お気に入りのマグカップで紅茶を飲んだり、夜は明かりを落としてキャンドルを灯したり、煮詰まったときにfikaと称して甘いものを食べたり。北欧の暮らしからヒントをもらうことで、日常が彩られていることを感じます。
動画コンテンツ『北欧をひとさじ』は、季節の巡りを大切にしている北欧にちなんで、その時季にまつわる習慣をご紹介する番組です。お話をお聞きするのは、日本に住む北欧に縁のある方々。
自分の暮らしに北欧のエッセンスをひとさじ(それ以上の方も!)加えて暮らしている方にお話を聞いていきます。
上原さんの冬の習慣
「ヒンメリをつくる静かな時間」

冬の習慣をお聞きしたのは、クラフト作家の上原かなえさん。
デンマークでの手芸留学を経て、現在はフィンランドの伝統装飾であるヒンメリの制作を、材料となるライ麦の栽培から行っています。
帰国後は長野県に移住して、家族4人で暮らす上原さんに伺った冬の習慣。デンマークのおやつ・エーブルスキーバーを囲みながら家族で過ごす時間をお届けした前編に続き、後編ではライフワークであるヒンメリ制作についてお話をお聞きしました。

上原さん:
「洋裁が好きな祖母からよく布の切れ端やボタンなんかをもらっては、自分なりに繋ぎ合わせていろいろなものを作っていました。
ポーチやぬいぐるみができると人にあげたりして、今に通じる原体験がその頃にあったように思います。
母も手芸が得意で、友人たちにアメリカンキルトを教えていた景色を覚えていますね」

上原さん:
「私が制作をするときは、まだみんなが寝ている朝4時頃からスタートするんです。
周囲の家や家族も起きていない、自分だけが動いているようなしんとした雰囲気のなかでコツコツ制作をすすめていて。なので特に静けさを感じられる冬の朝はすごく好きです」

デザイン学校を卒業後、アパレルブランドやデザイン会社で企画に携わった上原さん。
その後30代を迎えようとしていた頃に、デンマークの手芸学校への留学を決めました。
上原さん:
「尊敬するご夫婦が北欧へ留学に行かれて、帰国後に見てきた景色をたくさんシェアしてくれました。
ずっと憧れていたことだったから、『あなたも行ってみたらいいよ』と背中を押してくれたのがすごく嬉しかったですね。
もしかしたら私にも叶えられるかもしれないと前向きなパワーをもらえたし、実現するための原動力になりました」


ライ麦を一本手に取って、小さな穴に糸を通す。その静かな営みを続けることで繊細で美しいヒンメリ作品が組み上がっていきます。
地道な制作過程を拝見して、幼い頃から好きなものを大切にひとつひとつ積み上げてきた上原さんの人生と重なるような気がしました。
デンマーク滞在時のお話やこれからの制作でトライしたいことなどについてもお聞きした動画本編も、ぜひお楽しみいただければ幸いです。
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撮影:米澤佳州子
上原かなえ
1980年、鹿児島生まれ、クラフト作家。デンマークの手芸学校に留学したのち、自然素材の手工芸を研究。ライフワークとしてフィンランドの伝統装飾ヒンメリを材料のライ麦から栽培し作品制作をしている。そのライ麦の茎を飲み物用ストローとして加工する「MIYOTAライ麦ストロープロジェクト」を主宰。地元の農家と福祉施設と連携し就労支援につなげる活動も行っている。Instagram:@kanaeuehara
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