【店長コラム】息子との家庭内プライベートラジオ「お布団へ行こう!」
店長 佐藤
「チャポンと行こう!」というインターネットラジオをやらせてもらうようになって3年弱。
実は我が家にだけあるプライベートラジオ(?)「お布団へ行こう!」というのがありまして。それは10歳になる息子の就寝タイムにお布団へ付いていって隣でゴロンとなり二人で語り合うというものです。
つい先日は息子が学校の休み時間に起こったあんなことこんなことを面白おかしく話してくれるのを聞きながら(なかなか饒舌です)、ふとしたきっかけからトークテーマは「勇気」に。
息子が「勇気出すのって、どういう時なんだろう」みたいなことを言っていたので、わわ、お母さん、そういうトークテーマ大好物ですってなりまして、そこから「勇気ってなんだろうね」「どんな時に使うものなんだろうね」と二人で楽しくおしゃべりしました。
息子がすっかりスヤスヤと寝息を立てはじめた頃「まったく。10歳ってこんなにかわいいし面白いんだなぁ」と、つくづく思いました。
誤解を恐れずに書けば、もしやもしや、幼かった2,3歳の頃よりも10歳になった今のほうがずっとかわいいような気もするし一緒に過ごしていて楽しいような気もします。
息子が今より幼くて保育園に通っていた頃。
それはそれは毎日が今以上に必死でした。特に職場復帰したあとの1,2年の時間については色々ありすぎて記憶が飛んでいるくらいです(汗)。そんな日々の中でも「こんなに幼くて、こんなにぷくぷくしてて腕がちぎりパンみたいで、いつでも抱っこができるかわいい時期は今しかないんだ」と、どこかでいつも焦っていたようにも思います。
今しかない貴重な時期なのに、何かを無駄にしてやしないか。仕事や他の責任との間であたふたバタバタしているうちに、大事な何かをとりこぼしてやしないか。
「今しかない」は時に人生において大事なことをはたと思い出させてくれるメッセージであると同時に、どこかで焦りのもとにもなっていたのかもしれません。
でも今になって気がつけたことがあるとすれば、そんな必死だった日々の中でもきっとちゃんと積み重ねられていたもの・余裕を失っている姿も含めてお互いを観察し合うことで感じ取れていたものがあって、その積み重ねの延長で今の息子とわたしの会話が成り立っているようにも思うのです。
未来になって回収できる「なにか」があるというのは、当時の自分にはまったく予想できていないことでした。
そしてこれって親子や家族の関係性だけでなく、一緒に会社を創業した兄との関係性だったり、事業や組織の変化に伴ってのスタッフや社外パートナーとの関係性、お客さまとの関係性などにおいても同じようなことが言えるのかもしれないと感じたりもしました。
もちろん「今」が続かないこともあり得るでしょう。
昨年から生じている世界的な規模での大きな変化もあり、人生にはいつ何が起きて、何が変わるか分からないからこそ、「今」を大切にというのも一方で真実だと思います。
息子についても、この先に待ち受けている思春期や自立の過程でどんなことが待っているのだろうと、それはそれはドキドキする気持ちもあります。
だけれどきっとまた「今」のわたしが予想している未来とは別の、違ったかたちの「未来」があるのかもしれないと思うと、ちょっとだけワクワクもします。
「今」と「これから」の積み重ねの延長で、成人した息子とその頃元気ならば50代半ばになっているわたしはお酒を酌み交わしながら何を語り合っているのでしょうか。
そもそもわたしはお酒が好きですが、夫は飲めない人なので、息子はどちらの体質に似ることになるんでしょうか。
10歳もかわいかったけれど、成人してもますますかわいいなぁ、面白いなぁと感じられているでしょうか。
確かに今は今しかないけれど、その「今」を囲い込もうとしすぎるのではなく、地続きにある未来のまだ自分も知らない予想もしていない経験や実感を信じて、「今」というものを力を抜いて解放していけたらよいなと思っています。
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