【スタッフのお宅訪問】第2話:自分の “好き” を探し続けて。バイヤー竹内のモノ選びのルール
編集スタッフ 寿山
写真 木村文平
全2話でお届けしている、バイヤー竹内のお宅訪問特集。
第2話では、バイヤーの仕事のことや、プライベートでのモノ選びについて、詳しく話を聞いていきたいと思います。
もくじ
「私って本当は何がしたいの?」自分のモヤモヤと向き合った20代
自分探しのヒントになった書籍や資料は本棚に大切にしまってあるそう
クラシコムへの転職を含め、竹内は2度の転職を経験しています。
学生時代からカフェやショップ巡りが大好きで、店舗デザインに興味を抱いていたそう。大学在学時には、ダブルスクールでインテリアの勉強もしていました。
そんな彼女が最初の就職先に選んだのは、アパレルメーカー。当時好きだったお店の空間づくりがしてみたいと入社を決意したのだとか。
手には大好きなイイホシユミコさんのマグカップが
竹内:
「接客の仕事は奥が深いし、2年目からは店内のディスプレイを任せてもらえるようになって、やりがいもありました。
でも、もともと興味があった『空間づくり』を専門にした仕事がしたいと思い、自分なりに悩んで、もう一度しっかり勉強することにしたんです。
イチから本格的に設計の勉強をしようと、職業訓練校に通って。その後はご縁があった設計事務所で1年半ほど働くことに。
設計のサポートとして、主にオフィスビルなどの図面を描いたり、現場でメジャーと格闘しながら部屋を隅々まで採寸したりと、とても勉強になる毎日でした。
でも同時に感じていたのは、イメージしていた空間づくりの仕事とはちょっと違うという違和感。
自分ではすごく考えて悩み抜いて、慎重に転職先を選んだつもりなのに、違和感を感じるなんて……。
『私って本当は何がしたいんだろう?』と、葛藤していました」
自分探しのヒントになったファイリング
愛用している「OLYMPUS」のカメラ
そんなモヤモヤを解消しようと、自分が本当に好きなのものを明確にするため、気になるアイテムを写真におさめ、フォルダ分けして整理し始めたという竹内。
その他にも、気になるお店には必ず足を運んで、素敵だと思ったショップカードやDMを集めてファイリングしていったのだとか。
自分探しのきっかけにもなった紙モノのファイル。バイヤーとしての仕事のヒントにもなっているそう
竹内:
「自分がワクワクしたもの、心の拠り所にしたいと思ったものをストックすることで、本当に好きなモノや求めていることを、改めて整理していったんです。
そうすることで、やっぱり私は “自分が心から素敵だと思う空間づくりがしたいんだ” ということが少しずつわかってきて。
それで、かねてから好きだった『北欧、暮らしの道具店』というサイトの世界観づくりに興味を持ちました」
「モノ選びには、いつも苦戦します」
食卓に華を添えてくれるというベルゴラのサラダプレート。朝食はこのお皿と決めているそう
クラシコムの求人に応募した際は、エディトリアルチーム志望だった竹内。
ところが面接を通して、過去の販売員としての経験や個人のInstagramのアカウントでの発信力を評価され、バイヤーチームに配属されました。
自分では思いもよらなかったバイヤーという仕事に、どう向き合っているのか、改めて聞いてみました。
竹内:
「20代半ばから、いろいろとキャリアには悩み続けてきたけど、無駄なことはひとつも無かったかなと今は思えます。
販売員をしていたときの経験から、モノを買うための理由を考える癖がついていて。
自分が買うときも、バイヤーとして商品を仕入れるときも、欲しいモノと何度も向き合うんです。
そんな、自分でもどうしようもない真面目な性格と頑固さをうまくバイヤーの仕事にも生かせたら理想でしょうか」
可愛らしいカゴや箱も、用途を決めるまで買わないようにしています。
無印のワイヤーシェルフの上に置かれたカゴには、毎日の愛用品が並んでいる
「どんなモノでも納得できる理由がないと買わない」という竹内。そのモノ選びのこだわりは、カゴや箱といった収納用品でも変わらないといいます。
竹内:
「カゴはもちろん好きなんですけど、使う予定のないものは基本的に買いません。収納したいモノが出てくると、そのサイズを計って、必要な大きさを確認します。
そのあと、自分が求めている条件を満たしつつ、いいデザインのものと出合うまで待つんです。常に目に入るものだから、妥協したくなくて。時間がかかってしまうんですけど」
カゴとグリーンを置くことでナチュラルな雰囲気のコーナー
マリメッコの布の下には、パジャマが隠れているのだとか。帰宅時にはカバン置き場になるそう
デザインに惹かれ、使うあてもなくカゴを買ってしまう私は、竹内のエピソードを聞いて、そういう買い物の仕方もあるんだなあと思いました。
そんな竹内でも、たまに衝動買いをすることがあるのだとか。
竹内:
「気になる作家さんの展示会などでご本人とお話すると、お人柄も含めて大好きになってしまうことがあって。そんなときは、即買いしちゃいます(笑)」
たくさんの “楽しい” をお届けしたくて
今回自宅を訪れてみて、物腰のやわらかい女性という印象が、いい意味でガラリと変わりました。
公私ともに何事にも100%のエネルギーで向かっていく竹内。そんな彼女が考えに考えあぐねて、選りすぐったモノだからこそ、お客さまにその魅力が伝わったときは本当に嬉しいもの。
LDKから良く見える場所、凛とたたずむ美しいバラ
社内でも、竹内のように奮闘しているスタッフを見かけることがよくあります。それぞれが自分の役わりにまっすぐ真剣に向き合っているからこそ、お客さまに伝わった瞬間の喜びが大きいのかもしれません。
私もお客さまに楽しんでいただけるようなコンテンツを1つでも多く届けられるよう、精進したいと思います。
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(※現在こちらの号は配布を終了しております)
こちらの記事で紹介している竹内の他にも、たくさんのスタッフ宅をご覧いただけますよ。
ぜひお買い物と併せてお楽しみいただけたら嬉しいです。
(おわり)
もくじ
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