【久しぶりの読書】第3話:スキマ時間で、本の世界に浸りたい。現実逃避ができるおすすめ本

編集スタッフ 岡本 編集スタッフ 岡本

「久しぶりに本が読みたい」

以前は習慣として読んでいたのに、仕事や育児、忙しく過ごしている間に少し本と距離ができていたここ数年。

改めて本を開きたいと思う瞬間がやってきた今、無理なく読書を始めるには。そんな思い叶えるべく、青山ブックセンターの青木さんに久々の読書についてお話を伺っています。

第1話第2話につづき、今回は物語の世界に浸れる3冊を教えていただきました。

青木さん:
「旅行に行ったり美味しいお店で外食をしたり、人それぞれで気分転換の方法はいろいろですが、本は一番手軽にできる現実逃避といっても過言ではないですよね。

これは!と思える一冊をバッグの中やデスクの隅に置いておくと、日々を乗り越える相棒になってくれるかもしれません。

今回選んだ3冊はどれも小説です。ちょこちょこ読める中編と短編作品を選んでみました」

私自身、あれこれと読みあさっていた子ども時代や転職したての頃を思い返すと、本は、逃げ出したい出来事や後ろ向きな気持ちから救ってくれる存在でした。

時を経て、もう一度その本の力に頼りたい。

でも夜更かしをして一晩中本の世界に浸るなんてことは難しいから、家事や育児のスキマ時間で現実逃避できる作品にしぼって、選書していただきました。

 


すきま時間で現実逃避。
世界観にとっぷり浸れるおすすめ3冊


『僕が神さまと過ごした日々』

▲アクセル・ハッケ 作、ミヒャエル・ゾーヴァ 絵、那須田 淳, 木本 栄 翻訳(講談社)

青木さん:
「物語は、墓地のベンチに座っていた主人公がある老紳士と出会うシーンから始まります。よくよく話を聞いてみると、どうやら彼は神さまらしい。そんな二人が繰り広げるファンタジーなお話です。

これは中編小説ですがそれほど長くなく、活字が久々という人もきっと読み切れるはずです。

美しい挿絵が多く掲載されていて、物語を盛り上げ、ついページをめくる手が止まらなくなってしまいますよ。

ほっこりとした読後感なので、枕元に置いて夜寝る前に読み進めれば、やさしい気持ちで眠りに誘ってくれそうです」

 

『私と鰐と妹の部屋』

▲大前粟生(書肆侃侃房)

青木さん:
「右目からビームが出て止まらなくなったり、ヤドカリになったり、現実ではありえない突拍子もないことが次々に起こる不思議な短編集です。1冊目に紹介した作品が包み込むようなファンタジーだとしたら、これはもう少しリアルな日常生活での奇天烈さが魅力。

作者が日本人なこともあり、描かれている暮らしがより身近に感じられるはずです。

また見開きで終わるほど短い作品を含んだ短編集なので、通勤電車やキッチンなどでぱらっと開いてすぐ読み切れます。長編小説は時間を置くと、内容を忘れてしまったり持ち歩くのが大変だったりしますが、これならどこでもスキマ時間を埋めてくれると思います」

 

『手のひらの京』

▲綿谷りさ(新潮社)

青木さん:
「京都に生まれ育った三姉妹の約一年間を綴った話です。のんびり屋だけれど結婚に焦りを感じている姉、入社したばかりの会社で奮闘する負けず嫌いの次女、唯一の学生で実は京都から離れることを考えている三女と、それぞれキャラクターが違うので『私はこの子かな』と感情移入しながら読み進められると思います。

仕事に邁進する姿やうまくいかない恋愛にモヤモヤを抱える姿は共感ポイントも多いはず。

話自体も面白いのですが、京都の情景描写が美しいんです。小説を読みながら、四季折々で変わる京都ならではの景色やお祭りの様子を想像すると脳内トリップできるような気がします。

ゆったりとした時間が流れる本なので、焦らずじっくり読めるのではと思います」

この取材のあと、買い出しのついでや子どものお迎えの前に、ふらりと本屋さんへ寄ることが増えました。

そのたびに読みたい本が見つかるわけではないけれど、タイトルや装丁を見ているだけでワクワクしたり、どんな主人公だろうと想像したり。ほんの数分、息抜きができる場所として私の暮らしに彩りを加えてくれています。

新しい本を買っても読むスピードはゆっくり。けれど、一冊の本がそれだけ長く私を楽しませてくれるなんて嬉しいことだよねと、今の自分と読書について前向きに捉えられるようになりました。

寒くなり家で過ごす時間が増えるこれからの季節、本棚で待機している物語たちを、自分のペースで読み進めていきたいと思います。

(おわり)

【写真】木村文平

もくじ

第1話(11月10日)
読みたい本と出合いたい。久々の本屋の歩き方

第2話(11月11日)
活字離れからの第一歩に。肩の力を抜いて読めるおすすめエッセイ

第3話(11月12日)
スキマ時間で、本の世界に浸りたい。現実逃避ができるおすすめ本

 

青木麻衣

青山ブックセンター勤務。書店員歴5年で文芸書を担当。公式インスタグラムなどではおすすめの本などを紹介している。一番好きな本は、川上未映子さんの『すべて真夜中の恋人たち』(講談社)。


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