした。

きっかけは夏頃。ヘアスタイルを変えて、熱心に(笑)鏡を見ていたら、白髪が生えているのに気づいたんです。それで、よーく見ると、1本どころじゃなく、あちこちに何本もあってびっくり。私、こんなに白髪が生えるようになったんだ!

わかりやすい身体の変化に気づいたのをきっかけに、視力が落ちた、体調が優れないなど、ゆるやかな不調にも心当たりがでてきて、少し戸惑いを感じたのでした。

 

いまの私と同い年くらいの父母を思い出す

白髪で思い出したのが、私が小学生になったくらいの頃に、白髪が増えたのを嫌がる母の姿です。彼女の頭髪にキラリと光る1本を見つけると「やだー、抜いて〜!」と必ず頼まれました。

そんなやりとりを思い浮かべて、自分もあの時の母の歳に近くなったんだなぁと、急に年齢を意識して複雑な気持ちになっていました。

でも、この思い出の続きに、ちょっとだけ励まされたんです。

白髪を憂う母を、幼い私は「どうしてだろう?」と感じていました。ほかの髪の毛とは違い、透き通ってシルバーに近い白髪。その1本はとても特別に見えて「綺麗」でした。真っ黒な髪よりも、こういう特別な色が混ざるほうが、複雑でどこか神秘的な気がしたのです。

視力の悪い父が目を凝らしたり、メガネをかける姿にも、同じ感覚をもっていました。眉をひそめるどこか深ーい眼差しの奥に、私に見えないなにかが見えるのかも、という好奇心で仕草を真似たりもしていました。

 

年齢を重ねるって悪くないんじゃない?

幼い頃に両親に感じた感覚は、老いではなく、子どもと大人の違いでした。まだ知らない世界を大人は実感している、という憧れも感じていたように思います。

今となっては、なにも特別ではなく年をとった証拠なのだと冷静なので、昔と心境の違いはあるけれど、ポジティブな記憶が、年齢を感じて悲観的にならなくていいんだ、と心持ちを少し軽くしてくれたように感じました。

とっくのとうに年齢は大人になっていたけれど、今年は少しずつ積み重ねた自分自身にあらためて気づけて、そういう自分を受け止める心の準備ができたのかもしれません。

来年の抱負は「見た目も心も変化を楽しむように意識する」に決めました。年齢を重ねた大人は、きっと素敵だ。成熟したいい大人になりたいな。

 


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