【柳沢小実の家づくり】第4話:予算をかけたところ、かけなかったところ。
柳沢 小実
こんにちは。柳沢小実です。
42歳になるまでずっと「賃貸派」だった私が、昨年ついに家を建てることになりました。
こちらの連載では、「暮らしやすさ」を第一に考えた、私なりの家づくりについて全10話で綴っていきたいと思います。
第4話
予算をかけたところ、かけなかったところ。
「機能性を重視したプレーンな家」という方針が決まるまでは、紆余曲折ありました。内装も、憧れの家づくりということで、最初はそれなりに夢見ていたのです。
でも、現実は厳しかった……
まず浴室について決めましょうという話になり、何年も大切に保管していた雑誌の切り抜きを持参しました。
「全面タイル張りで、蛇口やシャワーなどのパーツは輸入もの」という希望を伝えたら、「壁にタイルを貼るだけで、ハウスメーカー(以下HM)が推奨するメーカー品の、4倍以上の金額になります」と言われてまずがっくり。
「もしかして、やりたいこと、なにもできないかも」という予感が頭をよぎりました。
でも……よくよく提案された商品を見てみたら、デザインはすっきりキレイで、なにより機能面が優れています。しかも、掃除もしやすそう。
お手伝いさんがいるわけでもなし、お手入れがラクなほうが良いかもしれない!そう考えて、浴室はHM推奨品を採用することに。水回りは毎日の心地よさにつながるから、少しだけグレードを上げました。
これまでは、慌ただしくシャワーですませる日もありましたが、今はお風呂時間がなによりのリフレッシュになっています。夫も、ゆったり広い湯船で音楽を聴いたり動画を見たりと、長風呂を楽しんでいます。
洗面所も同様に、海外の洗面ボウルや水栓など、心惹かれるものはいくつかあったものの、その一方で掃除がしにくそうと懸念していました。
そんなタイミングで提案された洗面台は、天板と洗面ボウルが一体型で凹凸がほとんどなく、さっと拭けば掃除が終わります。
来客が多く、洗面所はほぼ毎日掃除するので、かっこよくても掃除しにくいのは、地味に大変……。
そのような理由から、洗面台も下半分はHM推奨品を導入することにしました。
フラットなデザインで広く見えるし、お手入れが本当にラク。お客様にも、よく褒めていただいています。
幸か不幸か金額がすべてなので、内装に関しては、あっさり方向転換できました。嫌々妥協するのではなく、前向きな気持ちで選択できてよかったです。
ちなみに、予算をかけたところ / かけなかったところは、以下の通り。
[予算をかけたところ]
・キッチン
・全館空調
・アール扉
・カーテン(一か所だけ)
・家具
▲ダイニングテーブルがある一か所の窓のみ、ウィリアム・モリスのカーテンに。
[予算を抑えたところ]
・浴室
・洗面台
・手洗い台
・ドアなどの建具
・ブラインド
・造作棚、造作家具はなし
▲家のほとんどの窓はブラインドにすることで、予算を抑えた。見た目もすっきり。
コーディネーターさんが50代くらいのお洒落な方で、彼女を通して、少し先の自分たちの姿が想像できたのもありがたかったです。
夫や専門家とともに、だんだんとひとつのチームになり、「地に足のついた、住みやすい家づくり」は着々と進んでいったのです。
(つづく)
【撮影】上原未嗣
もくじ
柳沢小実
衣・食・住・旅にまつわる著書多数。収納好きが高じて、整理収納アドバイザー1級を取得。ラクチンですっきりな収納法を日々研究している。著書に『これからは、がんばりすぎない 40歳からの暮らし替え』 『土曜の朝だけ! “きちんと” が続く週末家事』(大和書房)など。9月に「収納と家づくり」をテーマにした新著が発売予定。 http://www.furarifurari.com
▽柳沢小実さんの著書はこちら
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