【ご機嫌をつくるモノ】きっかけは一目惚れ!料理をもっと楽しくする、3つの道具(みなくちなほこさん)
編集スタッフ 塩川
写真 sono(1枚目)、みなくちなほこ(2~5枚目)
毎日の暮らしの中には「よし、がんばろう」ときっかけを必要とする場面がたくさんあります。そんなとき、わたしたちの背中を「ポンっ」と押してくれるのは何だろう?
この連載では様々な方に登場いただき、自分自身を「ご機嫌」にしてくれる道具などをご紹介しています。
今回はスイーツからアウトドア料理まで幅広いジャンルを得意としている、フードコーディネーター みなくちなほこさんに「ご機嫌に料理をするために、欠かせないモノ」というテーマでお話を伺いました。
ご機嫌に料理をするために欠かせない
「3つ」の道具
槙塚登さんの「鉄のフライパン」
大好きだからこだわった。プロの「理想」を叶える道具
ひとつめは「鉄が大好き!」と語るみなくちさんが、絶大な信頼をよせる槙塚登(まきづかのぼる)さんのフライパン。
1枚の鉄板を叩いて形作られたフライパンは、手仕事のあたたかみがあり、どこか愛嬌のある佇まいが素敵です。
みなくちさん:
「大きいフライパンは一気にたくさん作れるので、ブンブン振って炒めるのが楽しいです。小さい方は案外難しい目玉焼き作りに重宝しています。
いつも同じ大きさの目玉焼きが手軽に作れて、ふちがカリカリに出来るのも鉄ならでは!わたしの理想を叶えてくれます。
槙塚さんはもともと鉄の大きな什器や塀などを作っている方で、知り合った当時は調理道具を作りはじめた頃でした。
最初に試作品を使わせてもらったり、今では『こんなのも作って!』と意見交換をする仲に。昨年リノベーションしたわたしのアトリエは、扉からテーブルや椅子など全て槙塚さんの作品で、まるで槙塚ギャラリーのようです(笑)」
中川政七商店の
「燃えない繊維で作った 鍋つかみ」
鉄のフライパンと相性ばつぐん!「気合」の入る鍋つかみ。
こちらの鍋つかみはアウトドアや溶接の現場でも活躍する、アツボウグという特殊繊維で作られています。
なんと1200度の火ダマが当たっても熱くなく「本気の鍋つかみ」という風格は、使うたびに気合が入る道具なんだそう。
みなくちさん:
「常にキッチンにぶら下げて使っています。どんなに熱い鍋のフタでも、オーブンから出したてのグラタン皿でも、熱くないのです!
インテリアに合うよう、ネイビーのリボンは自分でつけました。見た目もかわいく、指の部分が短いからサッと入れてサッと抜ける小回りのよさも気に入っています」
merci(メルシー)の
「リネンエプロン」
絶妙な色合いにキュン。エプロンで仕事スイッチをオン!
「エプロンは制服のようなもの」と話すみなくちさん。スタジオに到着すると、まず最初にエプロンを着けて仕事モードに切り替えるそうです。
みなくちさん:
「パリの雑貨店・merci(メルシー)で見つけて、一目惚れでした。シャリっとしているけど柔らかい手触りや、わたし好みの長めの丈。そしてなにより、絶妙な色合いが気に入っています。
以前は白かリネン色と決めていましたが、このエプロンに出会ってからはその日の服装に合わせて、カラーコーディネートするのが楽しくなりました」
料理をもっと楽しくする、ご機嫌を作るモノ
シンプルで機能的なのに、どこか愛嬌のある3つの道具たち。
どれもきっかけは一目惚れで出会いましたが、今ではすっかり「これじゃなきゃ!」と愛してやまない定番として、暮らしになじんでいるようです。
みなくちさんは「料理を取り巻くこと、すべてが大好きなので、一生この仕事を続けたい」と話してくれました。お気に入りの道具はスパイスのように、仕事の楽しさをぐっと引き立てくれるのかもしれませんね。
毎日をさりげなく支えてくれる、ご機嫌を作るモノ。今日はひとまず手を止めて、身の回りのモノについて考えてみませんか。
フードコーディネーター みなくちなほこ
スイーツからアウトドアまで幅広いジャンルを得意とし、身近にある材料で手軽に作れる、シンプルでナチュラルな料理に定評がある。
無類の「鉄鍋」好きが高じて「鉄なべごはん会」を主宰。春夏秋冬ごとに料理教室「やさいのきょうしつ」を開催している。
http://www.n-minakuchi.com/
▽みなくちさんの著書は、こちらからご覧いただけます。
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