【スタッフコラム】我が家の玄関百景。飽きっぽい私を変えてくれた、花のこと。
編集スタッフ 齋藤
とある性格からはじまった、とある習慣。
我が家の玄関には、いつも花が飾ってあります。
春は哲翁桜からミモザに紫陽花、バラにスズラン、ヒヤシンス。
ただ「きれいだから」だけではなく、これには理由がありまして、私のとある性格が発端で始めたことでした。
私は幼い頃から、ひどく飽きっぽい性格なのです。
例えば小学生の頃のこと。習い始めた習字は早々に嫌になり、ピアノも始めたものの長続きしませんでした。それなら代わりにと、ピアノの先生に勧められて鉄琴を習ったことも。(ピアノの発表会で、なぜか鉄琴を披露した記憶があります……)
でも、それでも続かない。
一時期は本当に悩んだこの癖。
継続することでしか培われない力を知っていればこそ、このままでいいのだろうかと、落ち込んだ時もありました。
続けるためには、どうしたらいいのだろう……。
例えば住んでいる場所にしても、ある一定の期間いると飽きてしまう。
現在住んでいる場所は3年半ほどになりますが、何度か引越しを考え、けれどタイミングが合わず(仕事や金銭面など)見送ってきました。
「同じところに住む」というのも「継続する」ということのひとつ。要は新鮮味が感じられなくなっているから、退屈し、飽きてしまうわけです。
だったら新しい何かを生活に取り入れてみてはどうだろう、単純にそう考えました。
花を飾るようになって、気付けたこと。
▲住んでいるマンションの紫陽花は、毎年住民が好きに摘んで良いことになっています。遠慮なくこんもり。
解決策として「花を家に飾ろう」と思ったのは、約1年半ほど前だったと記憶しています。
花は以前から好きだったのですが、生活に絶対必要なものではないですし、値段もちょっと割高な気がしていてずっと贅沢なのではないかと躊躇していました。
でも毎日を楽しめるきっかけになるかもと思い立ち、そしてやってみた結果、とても良い効果をもたらしてくれたのです。
家の空気が新鮮で瑞々しくなったのもそうですが、何よりもある気付きを得られたように思います。
花もそうですが、川も空も、自然のものに飽きたことは一度もない。それはなぜなのだろう。
季節の巡りに飽きたことも、ただの一度もないなぁと思いました。毎年「春、夏、秋、冬」と、同じ季節が巡ってくるから飽きやすい私ならば飽きてしまってもおかしくない。
けれど実際は「名称」が変化していないだけで、実は2015年の「春」と2016年の「春」は全く違うものなんだなと、花を眺めていたら、ふと思ったのです。
意識していないどこかでその変化を感じているから、「飽きた」という感覚に到らなかったのかもしれません。
中身の変化に、目を留めてみる。
花が家にやってきてからというもの、いつも新鮮なその姿と対比するように、家の中の古いものや変わらないものを意識するようになりました。
そして家にあるものの中には「私自身も含まれる」と、ある時気付いたのです。
「私は変化できているだろうか」と考えたら、なんとも自信がありませんでした。
名前がそのままでも実は変化している「春」と同様に、場所や家といった同じ枠組みの中に何年いようと、私自身が変わっていれば「飽きる」という感覚にはならないのかもしれない。
ふと、そんなことを思いました。
けれど実際、別の視点で物事を見たり自分を変えたりすることは、とても難しかったりするんですよね……。
「きっかけ」があれば変わってゆける。
意識を変えてゆくためにはどうしたら良いのか、それには「きっかけ」があればしやすいのかも、と思いました。
例えば髪を切ったり、新しい靴を履いたとたんにふわりと意識が変化して、なんだか新しいことがやれそうな気がする。いつも見ていた景色が違って見える。その「きっかけ」もまた、お花を飾り続けることで得られるようになりました。
切り花って、当り前なのですがある一定の期間飾ったら入れ替えなければなりません。
そのため新しい花を飾るたびに、日々の暮らしに節目ができて、変化を意識する「きっかけ」になってくれるのです。
例えば嫌なことがあって頭の中でずっとネガティブな記憶がぐるぐるしてしまっている時も、新しい花が我が家にやってきたら、切り替えのサイン。
花の変化にそっと手を引かれるように、私の感情も自然と移ろってゆけるように感じます。
▲散ったポピー。なんだか愛らしくて思わず撮ってしまいました。
いつも新鮮な自分で居られるようにと願いながら、今日はどんな花があるかなと、花屋に立ち寄ることがいつしか日々の楽しみになりました。
そして飽きっぽい私の習慣に。
今のところはまだ、順調に続けられています。
▲最近はサボテンが増えてきました。
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