【キャンペーンは終了しました】表紙を描いたのはどんな人?デザイナー・サトウアサミさんの作品づくり

デザイナー 鈴木


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【キャンペーン終了のお知らせ】 こちらのキャンペーンは、2019年1月31日(木)11時50分をもって、終了いたしました。 オリジナル手帳の配布は終了しましたが、引き続き暮らしノオトとオトナのおしゃべりノオト2冊の配布は続きます。 ご注文いただいたお客さま、本当にありがとうございました!

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8/31から当店でご注文いただいたお客さまにお配りしている、クラシ手帳。

今年も思い入れたっぷりで企画したのですが、私たちデザインチームが特に力を入れたのが表紙のデザインです。毎日持ち歩く手帳の表紙は、自分の『好き』を表すようなものだから、とことんこだわりたいと思いました。

アイデアを練っているときに決めたのは2つのテーマ。

まず、日常に「ひとさじのアート」を取り入れること。そして、私たち自身も心から好き!と思えて、かつ「毎日見ても飽きない」ようなアートであること。

そのテーマをもとに表紙を検討するなかで、「ぜひ、この人にお願いしたい」と思い浮かんだのが、デザイナーであり、テキスタイルブランド「アセンダダ」主宰でもあるサトウアサミさんでした。

▲ デザイナー・サトウアサミさん

しなやかな線で描かれたサトウさんのドローイングに初めて出会ったとき、手帳の表紙はこれだと直感。

「サトウさんの絵が “日常にひとさじのアートを” という私たちの目指すイメージにぴったりなんです!」

少々興奮気味に、暑苦しいくらいの熱量をもってお願いしたら、快く引き受けてくださいました。

さて、具体的にどのようなモチーフをお願いしようかと考えたのが、「暮らしの道具」。さらにサトウさんと打ち合わせするなかで、私たちの毎日の生活に欠かせない「器」をテーマにすることに決めました。「飾るような器じゃなくて、使ってこそ輝くような、暮らしの道具としての器」です。

こうして描いていただいた絵は、イメージ以上の素晴らしい仕上がり。

無駄のない美しい線で描かれた器の数々が、テキスタイルのように並べられていました。

こんな素敵な絵を描けるデザイナーって、どんな風に仕事をしているのだろう?
同じデザイナーとしてサトウさんのことがもっと知りたくなった私は、彼女の仕事場へとおじゃますることにしました。

サトウさんって、どんな人?自宅兼アトリエを訪れました。

サトウさんのご自宅兼仕事場を訪れると、カラフルなテキスタイルが目に飛び込んできました。これらはすべてご自身でデザインしたものだそうです。

お仕事はテキスタイルデザインの他、クライアントから依頼されるパッケージやアートディレクション、本の装画など多岐に渡ります。

デザイン事務所として独立したのが10年前。さらにオリジナルのテキスタイルブランドを立ち上げたのが今から3年前です。独立する前はどのようなキャリアを歩んでこられたのでしょうか?

サトウさん:
「モノづくりが好きな母や建築デザインをやっていた父の影響で、小さい頃からインテリアや空間のデザインが好きでした。

学生時代から少しずつ絵やデザインの仕事を受けていて、卒業後もその仕事で生計を立てたかったんですが、それだけだと食べていけなくて。少しでも空間に関わる仕事がしたくて、青焼き屋さん(※手書きの製図を「青焼き」という、プリントのような工程を担う会社)でアルバイトをしていました。

そのうち『正社員として営業の仕事をしないか?』という話があり、デザインの仕事も続けさせてもらいながら、社員になりました」

サトウさん:
「営業の仕事も面白くて、結局長く働きました。そのあとデザイン事務所でもちょっと働いたのですが、やっぱり独り立ちしたい、と思って。

腹をくくって、独立しました。それが10年前です。会社員の頃と違って安定はしないけれど、まぁなんとかなるか、と思える性格だったみたい。どうにか今日までやっています(笑)」

始めは営業だったとは驚きです。でも、フリーでやるなら自分を売り込む力も必要。いつまでもおしゃべりしていたくなる気さくな雰囲気に、妙に納得しました。

朝は6時半起き、集中タイムは15時から。一日じゅう自宅にいるからこそ決めたルーティーン。

頻繁に模様替えをしているという部屋を見渡せば、カラフルなモビールに大きなポスター、遊び心のある照明や家具。どこを切り取っても絵になります。

リビングにはパソコンデスクがあり、ここで仕事をしているとのこと。

▲ パソコンデスクの椅子は、なんとバランスボール!「結構安定するんですよ〜」と、ポーズを決めてくださるサトウさん。

サトウさん:
「絵をスキャンしたり、レイアウトしたりといったパソコンの作業はこのデスク。アナログの作業はダイニングテーブルでしています。

絵を描くときに使う画材や道具はその都度出して、作業が終わった後はすぐ片付けます。出しっ放しの方が便利なんでしょうけど、道具が見えると集中できなくて。環境を整えることによって切り替えができるみたいなんです」

切り替え上手なのは時間の使い方にも現れていました。

朝は6時半に起きて朝食の準備や夫のお弁当作り。夫を会社に送り出したら、部屋の掃除など家事を済ませて仕事の時間がスタートです。午前中はメールチェックなどをして徐々にエンジンをかけていきます。

サトウさん:
「お昼ご飯を済ませてひと段落したら、ここからが集中タイム。私、15時から18時くらいにものすごく集中するんです。多分、顔つきも変わるんじゃないかっていうくらい。色々抱えている仕事を、同時平行で一気に進めます。

午前中は比較的ゆっくりしてしまうんですが、『15時から集中すれば大丈夫』と、この時間の自分を信じながら仕事をしています」

こうして夕方のゴールデンタイムに一気に仕上げ、夫が帰ってくる19時半までには切り上げるとのこと。作業は持ち越さず、その日のうちにやり切るようにしているそうです。

サトウさん:
「昔は夜遅くまで制作する日もありました。でも、結局次の日に眠くなってあんまりはかどらない。だんだんこのスタイルが定着していきました」

頭の中にイメージは出来上がっているから、線は迷わない。

集中タイムには絵を描く作業が多いというサトウさん。

どのように描いているのでしょうか?実際に作業の様子を見せていただきました。

使うのは筆と墨汁で、紙は凧揚げの凧にも使われる、分厚くて丈夫な和紙。墨汁の染み込み具合が絶妙で、色々探すうちにこの紙にたどり着いたそう。

スーッと筆を動かし、あっという間に出来上がっていきます。筆の動きに迷いはありません。

サトウさん:
「仕事の依頼をいただいたら、数日かけて構想を練ります。今回お話をいただいた手帳も、『暮らしの道具としての器』というテーマからどんな絵柄がいいかと考えました。

手帳は小さいサイズだし、閉じたり開いたりするもの。イラスト単体を考えるのではなくて、手帳になった完成形をイメージします。座ってただひたすら考えたり、煮詰まった時は料理しながら考えたり、珈琲を淹れたり。イメージが固まったら一気に描き上げます」

なるほど、描く時に迷いがないのは、それまで練った時間があるからなのですね。

描き方やモチーフが変わっても、作りたいものの軸は変わらない。

▲ サトウさんがドローイングを始めると必ずそばにやってくるという愛猫の「メンメ」ちゃん。

それにしても、サトウさんのイラストは抜け感があって、「可愛い」という言葉だけでは片付けられない、洗練された大人っぽさがあります。

作品を作るときに何か意識していることはあるのでしょうか?

サトウさん:
「デザインやイラストは、中性的なものを目指して作っています。私のテキスタイルって、女性の方に好まれることが多いのですが、女性にターゲットを絞って可愛らしく描こうと思ったことはなくて。かといって男性向けにゴツい感じにしたい訳でもないんです。女性らしいとか男性らしいとかでなく、『真ん中』のものを作れたらと思っています。

昔は木版画を制作していたときもありましたし、扱うモチーフもその時期によってかなり違います。でも、作品の軸というか、そういうのはずっと変わっていないと思います」

サトウさんの言葉は、同じデザイナーとしてハッとするものがありました。

こんなふうに、自分の突き詰めたいテーマを知っていて、それを生かすスタイルが確立できたなら。仕事の進め方や時間の使い方ひとつひとつに自分らしい方法を見つけているからこそ、その美意識が作るものにも現れているように感じました。

私もサトウさんのように、「北欧、暮らしの道具店」にとっての、軸やスタイルを作っていきたい。

憧れと決意の気持ちで高揚しながら、サトウさんのアトリエをあとにしたのでした。

サトウアサミさんが表紙を描いた手帳は、当店でご注文ただいたお客様にプレゼント中です。※数量限定・なくなり次第終了

この機会にぜひサトウさんの作品の世界に触れてみてくださいね。

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サトウアサミ

1997年より、絵や図案の制作、その絵や図案をデザインに落とし込むまでを一貫して行うスタイルで現在に至る。2007年にサトウアサミデザイン事務所を立ち上げ、空間でのアートワーク、プロダクト、パッケージデザイン、テキスタイルデザインなど様々な媒体を通して作品を発表している。2015年アセンダダを設立。サトウアサミがデザインを手がけるテキスタイルの企画・製造を行っている。SATO ASAMI DESIGN OFFICE.   http://satoasami.com

 


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