【台所でおつかれさま】第2話:コーヒーをいれて、煮込みをグツグツ。黙々と静かに過ごすキッチン時間(スタッフ菅野)
編集スタッフ 糸井
台所ではどんな時間が流れているでしょうか。料理はもちろん、ちょっとエッセイを読んだりドラマを観たり、台所に椅子を置いて仕事をしたりする人もいるかもしれません。
違いはあれど、そこには、無意識のうちに自分をケアしたりデトックスしたりする習慣が隠れているのかもしれません。
その過ごし方は、自分の台所を持った日から紆余曲折を経て育ってきた賜物。そんな台所に立つ自分をちょっと俯瞰して見ると、日々大事にしていることが見えてくるかもしれません。
この連載では、不定期でスタッフ宅にお邪魔し、「台所」にまつわるエピソードや、お気に入りのものをきいていきます。
今回訪ねたのは、スタッフ菅野宅です。
#02
スタッフ菅野の台所
MDチームの菅野は、マンションで2人暮らし。台所は、リビングが見渡せるカウンターキッチン型です。
日中は、リビング横のデスクスペースにいるため、台所に立つ時間は、もっぱら料理や軽食を用意するときがほとんどだといいます。
▲リビング横にあるデスクワークスペースには、お気に入りのイラスト画を飾って。
菅野:
今はバイヤーとして働いていますが、前職は管理栄養士として働いていました。大学の栄養学部を卒業後、保育園に就職。午前中はご飯作り、午後は食材発注や食育の紙芝居を作る日々。台所というのは、わたしにとって長いこと『仕事場』でした。
いまでも家の台所に立つ時間は、なにかドラマや音楽を見聴きしながらというより、黙々と静かに没頭することが多いですね。そうしていると、精神統一をしているようで落ち着くんです。
飾りのあるキッチン「一年生」です
菅野:
今のキッチンは十分広いわけではないので、空間がすっきり見えるように、ものはほとんど飾らないできました。キッチンに入ったときに映る景色といえば、黒い冷蔵庫と白い食器棚、という感じです。
でも、前回の『台所でおつかれさま』を読んだとき、キッチンにお気に入りアイテムが飾られているのをみて、なんだかいいなと惹かれて。最近、ちょっとずつ模様替えをしているんです。
冷蔵庫に、個展で頂いたポストカードをいくつか貼って、マグネットも付けてみたり。上には使っていなかった花器をいくつか置いてみたり。
菅野:
何かを飾ることに憧れたことは何度もあったけれど、見せる収納って難しそうだったのと、これまでの仕事柄『私のキッチンってそういうのじゃないよね』と思っていて。
でも、やってみると前よりキッチンに足を運びたくなったのが新鮮でした。どちらかというと効率重視な自分だけれど、そこにかわいい要素が入ってもいいんだなと。
いままで、ほとんどものを置いていなかったカウンターの上にも、ものを増やしてみることにしたそうです。
菅野:
お皿はすべて戸棚にしまっていたのですが、頻繁に使うお気に入りの皿類はカウンターに置くことに。出し入れしやすく実用的、かつ、自分の好きなものがすぐ目に留まるようになりました。
『プラスラック(木目調の収納ラック)』も初めて購入。想像以上に質感が素敵で、土っぽいお皿との相性が良いですね。
「煮込み」は、ひとり時間にもなるから
菅野:
クラシコムに入社して、今の生活になってからは段々と、キッチンが『自分や家族のためのご飯をつくる場』になってきました。そんななか、今も昔も変わらず好きな時間は、何かを煮込むこと。
材料を入れて、蓋をしてグツグツとしているだけで、こちらの頑張りがなくてもおいしくなってくれるのが有り難いですし、煮込み終わるまでの30分くらいって、まだ調理時間なのだけれど、『ひとり時間』のようでもあるというか。
30分後にはおいしいものができているという安心感のなかで、洗濯物やちょっとした家事を済ませられる。私にとっては、通販で購入した商品が手元に届くまでの、ワクワクとした時間に近いのかもしれません。
▲最近購入したというストウブで、煮込みも一層捗っているそう。
きっかけは、コーヒー生活に憧れて
菅野:
コーヒーを淹れる時間が好きで、朝は必ずコーヒーを淹れに、キッチンへ立っています。
ほんの5分間は、精神統一のように淹れることに集中。仕事で煮詰まったときに一旦、離れてコーヒーにすることも。
はじめたきっかけは、『コーヒーをゆっくり淹れる習慣のある人』に憧れて。わたしもやってみたいなと続けるうちに、手放せない時間になりました。
▲お気に入りのキャニスター
機嫌をつくる、毎日の励ましアイテム
最後に、日々使うもので助けられているアイテムを見せてもらいました。
菅野:
当店で買った丸まな板や、調理をスタートするときのスイッチになる無印良品のエプロンですね。
大学時代に揃えた包丁もずっと愛用していて。すごく大きいので白菜なんかをザクッと切るときに便利です。
菅野:
ものではないですが、自分のごきげんをつくるのに助けられているのがお菓子。小さい頃からずっと好きで……食べすぎないように意識しながら、いまでも毎日1回はブレイクタイムとして、戸棚の上に置いたお菓子コーナーに手を伸ばしています。
「いま、好きな台所」を作っていけたら
菅野:
「台所って不思議ですね。毎日立つ場所だからこそ、ちょっと雰囲気を変えるだけで、自分が浴びるエネルギーもまた変わってくるというか。
これまで思っていた『自分の台所とは、こう』というイメージも、試しに変えると案外すんなり合う。シンプルでものがないすっきりとした雰囲気も落ち着くし、今みたいに飾ってみてもお気に入りの場所になりました。そんな風に、気分に合わせてリフレッシュしながら、居心地よくしていきたいですね」
そんな菅野と台所の関係。みなさんは、どんな台所の時間を過ごしているのでしょう。
さて次は、どのスタッフの台所を訪れましょうか。次回の更新も、どうぞお楽しみに。
【写真】濱津和貴
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