【フィットする暮らし】BROCANTE 松田尚美さん 第2話:都内4人家族。フランスの古い家具を楽しむインテリア。

編集スタッフ 齋藤

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全4話でお届けしている「フィットする暮らしのつくり方」Vol.14は、フランスの古道具を取り扱う「BROCANTE(ブロカント)」の店主、松田尚美(まつだ なおみ)さんにお話を伺っています。

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生き生きとしたたくさんのグリーンと味わい深い古道具の組み合わせは、お店だけではなく、ご自宅でも空間作りのベースになっていました。

 

 4人と1匹が暮らす、フィットする家とは?

_MG_7871本番リサイズ▲愛犬トトちゃん。ジャックラッセルとダックスフンドのハーフだそうです。

松田さんは現在この家で、造園家のご主人と中学1年生と小学1年生のお子さん2人、そして愛犬1匹と暮らしています。

松田さん:
「家自体は改装しましたが、うちで使っている家具は元々は商品なんです。買い手が付かなかったものを、引き取って使っています」

松田さんご自身も買い付けに行っているとはいえ、あるものを上手く使って自分にフィットする空間を作る。それもまた「松田さんらしさ」のように感じられました。

新鮮なものと古いもの、そしてお店のことと家のこと、多くの要素がありながら、それでもふわっと包み込むように調和している、松田さんのお宅。今回はその秘密を、探りたいと思います。

 

築40年、古さを楽しむこだわりの家。

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お店の物件を決めたのと同時期に、この家への居住も決めた松田さん一家。築40年の物件を時間を掛けて改装し、少しずつ自分たちのスタイルに合ったものにしていったといいます。

 松田さん:
「事務的な条件ももちろんありましたが、『古さ』もこの物件に決めた理由のひとつです。古いものや味わいのあるものを楽しみたくて、床もあえて節目や傷のあるものを使いました。

リビングに開閉できる大きな窓を設け、取っ手はフランスで買ってきたものを取り付けています」

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松田さん:
「その他リビングの壁も、部分的に凹凸をつけてニュアンスを出しました。暖炉は火を点けはしませんが、枠を棚の代わりにして使っているんです」

ご主人とともに、松田さん自身も床を張り替えるなど内装を手掛けたそう。

「改装する」となるとちょっとハードルが高いですが、家具や雑貨の合わせ方は真似できるかもしれません。松田さんならではのインテリアのポイントも、お伺いしました。

 

Point 01
調和している秘密は、色合い?

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家具や雑貨が飾ってあるけれど、きれいにまとまっている松田さんのお宅。その秘密のひとつが、色合いだそうです。

松田さん:
「私は黒や白、そして無垢の色が好きなので、そういった色をベースに部屋を作っています。色が多いと落ち着かないんです」

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松田さん:
「キッチンの壁の色も、フランスに行った時に友人の家で見たものを真似しました。フランスの色調の特徴で、あまり原色を使わないんです。

例えばこの色も紫のようで、灰色が入っています。グレイッシュにすることで落ち着きが出るし、他のものとも調和が取りやすいんですよ」

「灰色」が入っているということは、それだけ彩度が落ちるということ。確かに家の中を見渡してみると、どの雑貨も家具も同じ「鮮やかさ」でまとめられているように感じました。

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例えばキッチンの上にも赤がありましたが、差し色のような感覚ではなく、ちょっとくすんでいて周りの雰囲気に馴染んでいます。

賃貸だとなかなか「壁紙を変える」とまではいかないけれど、家具も雑貨も「鮮やかさ」を同じにすると、部屋全体のバランスが取れるのかもしれません。

 

Point 02
ミリタリーアイテムの、バランス良い組み合わせって?

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リビングには、スチール製のミリタリーのロッカーやキャビネットが置かれていました。少し物々しい雰囲気があり、私もそうですが初心者だと躊躇しがちなアイテムな気もします。

松田さん:
「これも買い手が付かなかったもの。売っていた当時はミリタリーアイテムを使ったインテリアが今ほど主流ではなかったので、どう合わせたら良いのかわからなかったのかなと思います。

ありすぎると雰囲気が偏ってしまいますが、ポイントで使えばステキ。丈夫ですし、つくりはすごく良いんですよ」

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松田さん:
「私の場合はシャンデリアやグリーンと合わせて楽しんでいます。

無骨な雰囲気だからこそ、華やかなものや繊細な印象のものと合わせるとバランスが取れると思っているんです」

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ちなみにミリタリーアイテムは、陽が燦々と差し込むリビングに置かれています。金属ならではのクールで重たい印象と、陽の光やグリーンの瑞々しく温もりのある組み合わせが、こんなにも合うものだとは知りませんでした。

そういえば、よくファッションでも女性らしいコーデにあえてメンズライクなアイテムをプラスすることがあります。

一見相反しそうなものの組み合わせだからこそ、お互いを引き立て合える。この使い方なら私でも取り入れやすそうです。

 

Point 03
男の子2人、それでも部屋がまとまっている秘密。

_MG_8105本番リサイズ▲鉢の間の恐竜は、蚤の市でお子さんが見つけたそう。

松田さんには中学1年生と小学1年生の男の子がいます。ともすると子どものおもちゃなどで雰囲気がまとまらなくなってしまいそうですが、そんな様子、微塵も感じさせません。

その秘訣も、ちょっとだけお聞きしました。

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松田さん:
「長男はどこにやる気のスイッチがあるのかな?といったタイプなんです(笑)

だから子どもに合ったやり方をしないと、片付けをやらなくなってしまうと思います。そのため例えばおもちゃは、背丈に合った位置に収納を用意しているんです」

松田さんが見せてくれた引き出しの中には、お子さんのおもちゃがぎっしり。一見大人びた印象の家具だったので、中身とのギャップに驚いてしまいました。

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松田さん:
「あとは『ひとつ買ったら、ひとつ手放す』が我が家のルール。できるだけ、今ある以上はものを増やさないようにしています」

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年月を経て風合いが増したものを、うまく楽しんでいる松田さんのお宅。そこからは誰かの真似ではなく、本当に自分に合った暮らしを作り上げようとする、真摯な想いを感じられるように思います。

お店も自宅も、ひとつ芯の通ったこだわりで彩っている松田さん。

美しいものに囲まれて、悩みなんてないのでは?なんて勝手なイメージを持っていましたが、今のライフスタイルに行き着くまでには、いろいろな価値観の揺らぎや葛藤があったといいます。

つづく第3話では、お店と子育ての両立、そして今のお店を作り上げていくまでの試行錯誤の日々について、お伺いしました。

 (つづく)

【写真】岩田貴樹


 

もくじ

 

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松田尚美

アパレルの販売を経験後、夫とともに立ち上げた東京都自由ヶ丘にある造園のプランニングとフランスの古道具を販売する「BROCANTE(ブロカント)」の店主・バイヤーとなる。2児の母。

http://brocante-jp.biz/


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