【ベランダライフ】後編:IKEAのウッドタイルを敷いて外ごはん。ベランダを快適空間にしませんか?
編集スタッフ 二本柳
写真 鈴木静華
1年前に越して来た茨城県つくば市のマンションで、料理教室Cocochiを主宰する河井 美歩(かわい みほ)さんのベランダライフをお届けしています。
前編では、まるで「隣の部屋」のような感覚でベランダでのひとときを楽しんでいる河井さんの話をお聞きしました。
後編では、より具体的なベランダの活用方法をご紹介したいと思います。
ベランダライフ
(後編)
河井さんのベランダライフは、主にこちらの3つで出来ています。
(1)ウッドタイル
……簡単DIYで無機質な床にぬくもりを出す。
(2)外ごはん
……アウトドアの折り畳みテーブルを使って特別感を演出。
(3)家庭菜園
……食卓やお弁当の食材をベランダで育てる。
ここからは、これら3点の使い方を上から順に聞いてみることにしましょう。
IKEAの「ウッドタイル」を敷いて、明るい印象に。
河井さんがベランダを心地よい空間にするため、まず最初に取りかかったのは「ウッドタイルを敷き詰める」ということでした。
IKEA(イケア)で販売されている連結可能な屋外用ウッドタイルを購入し、一気にひとりで作り上げてしまったそうです。
4枚のタイルが繋がって1枚に。余分な部分が出て来たら、裏のゴムを切って使うこともできる。
ゴムの部分をカチッとつなげればOK!
河井さん:
「最初は本格的に陶器のタイルをはろうかとも考えたのですが、これは軽いのでとにかく手軽。気分が変わったら簡単に取り替えられるのも良いな、と思ってこれにしました。
コンクリートの床はどうも殺風景で物足りなかったので、タイルを敷き詰めて本当に大正解だったと思っています。私ひとりでできるくらい簡単なのに、見違えるように明るく、ぬくもりある印象になりました」
特別感がうれしい、「外ごはん」。
河井さんのお子さんは、外で食べるごはんが大好き。「平日の忙しい朝でも『公園で食べよう!』と誘ってくるほど」、と苦笑いです。
そこで最近用意したというのが、アウトドア用品を扱うColeman(コールマン)で購入したアウトドア用のテーブルとチェアでした。
河井さん:
「天気が良い朝や休日に、このテーブルセットをベランダに出して食事をするんです。家なのに外、という特別感が良いのか、子供は大喜びですね」
これからの季節、夏の夜は屋外が気持ち良いので “キャンドルナイト” と称してロマンチックに外ごはんをしようと目論んでいるそう。
この取材を終えた後、実は私もこれを真似して外ごはんを試してみました。
我が家のベランダは河井さんのお家よりも狭いのですが、それでも椅子とサイドテーブルがあればバッチリ。週末の夕方に風を感じながら飲むお酒は、とびきり美味しく感じられましたよ。
彩りの野菜やハーブ類は「家庭菜園」で。
河井さんがベランダで栽培しているのは、強くて育てやすいハーブ類とお弁当の彩りにぴったりなリーフ系の野菜など。
具体的には、ハーブで言うとローズマリーやミント、ディル、オレガノ、タイム、セージ。
野菜はリーフレタスにサラダほうれん草、青じそ、ミニトマト、パセリ、セロリ、ピーマン、ラディッシュなどが収穫できるそうです。
リーフレタスはお弁当の仕切りや、彩りを加えたいときにぴったり。
最近気に入っているのは、オーガニックシリーズの種。ホームセンターで購入できるそう。
河井さん:
「基本的には買って来たプランターを植え替えたり、市販の種を使えば十分に収穫できます。
育て方のポイントとしては、日当りと水やり。水やりは土の表面が乾いたらたっぷりのお水をあげて、夏は早朝と夕方、冬は日中といった具合で時間を意識してみてください。
それから土は1回使い切ったら新しくしてあげることも大切なんです。
以前、昨年の土をそのまま再利用したら、昨年はたくさん実ったトマトも翌年は実があまりつきませんでした。そこだけ注意したいですね」
そして、なかでも河井さんが「絶対オススメ!」と太鼓判を押すのが、前編でも登場したハーブ類。ベランダで育てやすいハーブは、料理のレパートリーもぐんと広げてくれます。
「調味料をあれこれ使わなくてもハーブひとつ変えるだけで様々な味を楽しめる」と話す河井さん。
手作りのフォカッチャもローズマリーの香りが良く、塩とレモンをパラパラふっただけでしっかりした味わいです。なんだか私も、ベランダに数種のハーブを常備しておきたくなりました。
河井美歩さんのご自宅にお邪魔して、憧れのベランダライフを拝見する特集を2日間にわたってお届けしました。
大きいバルコニーや庭付きの戸建てでなくとも、身近な「ベランダ」を生かして様々な楽しみ方ができるということを、こちらの特集を通じて感じていただけたなら幸いです。
そんな私も、この週末は手始めにウッドタイルを敷き詰めてみようと思っています。そして余裕ができたら少しずつ家庭菜園も……
窓の外に広がる景色として、また時には一杯のお酒や食事を楽しむ場所として、ベランダという場所が家の中の “非日常” 空間となりますように。
(おわり)
もくじ
河井美歩(料理家)
徳島生まれ。大学卒業後は大手料理教室で10年間勤務の後、2009年から茨城県つくば市と東京・神楽坂で自然食教室Cocochiを主宰。「レシピ検索では見つけられないような料理」、そして「ヘルシーで身体に優しいけれど、家族も喜ぶような料理」を基本としたレシピを日々考案している。
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