【わが家の朝支度】夫婦と娘3人暮らし。焦らないために、段取りを考えた朝支度
編集スタッフ 齋藤
1日を気持ちよく始めるための朝の支度を、さまざまな方に伺う連載「わが家の朝支度」。その人らしく「朝支度」を進める工夫や、こだわりについてお聞きしています。
今回ご紹介するのは、ご自宅でピアノの先生をしている安部さん。4歳の娘さんとご夫婦の3人暮らしです。
「生き生きとした美味しい物を食べたい!」とおっしゃる安部さん宅の写真は、トースト一枚も卵かけご飯も、本当においしそうなんです。料理は今回取材させていただいた妻の佐知子(さちこ)さんが、そして写真は旦那さんが撮影しているのだとか。
朝はどんなふうに過ごしているのしょうか。
段取りと遊び心が大切
日々を愛おしむ気持ちをつくる朝支度
6:00 夫とともに起床・着替え・無水鍋を火にかけお弁当用のご飯を炊く。鍋が沸騰するまでの間に洗濯機に洗濯物を入れスイッチON
6:40 朝食とお弁当の準備
7:00 娘を起こす
7:10 朝食スタート
7:40 夫が出勤・娘の幼稚園登園の仕度開始
8:30 自転車で娘を園へ送る
9:30 菜園、花壇の手入れ
10:00 掃除・夕飯の下準備
11:00 午前のピアノレッスンか、自分自身のピアノの練習
お弁当用のご飯は、無水鍋で
安部さん:
「まず起きてすぐに、お弁当用のご飯を炊きます。使うのは無水鍋。
アルミだから熱電導率もよく、その上軽いし洗いやすいし割れる心配もないしなので、すごく重宝しているんです。
無水鍋の上には、次に使うフライパンや野菜を茹でる小鍋などを置いて予熱しています。冬場はこれが特に便利で、次の料理の火通りをはやく感じます」
朝ごはんは、段取りを大切に
安部さん:
「1日を元気にスタートさせたいから、一番最初に出発する夫が時間に焦らなくてすむよう、段取りよく朝ごはんを出すことを心がけています。
それには朝支度ではなく、前夜の夜支度を大切にすることが、私にはぴったりのやり方でした。
できるかぎり、洗い物を残さない、キッチン台に物を残さない、テーブルの上に物を残さない。1日の終わりに疲れていて『片付けるのめんどくさいな』、と思うこともしばしばありますが、『終わりが始まり』と心でつぶやき、1日の終わりにキッチンを見渡すようにしています」
▲ジャムは安部さんの手作りだそう
安部さん:
「ほとんど毎日、食卓に季節のフルーツを用意しています。フルーツの食感、色、瑞々しさが、朝の乾いた体やぼんやりした頭を潤してくれる気がするんです。
いずれも栄養素があるのだろうけれど、そこにはあまり関心がなくて。果実や野菜の生き生きした姿に心を惹かれています。目にするだけで、目からもエネルギーを吸収できるような気がするんです」
登園準備は、遊び心で楽しい時間に
安部さん:
「自分の身支度や台所仕事もあるので、思わず娘に『はやくしなさい』と言いたくなってしまうこともあります。でも子供も自分も楽しく、気持ちよく出発できるようにしたいなぁと思っていて。
そこで登園の準備をするときは、娘と一緒に掛け声をかけるようになりました。
娘が幼稚園のカバンに自分で荷物を入れるのですが、『一番の方どうぞー! 二番の方いらっしゃいますかー? 三番の方、こちらでございます。四番の方たいへんお待たせいたしましたー!』と私が声をかけると、娘も張り切って、お弁当、ハンカチ、お帳面と、次々カバンに入れてくれます」
支度完了!そのお出かけバッグ、何が入ってる?
【バッグの中身(左から時計回りに)】
・バッグ(アニエス・ベー)
・手帳(ロルバーン)
・スマートフォン
・ペットボトル
・長財布(コムサデモード)
・口紅
・ ハンカチ
・バンドエイド
・小銭
・マスク、ビニール袋、ティッシュ
安部さん:
「自宅で仕事をしているので、普段の主な外出は子供を幼稚園へ送迎する時と、スーパーへの買い物くらいです。なのでバッグには財布、ハンカチなど必要最低限の物だけ入れています。
10年前から使い続けているロルバーンの手帳には、仕事、子供の園の行事、町内会の事など全てを記入。また、気になるレシピや催し物もメモしています。
印刷物やメモ用紙はたまってしまった時に整理が大変になるので、なるべくこの手帳に書き写して一冊でスッキリ情報をまとめています」
朝の支度が、毎日を普通にしてくれる
安部さん:
「10年ほど前のことですが、実は30代になった頃に半年ほど病気の治療のため仕事はもちろん、家事も趣味も何も出来なくなった時期がありました。
その時私が自然としたくなったのが、日々の家事だったんです。朝起きて、朝食を作り、洗濯をし、掃除をし、夫を見送り、夕飯を支度して共にたべ、お風呂に入り、布団で休む。
やらなくてはならない事と思っていた日々の業務が、実は自分にとっては1番やりたい事であり、しあわせな事だったんですね。
朝の支度は、普通の毎日を送るための始めの一歩です。朝ごはんや朝の時間が昼につながり、夜につながり、そして明日に、その次の日につながっていく。
私にとって朝の時間は、人生そのものなのかもしれません」
(つづく)
【写真】安部明雄
安部佐知子
4歳の娘と夫と3人暮らし。自宅にてピアノ教室を開いている。新鮮な野菜や果物を使って台所に立つ時間が好き。夫は日々の暮らしや料理を撮影し、instagramなどのSNSを用いて海外や国内に向けて写真を発表している。https://www.instagram.com/akipinnote/
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