【スタッフコラム】植物との触れ合いで思い出した、魔女への想い

商品プランナー 市川

上の写真は娘と植えたお花です。

いつかはやってみたいな〜と思っていたベランダ栽培。きっかけが見つからず挑戦したことがありませんでした。

でも今年は、娘が去年育てた朝顔の種をきっかけに、いくつかのお花とトマト、ナス、きゅうりを育てています。緑色のトマトを見て、いつ食べられるのかな〜と毎日のようにぼやいている子供達。

朝起きてカーテンを開けまずはベランダをチェックして、今日も元気だねと確認できたら一安心。余分な葉っぱがあったら、ハサミでちょきっと整えます。なんでもっと早く始めなかったんだろうと思うばかりです。

起きたての子供のように、双葉に開く直前が見られるのも新鮮でした。頑張れ〜とずっと見ていたくなる小さな芽。こんなにも力強く芽を出すんだ……と感じた時、子供の頃に母が渡してくれた本を思い出しました。

それは「西の魔女が死んだ」という一冊。日々を過ごすヒントを私に与えてくれたように思います。

当時の私は、 “ なぜこのタイミングで渡してくれたのか、思えばいつもジャムを作っているし、まさか母も魔女なのでは……? ” そんなことを密かに考えていました。

きっと母には、小学生の心の葛藤のようなものが見てとれていたのでしょう。

大人の私がベランダの植物を愛でていて思い出したのが、こんな場面。

すすぎ終わると、おばあちゃんとまいはシーツの端と端を持って反対方向にひねって絞った。びっくりするくらい水が出て、それからもう一度広げて畳んでいき、ぱんぱんとたたいてしわを伸ばした。おばあちゃんはそれをふわりとラベンダーの茂みの上に広げた。
「汚れない?」
「さっき、上から水をかけておいたのできれいです。こうすると、シーツにラベンダーの香りがついて、よく眠れます」

(P83)

「おばあちゃんのうちの庭の中、山の中で、まいの好きな場所を選びなさい。そこをまいにあげましょう。」
パンを口に運びかけていたまいの手は、止まったままだった。思いもかけないプレゼントだった。うれしくてほとんど息が詰まりそうだった。

(P85-86)
『西の魔女が死んだ』梨木香歩 新潮文庫

ぶわっと頭のなかに広がるラベンダーの茂みとシーツ。当時、やってみたいな〜と感じたことを思い出しました。そして、自分の場所を自分で選ぶという選択の価値に気づかされたように思います。

私も、お母さんて実は魔女?と、密かに思われないかな〜と一人ワクワクしてしまいました。子供達にとっての理解者でありながら、迷った時にはヒントをあげられるような魔女になれたらいいなと思います。

「いつか」が実現された今、私の居場所の一つになったベランダ。日々成長をする植物と共に、考えを深めたり時には反省もしたりするこの頃です。

娘にもこの本を差し出す時が訪れるのでしょうか。

今は、その「いつか」をドキドキしながら待つことにしておきます。

 


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