【ケの日のこと】猛暑の夏にであった、おいしい救世主

「家族と一年誌『家族』」編集長 中村暁野


第20話:毎日アイス日和


 

わたしの大好物、それはアイスクリーム。お酒は一滴だって飲みたいと思わないのに(下戸なのです)、アイスはどんな季節であっても、毎日だって食べたいのです。30すぎて好物はアイスなんてちょっとはずかしくもあるのですが、わたしよりもはずかしそうな人が近くにおります。夫です。

やはりアイスクリームが大好きで、たとえば家族で外食すると大きな苺パフェを頼む彼。わたしは娘と小さめのサンデーなどをシェアするのですが、お店の人は当然のごとく娘の前に苺パフェを置いていきます。すると夫は、店員さんが去ったのを確認してからサッとパフェを自分の方へ引き寄せ、誰もきいていないのに「子供が食べきれないから、しょうがない。パパが食べるよ」なんてセリフを言って食べ始めるのです。

そんな両親のもとに産まれた娘もまた、ケーキやプリン、ゼリーは好まず、なにかといえばアイスを食べたがる7歳児に成長し、気づけば「お出かけ時のアイス」は家族全員のお楽しみとなったのでした。

そんな我が家にはこのところ、悩み深い時期が到来しています。それは1歳7ヶ月の息子の存在。

彼は食べることが大好きで、離乳食を始める前から家族が何かを食べているとヨダレを垂らし物欲しそうにしていました。今や家族と同じものを、娘よりも大量に食べる彼の前でアイスなんて食べた日には……。もう、我慢できるはずもありません。

お昼寝している隙に、はたまた交互に抱っこして見えない角度で、こそこそ食べる努力もしましたが、うまくはいかず。仕方なしに一口あげるつもりがなし崩しに食べられてしまうこと数回。やはりまだ彼に市販のアイスは早いだろうということで、外出時の「お出かけアイス」もおあずけの夏を過ごしていました。

とはいえ、今年の夏はいつも以上に暑すぎて、冷たいものを食べるのは子供にとっても良いクールダウンになるはず。そこで1歳の息子から36歳の夫まで家族全員楽しめる、自家製アイスを作ってみることにしたのです。

凍らせた果物とてんさい糖と豆乳をミキサーでウィーン!としたサッパリ系から、甘酒と豆乳と氷をこれまたミキサーでウィーン!とした濃厚系まで。お店のアイスとは違うけれども、みんなで食べる自家製アイスもまた十分おいしくたのしいことを知りました。

時にはぶつかることがあっても、一緒になにかを食べておいしいねと言い合える時間が同じくらいあったなら。そういうものに救われることってあるよなあ、なんて思う、アイスは我が家の「ケの日」に欠かせないものなのです。

 

【写真】中村暁野

中村暁野(なかむら あきの)

家族と一年誌『家族』編集長。Popoyansのnon名義で音楽活動も行う。7歳の長女、1歳の長男を育てる二児の母。現在は『家族』2号の取材を進めている。2017年3月に一家で神奈川県と山梨県の山間の町へ移住した。http://kazoku-magazine.com

 


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