【クラシコムのしごと】分からなくても、一つずつ自分にできることを探して。チームを異動したスタッフに密着しました

編集スタッフ 須賀

当店で働くスタッフの様子をお届けしている不定期連載「クラシコムのしごと」。

今回密着したのは、チーム(部署)を異動した経験のあるスタッフです。

実は私・編集須賀も昨年の夏にチームを異動しました。それから約1年が経ったタイミングで、同じようにチームを移動したスタッフに話を聞いてみたくなり、以下の3名に集まってもらいました。

左:西(にし)
入社7年目。入社4年目のときに、お客さま係であるカスタマーリレーショングループから、商品ページをつくるストア編集グループに異動。LINEのお知らせづくりも担当している。

真ん中:斉木(さいき)
入社8年目。入社3年目のときに、編集グループからプライベートブランド開発グループ(以下:PB)に異動。オリジナルブランド「KURASHI&Trips PUBLISHING」の雑貨・アパレルの企画開発を担当している。

右:岡本(おかもと)
入社9年目。入社8年目の昨年、読みものをつくるメディア編集グループから、映像・音声コンテンツをつくるコンテンツ開発グループに異動。インターネットラジオ「チャポンと行こう!」や、Youtubeで配信中の動画シリーズ『北欧をひとさじ』を担当している。



「やってみよう」と思えた理由

まずはそれぞれ、異動をはじめて伝えられた時の気持ちを聞いてみました。

西:
「入社して一番のサプライズでしたね。お客さま係から編集という、全く違う職種への異動だったので、自分にできるかな?という不安が一番大きかったです。

でも思えば前職でも全く違う仕事をしていましたし、考えるほどに『なんとかなるかも』と思えてきました。私にならできそうと思ってもらえたことも嬉しかったですね居心地の良い元のチームを離れることはとにかく寂しかったのですが、やってみようと決めました」

斉木:
「私は編集者に憧れて、入社前の2年間はフリーランスの編集者のアシスタントをしていました。クラシコムで初めて編集の仕事に就けてからは、毎日が楽しくて、これが天職だなぁと思っていたんです。

なので異動の打診を受けた時は、人生で体験したことのない感覚になって。自分がこだわっていた編集という仕事を手放せるのか、という葛藤がすごくありました」

斉木:
「上司にも『文章を書けなくなるのは怖いです』と正直に伝えて。『異動したら一切書けなくなるわけではないから、その仕事を失うわけではないよ』と言ってもらったことで、それならばやってみよう、と思えました。

異動先のPBは、全員が学生時代や前職で服または物づくりを学んできていて、未経験の人がいないんです。

そんな比較的専門職であるPBで未経験の私がはたらく姿を、読みものや他のコンテンツを通してお客さまが目にしたとしたら、社内とお客さま、どちらにとっても希望になると思う、と言われたことも大きかったです」

岡本:
「私が異動を伝えられたのは、前のチームで8年ほど経った頃。年次を重ねるにつれてチームでの立ち位置も変わっていかなければと、もっと自分が力になれることはないか考えたり、当時のマネージャーに相談したりしていた時期でした。

そんな中で異動の話があり、西さんと同じくできそうと思ってもらえたんだな、というのがまず嬉しかったです。考える時間をもらいましたが、オファーを受けている時点ではもう『やってみたい』と思えていた気がします。

編集チーム時代も短めの動画を作ったり、ラジオの担当をしたりと領域の重なる仕事をしていましたし、未経験の新しいことに挑戦する機会も度々あったので、今度もきっと大丈夫だと思えました」



小さなことも抱え込まないようにしていました

お客さま係から編集という、全く別の職種に異動した西。新しい仕事を覚える中で、どんなことを意識していたのでしょうか?

西:
「最初に担当したのは、霧吹きの商品ページでした。自分で撮影したのですが、本格的なカメラは触るのも初めて。慣れるしかないと思い、とにかく沢山カメラと触れ合いましたね」

▲西がはじめて担当・撮影した商品ページ

西:
「それからメンターの先輩には『何が分からないかも分かりません』と素直に伝えて、どんなに小さいことでもすぐに相談するようにしていました。一人で抱え込むよりは何でも聞いちゃおうと」

斉木:
「 "何でも聞く" って意外と難しいことですよね。つい、こんなことまで聞いたらダメかな?と考えてしまって」

西:
「そうですね。お客さま係のときはシフト制で、日々チーム内で密にコミュニケーションを取り、声をかけ合って対応していました。抱え込まず周りに上手に頼ることは、前のチームで自然と学んだのかもしれません」



重なるところもあるけれど、やっぱり違います

異動して約1年半が経った岡本。現在地を聞いてみました。

岡本:
「私の場合、"読みもの" から "動画" とつくるものは変わりましたが、取材に行ってその内容をもとに構成を考えて、というのは同じ。半分くらいは仕事内容が重なっているんです。

でもじゃあ、大きな括りでは同じ "編集" かと言われると……やっぱり全然違うんですよね

岡本:
「例えば、文章なら、執筆時に言い方を微調整したり、取材対象者の方のお話の本質を想像して言葉を補足することもできます。一方で動画は、撮影してきた素材そのものが何より重要です。

それから動画の公開先は、お店とは別の『YouTube』というプラットフォーム。これも大きな違いで、最初はどう捉えていいか悩みました。

ただ不思議と、動画も読みものも、反響をいただくテーマや企画には共通点も多いように感じて。これまでの感覚は信じていていいのかもと感じています」



間違えてもいいから、恐れずに差し出してみる

斉木:
「私はPBに入った時点で社歴の長さは三番目。前の部署では後輩を教える立場だったので、自分一人の教育に時間をかけてもらうのがとにかく申し訳なくて。できることはないかずっと考えていました。

商品の企画書を見て意見を出し合うときに『この動機は、こう伝えたらもっと伝わりやすそう』など、自分が役に立てそうなところでは恐れずに発言するようにしましたね」

異動から5年経ち、今では「KURASHI&Trips PUBLISHING」のシーズンごとのラインナップのバランスなど、ブランド全体も見ている斉木。それでも壁にぶつかることはあると言います。

斉木:
「少し前には、産休に入るマネージャーの代理を私ともう1人のスタッフで務めることになり、それはかなり大きな壁でした。まだまだ色んなことを教わっているタイミングでしたし、一人前に物づくりができるという自信は今よりもずっとありませんでしたから。

そんな自分にできることは何だろうと考え続けて、ある日ふと『違和感を感じたならば、ポンとその場に出してみよう』と思ったんです。正しいかは分からないけれど、私が違和感を感じたということは、お店の一員として立ち止まって考えるべきポイントなのだ、という自信をまずは自分が持って、恐れず出してみようと。

『それは違う』『できない』と言われるかもしれないけれど、感じたことを伝える責任が今の私にはある。むしろ、伝えるのが怖くて黙ってしまうことの方が良くないことだと、自分に強く言い聞かせた時期があって。それは今も大事にしています」



どの仕事の先にも、お客さまがいる。それは変わりません

岡本:
「前のチームで『伝えたいことの軸が最後までブレないようにしたいですね』というフィードバックを受けたことがあって。それは今動画を作るときもすごく思い出します。

異動の話を聞いた時に、クラシコムが作ったり届けたりすることに何らかの形で参加できるのであれば、どんな仕事でもやりたいなと思いました。取材先の方に『受けてよかったな』と思ってもらえる時間になれば良いなと思いながら話を聞くとか、そういう心持ちも含め、これまでの経験が全部活きているなと思います」

斉木:
「編集チームにいた時は、これを読んだお客さまがどんな気持ちになるかを考えていました。今は、実際に商品が届いてから繰り返し袖を通したり洗濯をしたり、日常で使う中で、なお良かったと思ってくれているか、考えながらつくっています。

そのような想いを巡らす先が "お客さま" であること、その生活や気持ちを想像し尽くすということは変わらないな、と思います」

西:
「言うなればお客さま係の仕事は、実際のお店でいうとお会計や購入後のサポート、商品ページづくりは接客をしているイメージです。

立ち位置は違いますが、お客さまが安心してお店に来られて、お買いものをしてもしなくても、楽しいと思ってもらいたいという願いは一緒だなと、やってみてすごく感じますね」

***

3人の話を聞いていて、異動後仕事の内容が変わってもこれまでやってきたことは確かな力になっていて、じんわり滲んで今の仕事に活きているんだなと感じました。

分からないことだらけでも。スタートラインに戻ったのではなく、ちゃんと続きなんだなぁと。私もがんばろうと思えた時間でした。

次回はどんなスタッフが登場するでしょうか。楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。

「クラシコムのしごと」
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