【キッチンからはじまる暮らし】第2話:お気に入りがずらり!りんご箱15個を使ったうつわ収納術
ライター 藤沢あかり
一日のなかでも過ごす時間が長い、キッチンやダイング。
料理を仕事にする人なら、当然キッチンにいる時間は長いはずです。そしてそこは、使い勝手がよく、楽しく料理をできる場所になっているのかもしれません。
そこで今回は、料理家のminokamo(ミノカモ)さんのお宅におじゃましています。
全国をたずねながら、各地の郷土料理や食文化を伝える活動をしているminokamo(ミノカモ)さん。2話目の今回は、うつわの収納を拝見します。そこには、日常的な使いやすさと、旅の思い出とが詰まっていました。
すべてのうつわが見渡せる、りんご箱のオープン食器棚
キッチンから続くリビング・ダイニングの壁一面に、ずらりと並べたりんご箱。これが、minokamoさんの食器棚です。
minokamoさん:
「りんご農家さんが出荷に使う、杉板でできた木箱です。引っ越してきたときに臨時で買ったものですが、使いやすくて少しずつ増やしました。縦にも横にも使えるのも便利です」
▲ひとつは縦置きして、大きなザルやお盆を入れる場所に。
▲箱を抜いて使っている部分には古材を渡して使いやすく。古材は、古い家の解体現場でお願いして、いただいてきたもの。
おおらかに、ざっくりとジャンル分け
17マスに仕切られたこの大きなスペースを、minokamoさんはどんなふうに使っているのでしょうか。
minokamoさん:
「ざっくりと、ジャンルや大きさで分けています。
取りわけ皿によく使う6寸サイズ、お茶碗や漆器類、お酒の道具……。北欧やフランス、モロッコなどの異国コーナーもありますね」
▲異国コーナーに並んでいた、イタリア・プーリア地方の古いプレート。「使うたびに、お店のおじいさんと、身振り手振りでなんとか会話をして仲良くなったことを思い出します」
▲同じくらいのサイズを揃えておくと、使い勝手がよいそう。ここには取りわけ皿に便利な6寸(約18cm)くらいのサイズを中心に。
たくさんのうつわが並ぶなか、お気に入りを撮影させてもらおうと「よく使っているものや、お気に入りはどれですか?」と、うかがってみました。
minokamoさん:
「どれもよく卓上に登場します。ここにあるものは、気に入って手にしたものたちですからね」
うつわは料理を盛りつけて、食卓にのせてこそ。りんご箱の棚で全体を見渡せる収納にしておくことで、日々どのうつわも使い続けることができるようです。
▲友人を招いてお酒を楽しむ機会も多いとか。酒器はざっくりと、青森の根曲がり竹で編んだかごに。このかごも、作り手をたずねて直接購入した思い出の品。
キッチンとダイニングとをつなぐ小さな工夫
壁際のりんご箱には収まりきらなかった大皿や鉢の一部は、キッチンとダイニングの間に置いた、テーブルの下にもしまっています。
minokamoさん:
「ここで盛りつけをしたり、簡単な調理をしたり。キッチンは半独立型なので、リビングとの間をつなぐカウンターのような感じで使っています。大皿だけでなく、おひつのような大きい道具やオーブンもここです」
実はこれ、アウトドア用のテーブルにクロスをかけただけの、簡易カウンターなのです。
minokamoさん:
「アウトドア用品を家のなかで使ったり、反対に、普段使いのものをアウトドアでも使ったり。ひとつの道具を兼用するのも好きなんです」
続く3話目では、そんなminokamoさんが愛用している道具について、拝見します。なかにはアウトドア用品も。どうぞ、お楽しみに。
(つづく)
【写真】市原慶子
もくじ
長尾明子
料理家、写真家。岐阜県美濃加茂市出身。祖母と一緒に料理したことが料理活動のはじまり。日本各地の郷土食の取材にも力を入れている。近著に『料理旅から、ただいま』 (風土社)がある。http://minokamo.info
ライター 藤沢あかり
編集者、ライター。大学卒業後、文房具や雑貨の商品企画を経て、雑貨・インテリア誌の編集者に。出産を機にフリーとなり、現在はインテリアや雑貨、子育てや食など暮らしまわりの記事やインタビューを中心に編集・執筆を手がける。
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