【髪型を変えたくて】後編:「似合う・似合わない」にルールはある?
似合う髪型がわからないという人は多くいます。美容師さんに相談するという方法を実践。一見当たり前に見えますが、なかなかしっかり相談できていない人もいるのではないでしょうか。沢山のヘアスタイルを見てきた美容師さんとの二人三脚なら、自分ひとりで考えるよりもいい結果に巡り会えるはず。
編集スタッフ 青木
前編では、髪型のイメージがないまま来店してもいいの?から始まる疑問を、表参道の美容院・ Dot+LIM(ドットプラスリム)のスタイリスト・中原 彩さんに伺いました。
お話を伺ううちに分かってきたのは、美容師さんがヘアスタイルだけを見ているのではなく、ファッションの雰囲気や雑談からも、好みや全体像をキャッチしようと働きかけてくれていること、その上で似合う髪型をデザインしてくれていることです。
そうだったらいいなと思っていたことが、実際にそうであることの安心感から、漠然とした心配も和らぎ、緊張もほぐれてきました。
2話目ではもう少し踏み込んで、私に似合う髪型をデザインしていただきます。
私に似合う髪型を、一緒に探してください!
青木:
「改めまして、よろしくお願いします。早速ですが、髪型を決める際に、丸顔さんにはこれ!のような、似合う・似合わないを決めるポイントはあるのでしょうか」
中原さん:
「ざっくり言うとあるのですが、みなさんそれぞれに似合う髪型がありますし、それも1つじゃないと思うので、端的なご提案は難しいのですが……お話ししながらスタイルをデザインしていきましょうか」
お客さんと同じ椅子に腰掛け、気になることを伺ううちに、似合う髪型の幅は自分が思っているよりも、うんと広いような気がしてきました。
私自身のことを元にお話を伺いましたが、皆さんと重なる部分もあるかもしれません。
おでこが狭めな私に、一番似合う前髪は?
青木:
「私はおでこが狭いのですが、コレ!という納得の前髪がいまだ見つけられず……。さらに髪の毛が直毛なので、短くしたときにどうしても浮いてきちゃうんです」
中原さん:
「なるほど。たとえば前髪を斜めに流すスタイルは、おでこが狭い方が似合いやすいんですよ。でも今回、『気分を一新したい』ということなので、あえて短くしてみましょう!
とはいっても眉毛上のパッツン前髪は、おでこが広い方がバランスが取りやすいので、青木さんは眉毛が隠れるくらいで切っていきますね」
襟足が低めです。ショートは似合いますか?
青木:
「襟足が低めなのですが、もたついた印象になるのが気になって、ショートヘアを試せずにいるんです。襟足低めの私は、ショートを諦めた方が良いのでしょうか?」
中原さん:
「たしかに、襟足が高いと髪型の自由度も広がりますね。でも、それぞれの襟足に合ったバランスを見つけていけば良いので安心してくださいね。
たとえば襟足をあえてしっかり見せて、上部にボリュームを持たせるのはどうでしょうか?パーマをかけてふんわりさせてもかわいいと思います」
顔をすっきり見せるコツはありますか?
青木:
「丸顔なんですが、すっきり見えたいという願望もありまして……」
中原さん:
「女性なら、誰だって顔を小さく見せたいものですよね。でも意外と勘違いされがちなのが、アウトラインを隠すほど、顔は大きく見えてしまうということ。
これもバランスですが、髪の毛で隠すより、しっかり出してあげたほうがすっきりとコンパクトに見えやすいんですよ」
ヘアカット中に相談してほしい「ヘアケア」の事
中原さん:
「青木さん、私が声を大にしてお伝えしたいのが、髪型とヘアケアは切っても切れない関係だということなんです。
『こんなスタイルにしたい』と思ったとき、それをカタチにできるかどうかの決め手が、髪のコンディションだったりします。私自身、美容師になる前は髪の毛がなかなか伸びないくらいに傷んでいて……。しっかりケアするようになってからは、できるスタイルの幅が広がりました」
「とはいえ、すべてのケア用品を揃えるのは大変。まずはシャンプーを変えてみてください。トリートメントをプラスするよりも、シャンプーを変える方がインパクトがあるんですよ〜!
具体的に何をするのか、どんなアイテムがいいのかは、いつも担当してくれている美容師さんがよくわかっているはずなので、カットしている間に是非お話してみてください」
新しい髪型は、元気に見えるショートヘアでした
青木:
「まずは、ええっと鏡に映る自分に照れます(照笑)。久しぶりにこんなに大胆にカットしました! 似合ってますか?」
中原さん:
「すごく似合ってますよ〜。今回だいぶ印象が変わったので、見慣れないと思うのですが、すごくいいと思います。
日頃お客様を担当させていただいた時も、いつも私自身が『かわいい!素敵にできた』『すごく似合ってる!』と心から思うんです」
美容院で過ごす時間は、自分にフィットする髪型を作ってもらう「オーダーメイドの時間」です。
だいたいで良いと思うなら、最小限のコミュニケーションでいいのかもしれませんが、素敵に変わりたい、似合う髪型を探したいと思うなら、美容師さんとのコミュニケーションや、自分を伝えることを惜しんでちゃいけないんだと気がつきました。
具体的な髪型のイメージがないことから、美容院への足取りが重くなっていたけれど、これからはきっと大丈夫。
沢山のヘアスタイルを見てきた美容師さんとの二人三脚なら、自分ひとりで考えるよりもいい結果に巡り会えるのだから。
(おわり)
【写真】鍵岡龍門
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