【北欧のブランケットと、冬の暮らし】前編:家をもっと好きに。寒がりさんの、冬のたのしみを聞きました
商品プランナー 斉木
長く寒い、北欧の冬。
だからこそ、そこに住むひとたちは、多くの時間を過ごす家をいかに居心地よくするか考え、大切にするようになったといいます。
そんな冬を支えるアイテムのひとつが、「ブランケット」。ていねいに作られた、愛らしい北欧のブランケットを取り入れることで、冬を、家を、自分の暮らしを今よりもっと好きになれたなら。そんな気持ちから、今回は前後編で「北欧のブランケットと、冬の暮らし」をお届けします。
前編では、冬だからこそ味わえる家でのたのしみを探しに、ある方のご自宅にお邪魔しました。
「寒がりだけど、冬の家時間が好きなんです」
今回訪ねたのは、当店で「ケの日のこと」を連載する編集者の中村暁野(なかむら・あきの)さん。
中村さんは、8歳の長女、1歳の長男と夫の4人家族。神奈川県の藤野に2017年の3月に一家で移住しました。古い一軒家を改装したという自宅は、冬になるとキーンと冷え込み、寒がりの中村さんにはつらい場面も。それでも、この時期にしか感じられないたのしみがたくさんあると話します。
今回中村さんには、当店で取り扱っているデンマークのSilkeborg(シルケボー)社のブランケットを実際に使ってもらいながら、冬ならではの過ごし方を教えてもらいました。
▲中村さんが選んだ、シルケボーのグレー・ボーダーと、最近中村家に仲間入りしたうさぎの “バター”。
ちいさな温もりを集めて
中村暁野さんの冬の過ごし方
朝一番は、たっぷりの白湯とスチーム洗顔
家族がまだ寝静まるなか、朝起きた中村さんがまっすぐに向かうのが、キッチンのコンロ。床がタイル張りのキッチンは、じっとしていられないほどの寒さだといいます。青い炎を眺めながらヤカンにお湯を沸かし、マグカップいっぱいに白湯を淹れる。それが中村さんの、冬の朝の風景です。
中村さん:
「白湯は、家にある中でも一番大きなマグカップで飲みます。家事をしながらちょっとずつ飲めるように大容量で。身体があたたまると、スムーズに動き出せる気がするんです。
白湯を淹れた後は、『スチーム洗顔』。ヤカンに残ったお湯を、桶に入れたタオルに注ぎ、かたく絞った後に顔に乗せます。
顔の上のタオルが冷めるまでのあいだ、フゥ〜っと深呼吸。せわしない朝の時間のなかで、心がほっとゆるむ瞬間です」
見ている方もあたたまる
子どもたちの “毛布タイム”
▲長女の花種(かたね)ちゃんと、長男の樹根(じゅね)くん
中村さん:
「家事をしていると、子どもたちが起き出します。
このブランケットが家に来て以来、ふたりでくるまっている姿をよく見かけるようになりました。大判なので一緒に入って本を読んだり、中に入ってかくれんぼや “いないいないばぁ” もできるみたいです(笑)」
中村さん:
「先月8歳になった娘の誕生日にわが家にやってきたのが、うさぎの “バター” 。実はバターもブランケットが気に入ったみたいなんです。
ソファの上にブランケットが置いてあると、子どもたちが使っていない隙をみて、よく乗っているのを見かけます。柔らかいものの上にいるのが好きみたいです」
わが家の冬の定番。
ストーブで作る “煮りんご”
中村さん:
「11月になると、早々にガスストーブを出してきます。その上に鍋を置いて、切ったリンゴと少しの水を淹れて作る『煮りんご』がこの時期の朝の楽しみで。調味料を入れなくても、ゆっくり煮たりんごはトロンとしていて、甘味がぎゅっと詰まっているんです。
これをトーストに乗せたり、ヨーグルトに混ぜたり。ストーブで作るとコンロを塞がないので、冬はせっせと作って、家族みんなで食べています」
デスクワークのおともは、
ブランケットとボア付きルームシューズ
中村さん:
「リビングで原稿を書いたり調べ物をしたりと仕事をするんですが、座っていると手先や足先が冷え切ってしまって。この冬は、ブランケットとボア付きのルームシューズが、デスクワークの相棒になりそうです。
集中できないほど寒い時は、ブランケットに肩からすっぽりくるまっていることもあります。そうすると指先まで覆われるので本当に温かくて。ウールのブランケットは重いのかなと思っていたのですが、モヘアのような肌触りで軽いのも、肩が凝らなくていいですね」
中村さん:
「数年前に友人にプレゼントしてもらって以来、L.L.Beanのボア付きのルームシューズもこの時期手放せません。今までルームシューズはワンシーズンでくたびれてしまうものが多かったのですが、これは靴底がしっかりしているから、あたたかいのはもちろん、長く使えるのもうれしいんです」
寒いからこそ、見つけられるたのしみがある。
朝、あたたかな布団から抜け出るのが、どんどん億劫になるこれからの季節。中村さんの冬の過ごし方を伺ううちに、しんと冷えた家の中だからこそ、より味わいが増すものもたくさんあるのだということに気づきました。
もわっと立ち上がる湯気や、ふかふかの毛布に頭からくるまったときの安心感。そんなたのしみを、ひとつふたつと見つけられたら、今年の冬を、もっと愛おしみながら過ごせそうです。
つづく後編でも、北欧のブランケットについてお届けします。スタッフ2名が自宅で使ってみた様子をレポート。インテリアはどう変わる?肌触りや、あたたかさは?そんな疑問にお答えします。
▼今回登場したブランケットはこちらから
Silkeborg/シルケボー/ブランケット(グレー・ボーダー)
▼当店お取り扱いの、すべてのブランケットもこちらからご覧いただけます。
【写真】山本あゆみ
もくじ
中村暁野(なかむら あきの)
家族と一年誌『家族』編集長。Popoyansのnon名義で音楽活動も行う。8歳の長女、1歳の長男を育てる二児の母。現在は『家族』2号を製作中。2017年3月に一家で神奈川県と山梨県の山間の町へ移住した。http://kazoku-magazine.com
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