【朝の過ごしかた】朝は、自分の心の声にしっかりと耳を傾ける時間。(岡美里さん)
編集スタッフ 大貫
写真 岡美里、ローランド桐島/AVATTA STUDIO(プロフィール)
美術作家 岡美里さんの朝時間。
本日の朝時間は、美術作家の岡美里さんにご登場いただきます。岡さんはお二人のお子さんをもつお母さんです。
私は岡さんと同じく美術大学で学んでいたことがありました。
作品の制作は、気持ち的にも体力的にも相当パワーを使うので、私の場合は制作をしていると心に余裕がなくなって「自分のことを考えるだけで精一杯」と思うことがしばしば。
でも二人のお子さんをもつ岡さんは私とは対照的で、国内を飛び回って個展をするほどお忙しい作家活動をしながら、家族や暮らしのことにも気を配って両立されています。その姿は、私の目から見るとパワフルに生きている女性そのものです。
そんな仕事と暮らしを両立させ、日々を自分らしく過ごす岡さんに、朝の過ごしかたを伺いました。
朝の時間割
7:00 娘を起こす、朝ごはんの支度
7:20 娘にご飯を出す
7:50 娘を送り出しながら、息子を起こす
8:20 息子にご飯を出す、夫の朝ごはんを用意
8:40 洗濯物を干す、出来るところまで家事
9:00 登園。帰りにカフェでメールチェック、To doリストを作る
10:00 10分だけピアノ練習、残りの家事、仕事や制作開始
定番の朝ごはん
定番の平日メニュー
【夏メニュー】
・パン
・果物
・コーヒー
【冬メニュー】
・ご飯
・味噌汁
・漬物
・果物
夏と冬で食欲に合わせてメニューを変える。
「ほぼ毎日、お腹が空いて目が覚めるほど健康な胃が自慢です。だから、朝ごはんを抜くこともありません。
ですが、四季によってお店に並ぶ食材が季節によって異なるように、朝の食欲の種類も違うように感じています。
じめっと暑い夏の朝は、食卓にお味噌汁とご飯を並べても家族にあまり食べてもらえなかったので、香ばしくトーストしたパンと果物が中心のメニューになりました。私はそれに珈琲が加わります。
冬はやはり身体の温まるものを。九州の義理の母から送ってもらう手作りのお味噌をスリコギでしっかり擦って、お味噌の香りを立ててからお湯で溶いて使います。味噌やお出汁は気分で他のものに変えることもありますね。」
「今は西京味噌がブーム。京懐石で食べて、優しい甘さにはまりました。田舎味噌と違って、最後は少し煮立てます。
朝は時間がないから”おみおつけ”以外はほとんど作りません。
“おみおつけ”を知ったのは、会社員時代によく訪れた定食屋さん。”おみおつけ”とは、大根、ごぼう、人参、カブなどたくさんの具が入っている味噌汁の事をそう呼ぶらしく、我が家でもとりいれています。
温泉卵を落とすと、得も言われぬ幸せのまろやかさになるんです。」
子どもの食事は、どれだけ気分を上げられるかを大切に。
「子供たちは学校で栄養バランスのよい給食を食べるので、朝はどれだけ気分を上げられるか、を重視しています。
チョコレート味のコーンフレークじゃなきゃやだ!と言われれば、”おみおつけ”を作ってしまった時でも、快く出します。
ちなみにTVの受け身の情報は、頭がボーッとしてしまうようなので、スイッチを入れていません。」
朝のマイルール
01. 決めごとを作らずに、”偶然”が起きるように仕向ける。
「私が朝に刺激をうけるものごとは、ラジオから流れる音楽、本、ピアノの練習、SNS、駅のポスターのコピー、朝立ち寄るカフェでのおしゃべり、などなど毎日違います。
なので、ちゃんと刺激を受け取れるように、アンテナをピンと立てて”ルールを作らないこと”が私のルールでしょうか。
日々を新鮮に過ごしたいですし、制作活動への情熱を絶やさないためにも、なるべく決め事を作りすぎず、偶然が起きるように自分で仕向けています。
目覚めた瞬間は、頭の中が整理されていて様々な決心がなされている時間だと思っていて、その自分の心の声をしっかりと聞いてあげるよう心がけています。」
02. ブレンダーで豆を挽きながら、自分と向き合う。
「なるべくルーチンを避けたい私ですが、オランダの蚤の市で売られていたという「PeDe」のブレンダーを買ってから、豆をゴリゴリ挽くとろから珈琲を淹れるようになり、これはずっと続いています。
ミルにしては高価だったので購入を迷ってから手にいれたものですが、とても気に入って一生使う気でいます。
豆は深入りにするか、浅煎りにするか?挽きの細かさは?濃度はどうする?温度は?
毎日繰り返す、一見すると単調な作業のなかにこそ、自分の体調や気持ちを反映する何かが含まれているのだなと感じます。
気持ちを落ち着けて、心を鏡に写すような時間ですね。」
03. 10分間だけ、ピアノを弾く。
「仕事や制作を始める前に10分間だけピアノを弾くようにしています。
ピアノを触るのは練習のためだけだけでなく、朝に子供を叱ってしまった時など、心を落ち着けるために弾くようなところもありますね。」
自分の中のから湧き上がる小さな感情をしっかり受け止める。
「朝の過ごしかた」第三弾は、美術作家の岡美里さんに登場いただきました。
毎日同じように過ぎていくと、違和感があってもなんとなくやり過ごしてしまう。そしてどんどん自分が本来持っているはずの新鮮な感覚が鈍っていくという状況は私にも経験があります。
毎朝、自分の声をちゃんと聞いてあげる時間を作ることは、その日一日をフレッシュに過ごすためにとても必要なことだと感じました。
朝の過ごしかたの連載は次回も続きます。どうぞお楽しみに!
(つづく)
こちらの特集も合わせてご覧ください。
▽特集「朝の過ごしかたvol.1」
▽特集「朝の過ごしかたvol.2」
岡美里(美術作家)
横顔のポートレイトをライフワークとしており、
http://misatooka-works.tumblr.com/ Instagram misato_oka
▽岡美里さんの著書
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