【あの人のバッグ】仕事道具も軽やかに、かわいく持ち歩く。紙もの作家の「バッグの中身」

ライター 瀬谷薫子

リップに手帳、お財布、ポーチ。お出かけに欠かせないものとして、選び集めてきた「バッグの中身」には、そこかしこにその人らしさが詰まっている気がします。

「あの人のバッグ」は、気になるあの人のバッグやポーチの中身を見せてもらう連載。

今回のバッグの持ち主は、「ATELIER.encle d’encle(アトリエ アンクルダンクル)」の屋号で紙ものを製作する、青島美佳(あおしま みか)さんです。

2011年より、滋賀県・琵琶湖近くのアトリエで、季節の植物や色をモチーフに、紙袋やカード、封筒などの紙ものを製作する青島さん。

アトリエ名はフランス語の“インク”を元につくった造語で、ペンにつけた1滴のインクから無数の作品が生まれるようにという願いを込めてつけたもの。誰かに贈りたくなる紙ものをコンセプトに、手にした時に少し特別な気持ちになれるようなものを手がけています。

今回は青島さんのバッグの中身から、その人となりを探ります。

 


ーバッグとその中身ー

軽やかな素材選びと小分けの巾着で
仕事バッグも身軽に


左上から時計まわりに

巾着 / NEMOHAMO KA SO KE KI x ATELIER.encle d’encle
スマートフォン / iPhone
財布  / MARNI × PORTER
エコバッグ / 392plusm
ハンカチ / francjour
歯ブラシ / 不明
ポーチ / MARKS&WEB
ミニ巾着 / ATELIER.encle d’encle

青島さん:
「仕事柄、アイデアを書き留めるための文具などいろいろなものを持ち歩いていて、荷物はいつも多め。なので1つ1つは出来るだけ軽いものを、例えば革ではなく布製の素材などを選ぶようにしています。

あとは、やっぱり好きな色や柄を身につけていると気分が上がるので、見た目も重視しています」

巾着の中身、左から時計まわりに
ノート/Propeller Studio
ペーパーフォルダー/ATELIER.encle d’encle
名刺ケース/i ro se
ペン/カキモリ
ペンケース/SLIP-ON

青島さん:
「最近はエコの観点から商品の包装に巾着が使われることが多くなり、気がつけばわが家にも増えていました。細々したものを分けるバッグインバッグのように使ってみたところ、とても便利で気に入っています。

大きめの巾着には、インスピレーションを受けた時にすぐに書きとめる用のノートや、ショップカードをまとめるペーパーフォルダーなどの仕事道具を。どれも欠かせないアイテムです」

ミニ巾着の中身、左から順に
バンドエイド/無印良品
薬ケース/無印良品
ボディパウダー/生活の木(MINT&LEMON)
コーム/Vess
ハンドクリーム/made of Organics

青島さん:
「小さな巾着には、メイク用品以外のケアアイテムを収納しています。どちらの巾着もアンクルダンクルのオリジナルデザインで、収納だけでなくちょっとした贈り物のラッピングとしても重宝しています。

ひもをキュッと引っ張って留めたときの佇まいも好きです」

青島さん:
「Johanna Gullichsen(ヨハンナ グリクセン)」のバッグはフィンランドやバルト海ならではのデザイン性が気に入っていて、形や色を変えて使い続けています。今のもので4代目です。

とてもたくさん入るのに、コットン素材なので軽く、けれどハリのある素材感なのでくたりとせず体にほどよく沿ってくれるところも好みです」

 


ーポーチの中身ー

デザインがきっかけで手に取った
機能性も◎な保湿アイテム


左上から時計回りに
部分用ファンデーション / BOBBI BROWN
アイカラー / THREE
マスカラ / MIMC
リップカラー / MIMC
アイカラーベース / MIMC
ヘアバーム / O SKIN & HAIR
ビューラー/KOJI
リップバーム / ROSEBUD

青島さん:
「年齢を重ねるにつれ乾燥が気になり、保湿に力を入れるように。朝と晩、1日2回のフェイスパックを取り入れて、水分もたくさんとるように。メイクアイテムに加えて、保湿のアイテムも欠かさずに持ち歩いています。

ポーチはMARKS&WEBのもの。ナイロン素材で汚れにくく、たくさん入るのにコンパクトで軽いのでとても便利です」

青島さん:
「ROSESBUDのリップバームは、洋服のセレクトショップでパッケージに惹かれて購入したもの。使うと驚くほど潤って、乾燥しらずになったので、年中重宝しています。缶のデザインもいくつかあるので、つい集めたくなってしまいます。

O SKIN & HAIRのヘアバームもまずパッケージが目に留まり、髪用なのにスティックタイプなのが珍しいなと思って購入しました。とてもいい香りで持ち運びもしやすくお気に入りです」

青島さん:
「少し特別な外出の時には、いつもの大きめな布バッグではなく、革のバッグを持っていきます。

10年以上前に神戸のAtelier d’antan(アトリエ ダンタン)で、サイズ、革の色、ボタンの柄、刺繍糸の色を選んでオーダーメイドで製作していただいた思い入れのあるバッグ。時間を経て佇まいも味わいを増しました。

個性的なデザインですが、意外とどんな洋服にも合い、持つと特別な高揚感をくれる、大切な存在です」

バッグは洋服とはまた違う、少しの挑戦ができるものだと青島さん。服ならば似合わないかもと躊躇してしまうような個性のある柄や色でも、バッグならばアクセントとして取り入れられる。そんな存在として日々のおしゃれに取り入れて、楽しんでいるといいます。

機能性も重視したシンプルなアイテムの中に、とこどころのぞく素敵なデザイン。そこに青島さんのもの選びと、製作に対する視点が垣間見えた気がしました。

 

次回はどなたのバッグが登場するでしょうか、お楽しみに。

「あの人のバッグ」
そのほかの記事はこちら

青島 美佳

滋賀県在住。デザインの専門学校を卒業後、デザイン事務所を経てフリーに。2011年9月より、紙もの製作のアトリエ、「ATELIER.encle d’encle(アトリエ アンクルダンクル)」を立ち上げ、オリジナル作品の製作、販売やイベント出展など幅広く活動する。Instagram:@atelier.encle_d_encle


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