【小さくはじめる梅しごと】前編:ボウル一杯分だけ。15分でつくれる「梅漬け」レシピ

梅漬けの作り方は、とても簡単。干さないで、梅を洗って塩に漬けるだけのつくりかたを紹介します。梅漬けは、梅干しよりも表面の皮が分厚くならず、塩気はほどよく強め。さっぱりしたい時にぴったりなのだそう。保存の仕方や楽に作るコツまで、料理家の中川たまさんに伺いました。

編集スタッフ 松田

めんどくさがりでも、「梅しごと」がしてみたい

そろそろ、近所のスーパーでも梅が並ぶ頃。この季節になると、自家製の梅干しやシロップなど、毎年のように梅しごとをするスタッフもいるようです。

一方で実はわたし、これまで梅を一度も仕込んだことがありません。興味はあるけれど、なんだかんだで手間がかかりそうだし、干す場所だって我が家にはない。意気込んで作っても、美味しくなかったり、全部食べきれなかったりしたら……。めんどくさがりの性格も手伝い、ずっと手を出せずにいました。

そこで知ったのが、干さなくていい「梅漬け」というもの。

少量から作ることができ、手順もカンタン。そのまま食べるだけでなく、ふだんの料理にもいろいろとアレンジできるそうなのです。これなら私にもできるかも。そこで今年の梅しごと特集は、梅漬けの作り方を教わることにしました。

 

梅を干すのは大変でも。「漬けるだけ」なら続けられた

レシピを伺ったのは、料理家の中川たまさん。

梅が出回る季節には必ず、梅漬けを仕込んでいるといいます。

中川さん:
「梅漬けは、母から教わりました。梅干しはやっぱり干すのが大変なのと、その年によって仕上がりがバラつくことが多いので、あまり作らなくて。塩に漬けるだけでいい梅漬けのほうが、自分には合っているなぁと思います」

▲中川さんが去年、小梅で作った梅漬け。300gぐらいなら、ジップロックでも漬けられるそう

中川さん:
「梅漬けは、梅干しよりも表面の皮が分厚くならず、塩気はほどよく強め。さっぱりしたい時にぴったりです。

梅には殺菌効果があるので、毎日のお弁当に必ず一粒。暑い時期は、おつゆに入れても美味しく、いろんな料理にも使えるんですよ」

 


洗って、漬けて、あとは待つだけ
干さなくていい「梅漬け」レシピ


梅漬けは、小梅・青梅・完熟梅のいずれの梅でも作ることができます。

中川さん:
「青梅の場合は、仕込んでから約2~3か月で味が落ち着いて食べられるように。ややカリッとした食感に仕上がります。小梅・完熟梅の場合は、もう少し早くおおよそ1ヶ月で食べられ、しっとりした食感です。

どちらも約3年は保存できます」

今回は、青梅500gで作ってみました。ちょうどスーパーの売り場でよく見かける一袋分、ボウル一杯分の量です。

 

Step1 材料を用意する

◎分量
梅(※)…500g
焼酎(※)…大さじ2(梅に対して6%)
塩…70g(梅に対して14%)
重石用の塩…1kg(梅に対して2倍の重さ)

※青梅・完熟梅・小梅のいずれの場合も、分量は同じ。
※青梅を使う場合は、事前に一晩水に浸けてアク抜きをしておく。
※焼酎は、梅売り場によく一緒に陳列されているホワイトリカーがおすすめ。アルコール度数は、殺菌力が高い35度以上のものを選ぶ。

 

 

Step2 洗って水気を拭き、へたを取る

▲ヘタ取りは予想以上にカンタン。ポロっと取れます

梅を洗ったあと、水気をよく拭き、汚れがたまりやすいヘタを楊枝で取り除く。

 

Step3 梅と保存容器を、焼酎で消毒する

梅をボウルに入れ、全体に焼酎をまぶす。

同様に保存容器も、焼酎を含ませたキッチンペーパーで内側やフタを拭き消毒する。

▲手を入れるため、保存容器は口が広いものを。今回使ったのは、セラーメイト密閉びん(2L)

 

Step4 梅と塩を交互に入れ、ラップで覆う

塩が全体に行きわたるように、梅・塩を交互に保存容器に入れる(おおよそ1/3量ずつが入れやすい)

全て入れたら、表面をラップでぴっちりと覆う。

 

Step5 重石をして、冷暗所に置いておく

専用の重石は必要なく、塩1kgをポリ袋に入れたもので代用するのが便利。できるだけ全体に圧がかかるように、重石をぐっと保存容器に押し込む。

最初は蓋が閉まらなくても、塩が溶け、全体のかさが減ってから締めれば大丈夫。

▲重石をしていれば、定期的に振る必要もなく放置しているだけOK。だんだんと塩が溶け、梅から液(白梅酢)が出てきます

白梅酢(梅から出る液)があがり、梅が完全に浸かったら、重石の塩を半分抜いて500gにしておく。

▲保管は、日の当たらない涼しいところで。中川さんは棚の一番下にいつも並べているそう。

 

 

仕込みはたった15分。平日の夜でも出来るかも

中川さんが教えてくれた梅漬け。作業は、梅を洗って、塩に漬けるだけ。なんと15分足らずで仕込みが終わりました。それに1、2ヶ月ほどで食べられるようになるのもうれしいところ。

ただただ億劫なものだと勝手に思っていた梅しごとですが、ボウル1つ分だとヘタ取りも負担が少なく、むしろ楽しい……。これなら、平日の夜や週末のちょっとした時間で、わたしにもできるかもしれません。

つづく後編では、中川さんに梅漬けをアレンジしたさっぱり料理を教えてもらいます。

(つづく)

【写真】木村文平

 


もくじ

 

中川たま

料理家。神奈川県・逗子で、夫と大学生の娘と暮らす。自然食品店勤務後、ケータリングユニット「にぎにぎ」を経て、2008年に独立。季節の野菜や果物を活かしたレシピ、洗練されたスタイリングを書籍や雑誌などで提案している。逗子を拠点にイベントにも精力的に参加し、ジャムなどの保存食を提供するほか、伝統を受け継ぎながら今の暮らしに寄り添い、季節のエッセンスを加えた手仕事に日々勤しんでいる。

 


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