【ご機嫌をつくるモノ】どうやったら素敵に「お花」を活けれるの?プロに聞くこだわり道具(田口一征さん)
編集スタッフ 塩川
写真 アカセユキ(1枚目)、田口一征(2~5枚目)
毎日の暮らしの中には「よし、がんばろう」ときっかけを必要とする場面がたくさんあります。そんなとき、わたしたちの背中を「ポンっ」と押してくれるのは何だろう?
今回はオーダーメイドの花屋・ŒUVRE(ウヴル) 田口一征さんに、自分自身を「ご機嫌」にするモノについて伺いました。
田口さんの活けるお花やブーケは美しさはもちろんのこと、男性らしい力強さや組み合わせの意外性など、お花を受け取るたびに感動があるんです!
わたし・塩川が大好きな、ワクワクを届けてくれる花屋の田口さん。こだわりが詰まった物えらびに迫ります。
ご機嫌にお仕事するために欠かせない
「3つ」のモノ
ぬくもりを感じる「乳白色の花器」
じっくり集めた、植物の色をひき立てる花器
お花を活ける時やブーケを作る時に「花そのものが持つ、素材の美しさが引き立つように心がけています」と話す田口さん。
少しずつ集めた、お気に入りの花器を見せていただきました。
田口さん:
「器を見るとどんなお花を活けようかワクワクしたり、逆にお花を見てあの器に活けたら素敵だろうなとイメージが湧いたり、お花と器は大切なパートナーだと考えています。
やさしいぬくもりがありながら、植物の色を引き立てる、乳白色の器が好きです。妻も器が好きなので、ふたりでよく見に行きます。
花器はその時の季節や用途によって使い分けていますが、お店に花を活けるときは雰囲気やテーマがあるので、それに一番寄り添うものを選んでいます。
古いアンティークのもの、日本の作家さんのもの、それぞれに味わいがあり、見ているだけで豊かな気持ちになるんです」
アンティークレースやシルクの
「リボン」
納得いくまで探した、こだわりのリボン
思わずキュン!としてしまう、アンティークレースやシルクの可愛いリボンたち。「ブーケはリボンなどのラッピングも含めて、完成するんです」と話してくれました。
田口さん:
「学生時代はファッションを学んでいて、リボンなどのディテールにもこだわりがあります。
繊細なレースは見ているだけでも楽しくなりますが、ブーケのニュアンスをさらに深く伝えられる素材としてもお気に入りです。納得いくリボンを探し集めて、ここぞという時に大切に使っています。
お花もラッピングも素材を大切にしていて、いいものに触れるとそれだけでご機嫌です」
学生時代から大切にしている
「写真集」
美しい写真から、刺激を受ける
3つめは、洋書の写真集。こちらもファッション学んでいた学生時代から、きれいな作品に触れる時間を大切にしているそうです。
田口さん:
「写真集はふとした時に見ることで、感覚をフラットにしたり、新しい発見があるんです。
たとえばCy Twomblyの写真集はハッとする色合いや見え方に、感覚的な刺激をもらっています。
制作にそのまま影響を受けることは殆どありませんが、アーティストたちの写真集などにふれて、自分もよりいいもの、自分らしいものを作ろうと、気持ちを湧き上がらせています」
ご機嫌をつくるモノは、自分らしさに繋がっていく
刺激を受けたり、見ているだけで豊かな気持になれるご機嫌を作る道具は、田口さんらしい物づくりを支えるようです。
自分らしさが分からなくなった時、いつも身につけているモノや直感的に好きだと感じるモノに、心がホッと落ち着き「これでいいんだ」と気づくことがあります。
今日はひとまず手を止めて、身の回りのモノについて考えてみませんか。
花屋ŒUVRE(ウヴル) 田口一征
『ŒUVRE(ウヴル)』という名前は、フランス語で「作品」という意味。
完全オーダー制にて、ブーケやアレンジメントの制作のほか、ウェディングやイベント、お店や雑誌の装花などを行っている。
http://oeuvre-tokyo.com/
▽田口さんの掲載誌は、こちらからご覧いただけます。
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