【こっそりシネマ】第2話:人づきあいに疲れた時に、心をほぐしてくれる映画(バイヤー・郡)

編集スタッフ 奥村

映画は「わたし」を代弁してくれる?

思いきり夜更かしできる金曜の夜は、ひとり映画を見るのが好きです。

なんだか晴れない気分の時も、見終わった後には、心なしかスッキリしていて。映画はわたしの言葉にできないモヤモヤを、代弁してくれる存在なのかもしれません。

選ぶ映画に、その人の気持ちがあらわれているのだとしたら。身近なあの人は普段どんな映画を見ているんだろう?

この連載ではクラシコムのスタッフに、こっそり見ている「プライベートな映画」のことを、包み隠さず教えてもらいます。

 

疲れたときほど、暗い映画を見ちゃうんです…

今回映画を紹介するのは、バイヤー・郡(こおり)です。

バイヤー 郡:
「人見知りな性格なので、疲れているときほど、ひとりきりで居たくなるんです。そんな時には明るい元気な映画より、落ち着いたトーンの映画が性に合っていて……なんだかだいぶ暗いセレクトになっちゃいました(笑)」

そんな郡に、もう10回以上見てきたという、思い入れのある映画を聞きました。

 

▲クラリス(右)とレクター博士(左)

主人公はFBI捜査官の訓練生、クラリス。ある殺人事件を解決するために協力を求めた、元殺人犯の精神科医・レクター博士との間で繰り広げられる、手に汗握るサスペンスです。

バイヤー 郡:
「なんといっても興味が尽きないのは、レクター博士のキャラクター。精神科医であり、芸術家でもあり、時に紳士のような優しい顔を見せながら、猟奇的殺人犯、といういろんな顔を持っていて、はじめて見たとき『なんなんだこの人は!』と衝撃を受けました。

それからというもの、彼のミステリアスな雰囲気にどんどんハマっていって…なぜこんな台詞を言うんだろう?とか、この言動の意味は?とか、彼を理解したい一心で、くり返し見るようになりました」

▲すこし怖いシーンもあるので、心を癒す甘いものが必須です

バイヤー 郡:
「わたしは根っから人見知りで、人付き合いにも苦手意識があります。相手の気持ちがわからなくて落ち込んだり、悩んだりすることも多くて。

だからでしょうか、自分とは違う誰かの行動や心理にすごく興味があるし、それが自分とはかけ離れているほど、理解したくて燃えるんです。

もしかしたら映画を見たいというよりは、登場人物に会いたくて、わたしはこの映画を見るのかも。『人間ってワカラナイものだよなあ』と思うことで、少しだけ気が楽になるのかもしれません」

 

この作品は、死後の世界に存在する、ある施設を舞台にしたストーリー。この施設にあらわれる老若男女さまざまな死者たちが、生前に一番印象的だった思い出を語ります。

バイヤー郡:
「出てくる人たちはみんな、なんてことないフツウの人生を送ってきた人ばかり。

決して華やかな人生ではなかったけれど、大事な思い出がそれぞれにあって、亡くなった後でそれを愛おしそうに振り返るんです。

自分の人生にだって、きっとそんな思い出が残る。そう思うと、今の自分も肯定できるような、救われたような気持ちになれます」

バイヤー郡:
「死者たちのキラキラした表情は、何度見てもグッときます。

だからかすごく感情移入して、『あの人はどんな気持ちであのセリフを言ったんだろう…』と、見終わった後も深く考え込んでしまうんです。

思えばわたしは、映画の登場人物にどっぷり感情移入することが多いかもしれません」

 

本当は、「人」に惹かれているのかも

▲「映画は丸まって見るのが落ち着きます」とバイヤー郡。週末の夕方、しずかな家の中でが多いそう

「わたし、ひとりでいるのが好きなんです。ネクラだから、暗い映画が落ち着くのかも」とちょっぴり恥ずかしそうに話していたバイヤー郡。

けれどお気に入りの2作には、出てくる「人」への郡の興味が詰まっていました。

バイヤー郡:
「1本の映画をくり返し見るのは、登場人物の人となりや感情が、ちょっとずつわかってくるような気がするから。ひとりで居たいと言いながら、じつは映画でもしっかり人と向き合っていましたね。

思えばバイヤーの仕事も、人に対する興味からはじまっています。商品の作り手の話を聞いて、使ってくれるお客さまの気持ちを想像しながら商品を選ぶ、そんな瞬間が楽しいんです。

映画の登場人物に興味を持つときの感覚と、それは似ているのかもしれないですね」

 

今回のこっそりシネマ

羊たちの沈黙

1991年製作
監督…ジョナサン・デミ
主演…ジョディ・フォスター
Blu-ray:1,905円+税、DVD:1,419円+税
販売元…20世紀フォックス
ホーム エンターテイメント ジャパン
(C)2014 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved. Distributed by Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC.

 

ワンダフルライフ

1998年製作
監督…是枝裕和
主演…ARATA(井浦新)
Blu-ray:3,800円+税
販売元:バンダイナムコアーツ
(c)1998 ワンダフルライフ製作委員会

※2018年6月現在の情報です。

(つづく)


もくじ


感想を送る

本日の編集部recommends!

どんな器で、どこに飾る?
土いらずで水やりも簡単!届いたその日から始まる植物のある暮らし[SPONSORED]

春夏のファッションアイテム一覧はこちら!
さらりと羽織れる軽やかアウターや、花柄スカートなど、今から初夏に向けて楽しめる新作アイテムが入荷中です♩

【4/26(金) AM10:00まで】真っ白なブラウス『hope』ご購入で送料無料キャンペーン!
hope開発秘話をお届けする、インターネットラジオ「チャポンと行こう!」【番外編】も公開中です!

【動画】あそびに行きたい家
趣味も子育てもあきらめない。飾りを楽しむ部屋づくり。(着物スタイリスト・大川枝里子さん宅)

CULTUREカテゴリの最新一覧

公式SNS
  • 読みものの画像
  • 最新記事の画像
  • 特集一覧の画像
  • コラム一覧の画像
  • お買いものの画像
  • 新入荷・再入荷の画像
  • ギフトの画像
  • 在庫限りの画像
  • 送料無料の画像
  • 横ラインの画像
  • ファッションの画像
  • ファッション小物の画像
  • インテリアの画像
  • 食器・カトラリーの画像
  • キッチンの画像
  • 生活日用品の画像
  • かご・収納の画像
  • コスメの画像
  • ステーショナリーの画像
  • キッズの画像
  • その他の画像
  • お問合せの画像
  • 配送料金の画像