【スタッフコラム】今の暮らしをもっと好きになりたくて。

お客様係 渡邉

最近、家にいる時間が増えたせいか、理想の部屋や居心地の良さについて考える時間が増えました。

こんなとき大抵頭に浮かぶのは、ダイニングテーブルや食器棚を買い換えたい、壁の色を塗り替えたい、など部屋の雰囲気を左右する家具や大掛かりな模様替えのこと。

けれど、気楽に買い換えられるものでもないから失敗が怖い、子どももまだ小さいし、夫と私両方が納得できるものに出会えていない、といった理由でなかなか決められずに時間ばかり過ぎていく日々。

数年前に今の家を購入したときには、期待で胸がいっぱいだったのに、思いどおりの家づくりが進んでいないことにモヤモヤは募り、どこか居心地悪くさえ感じるようになっていました。

 

そんなある日の休日、珍しく一人で自由に過ごせる時間がありました。家族を送り出したあと「せっかくの休み、何しようかな」とぼんやり台所に立っていると、目に留まったのはトースターと冷蔵庫、そして食材ストック用のカゴ。

デザインが気に入って買ったトースターにはパンくずや油汚れが目立ち、冷蔵庫とカゴには持て余した食材がぎゅうぎゅうに詰め込まれています。

前々からどうにかしなきゃと思ってはいたものの、見て見ぬフリをしていた場所。貴重なフリータイムを掃除に費やすか、気晴らしに出かけるかで数分悩みましたが、今ここで掃除をしない限りずっとこのままに違いない、とようやく重い腰が上がりました。

トースターはパーツを分解して焦げを払い落とし、スポンジと洗剤で油汚れをゴシゴシ。冷蔵庫とカゴは中身をいったん全部取り出し、賞味期限をチェック、種類ごとに仕分けながら戻し入れて。

最初こそ面倒に感じたものの、無心で向き合ううちにだんだん心までスッキリ。あのまま外出していたら味わえなかったであろう爽快感でした。

それ以来ピカピカのトースターは使うたびに気分がいいし、中身がわかりやすくなった冷蔵庫やカゴを覗くたび「よしっ」と思えるように。少し前までため息混じりに使っていたというのに、我ながらとても単純ですが、暮らしへのモチベーションは確実に上向きに変化しました。

大きな家具を買い換えるには、私たち家族にはもう少し時間が必要かもしれない。でも、居心地の良さを作るものってそれだけじゃなくて、小さな「もっとこうだったらいいのに」とか「使うたび気持ちの下がるもの」を少しずつ整えていけば、暮らしも家ももっと愛せるはず。頭ではなんとなく理解していたことが、ストンと腹落ちした出来事でした。

今年も残すところあと3週間。今よりもこの家を、今の暮らしを好きになって新しい年を迎えられたらと、小さく取り掛かれそうな場所をリストアップするところから始めています。


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