【商店街の小さな家】第2話:狭くても心地良い、インテリアの工夫
編集スタッフ 栗村
ずっと賃貸派だった丸山さん夫婦の、ひょんなきっかけで始まった、気ままな家づくりを全3話でお届けしています。
第1話では、家を建てようと思った理由や家が建つまでの流れをご紹介しました。
第2話では、1フロアあたり約20平米のコンパクトな居住空間で、心地よく暮らすための工夫をご紹介します。
小さな家に、ベストな間取りを考えたら
1Fの店舗スペースを抜けて、階段を上がると、2Fに寝室とクローゼットがあります。
3Fのリビングルームはロフト付き。吹き抜けになっています。
奥には糸乃さんの仕事スペースと、ランドリースペース。木の扉の向こうにはバスルームが続いています。
1フロアあたり約20平米のコンパクトな空間ですが、狭さを感じさせない工夫が散りばめられていました。
リビングの天井は高く、寝室は低く。狭さを感じさせない工夫
丸山さん:
「1番長い時間を過ごす3Fのリビングは、居心地よくしたくて。大きな窓をつけて、天井を高くして、開放感を出しました。その代わり2Fの寝室は、天井が低くなっているんです
全体の構造で工夫したのはそれくらいで、あとは白い箱みたいな空間です。収納は暮らしながら壁に棚を設置するなど、後から整えていきました」
▲後付けの棚は「SAT.PRODUCTS」のもの。
小さな家に、キッチンが2つある理由。
リビングの隅には、ランドリースペースも兼ねた小さなキッチンがあります。1Fに立派なキッチンがあるのに、何に使うためにつけたものか疑問に思い聞いてみることに。
丸山さん:
「1Fをカフェとして使う営業許可を取るためには、他にも家庭用のキッチンを設ける必要があり、3Fに小さなキッチンを作ったんです。
キッチンといっても最低限のものしかないので、卓上コンロを出して仕事中にちょっとお茶を沸かすくらいでしょうか。でも、お茶を淹れるために1Fに降りるのも大変なので、結構助かっています。
作業台の下には洗濯機もあるので、シンクで洗濯物の予洗いをするなど、何かと便利なんです」
丸山さん:
「作業台の下には、『ファーマーズテーブル』で購入したアルミのかごにハンガーを入れて、目隠しに布を被せています。
ベランダがないのですが、洗濯物はバスルームの窓の外に物干しがあるので、そこに干しています。乾燥機能が付いた洗濯機を選んだので、雨の日も困ることはありません」
コンパクトな空間に作った、ゲストルーム
▲背の低い椅子は、村澤一晃さんデザインのもの
リビングの上に設けられたロフトスペース。仕事柄、ゲストが宿泊することが多いので、ゲストルームとして使用されています。
ロフトは天井が低い分、畳を敷くことで、心理的に座って過ごせるようにしたそう。置かれている家具も背が低いもので統一され、圧迫感がなく、大人でもゆったりと落ち着いて過ごせるスペースになっていました。
たまに漫画をたくさん持ち込んで、ひとり漫画喫茶のように過ごす時間も気に入っていると丸山さんは話します。
浴室とは別に、シャワールームを作った理由
丸山さん:
「浴室の左手にシャワールームを作りました。普段はシャワーだけで、週末にバスタブにお湯を張りゆっくり浸かっています」
丸山さん:
「このアイデアは建築家の方のオススメだったのですが、いざ使ってみると浴槽を毎日掃除する必要がないので、手入れがラクでした。
シャワールーム以外は水に濡れることがほとんどないので、インテリアも好きなものが置けるんです。たとえば古道具店で見つけた木製の家具や、アンティークのライトもバスルームに置いています」
丸山さん:
「家の中は、趣味が反映されすぎないニュートラルな空間を意識していたのですが、バスルームだけ気がついたら、自分好みにし過ぎてしまいました。
というのも、以前の平屋には5年間住んでいたのですが、お風呂が古くて浴槽には一度も入れなかったんです。その分想いを詰め込み過ぎてしまったのかもしれません(笑)」
リビングもロフトもバスルームも、常識にとらわれず自分たちのライフスタイルに合わせて家づくりを進めてきた丸山さん。居住スペースはコンパクトでも、居心地のいい工夫がたくさん詰め込まれていました。
次回、第3話では天井が低くても居心地のいい寝室のインテリアと、コンパクトなキッチンの工夫を見ていきます。
(つづく)
【写真】木村文平
丸山晶崇・糸乃
夫の晶崇さんは、デザイナーとしてデザイン会社の経営と並行して、地域の文化と本のある店「museum shop T」も経営。また、自宅1Fのカフェスペース「HOMEBASE」も運営している。妻の糸乃さんはイラストレーターとして活躍。
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