【あそびに行きたい家】空気も収納も循環できるように。日々の小さな幸せに気づける家(住宅設計者・田中ナオミさん宅)
編集スタッフ 青木
日々の暮らしを
肯定できる家を作りたい
ルームツアー動画番組「あそびに行きたい家」。今回お邪魔したのは住宅設計者の田中ナオミさん。
義理の母との二世帯住宅の2階部分に夫婦で暮らしています。建築士として独立してから最初に設計をしたというご自宅。日々の暮らしの中で小さな幸せを感じる家にしたいという想いで家づくりをしています。ぜひYouTubeでお楽しみください。
家の心地よさの秘訣は、循環させること
田中さんのご自宅に入ると、心地よい風が通っているのを感じました。家の南と北に窓を配置し、空気が通り抜けやすいように作られているのだとか。
田中さん:
「食事のためのダイニングテーブルも、くつろぐためのパーソナルチェアも、風を感じられる場所に置いています。やっぱり風を感じるというのは気持ちが良いことなんですよね」
田中さんの家は空気だけでなく、モノも巡っています。
例えば、洗濯した布巾は奥にしまい、次に使う布巾は手前のものを取り出すというルールを設けて、ぐるぐると回るように収納をしています。
田中さん:
「空気もモノも動いて回っていることが『家が生きること』だと思っているので、心地よい暮らしのために、循環させることを意識しています」
アートは「人生のビタミン」
自宅の至る所にアートを飾っている田中さん。曰く、「アートは人生のビタミン」なんだそう。
田中さん:
「アートが家にあることで、毎日が活き活きしますね。必要なものだけで住宅を構成しているとカサカサしてしまうような気がして。少しでもアートがあると、家の中の景色が潤うように感じます」
▲なぜだか「手」がモチーフの絵をつい集めてしまうのだとか
飾っているアートは田中さんのクライアントの制作したものや縁のあるアーティストの作品、旅先で出会ったアイテムなど。
「人生の片鱗」ともおっしゃる、縁のあるアートを飾ると、日々の暮らしに彩りが生まれます。
日々の小さな幸せを感じる家
美大の造形科に入学したのち、インテリアをきっかけに「住まい」に興味を持ち始めた田中さん。次第にもっと全体的に住まいに関われる建築の仕事をしたいと思うようになったといいます。
田中さん:
「どう暮らしていきたいかとか、10年後、20年後にどういう風になっていたいかとか、家を作ることは生活を設計していくようなものです。
生きてることが全部仕事に繋がるんですよね。だからすごく楽しかった」
心地よい風が入ってきた時、お日様に干した洗濯物の匂いを嗅いだ時、夫婦で美味しいご飯を食べた時、友人を家に招いてわいわいと楽しむ時……
家の中の小さな幸せを感じ、日々の暮らしを積極的に肯定したいと語る田中さん。
取材をしている中で、私自身も何気ない暮らしの機微を大切にして日々を送りたいと改めて感じました。
本編はYouTubeでお楽しみください。
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田中ナオミさん
1963年大阪府生まれ、
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