【BRAND NOTE・世界のKitchenから】第3話:はじまりは自宅のキッチン!自家製にこだわる味づくり
世界の台所を訪問し、ソルティライチや晴れ茶などのヒット商品を開発してきた世界のKitchenからの味づくりは、なんとキリン社員の自宅キッチンからスタートしていました。モロッコなどの取材先で担当者がわくわくした発見を届けるために、飲料メーカーが試行錯誤するものづくりの裏側とは?
編集スタッフ 二本柳
BRAND NOTE(ブランドノート)「世界のKitchenから」編をお届けしています。
世界の家庭から得たヒントに “ひと手間” を加え、日本に暮らす私たちに新たな発見やおいしい出合いを届けてくれる「世界のKitchenから」。
第3話は、取材から帰ってきたあとの「味づくり」についてキリンビバレッジ株式会社の寺島さん、図子さんに伺いました。
世界の家庭を訪問してから、新商品が発売されるまでの期間はトータル約9ヶ月。
なかでも4〜5ヶ月と1番長い時間がかかり、1番苦労も多いのが、商品開発研究所とも一体になって試行錯誤する「味づくり」の部分だそうです。
私たちが何気なく手に取ってきた「世界のKitchenから」のものづくりには、どんな思いが込められているのでしょうか。
(この記事は、クライアント企業さまのご依頼で製作する「BRAND NOTE」という記事広告コンテンツです)
もくじ
味づくりの裏側
まさか、第一歩が自宅のキッチンで始まっていたなんて。
2人でよく意見交換をしているという本屋兼カフェの「マルノウチリーディングスタイル」で取材しました。
「世界のKitchenから」は、“自家製” がこだわりのポイント。
世界の家庭から知恵やワザを学んだあとは、ブランド名の通り「KIRIN(キリン)」のキッチン “から” 味づくりが始まります。
さらに本当のはじまりを辿ってみると、なんと寺島さんや図子さんなどの開発担当者が自宅キッチンで試作を作るところからスタートするのだとか……。
「家庭で教えてもらったレシピをもとに、まずは私たちが『こんなふうにしたら美味しいんじゃない?』というものを自ら作ってみるんです」
寺島さんの自宅キッチンにて。
「日本では手に入りにくそうな調味料や材料は現地で調達して、それを試作に使うこともあります。
この段階は本当の手づくり品で、値段にするとペットボトル1本1,000円くらいのものになっているかもしれません(笑)」
担当者が現地での記憶を呼び覚ましながら、理想をカタチにした第一歩の試作。
それをもとに、自分が現地で「どこに感動したのか?」「どんな発見があったのか?」を取材へ行っていない開発チームのメンバーと共有するのだそうです。
日本の皆に伝えたい “真ん中” はどこ?
「実際に現地へ足を運ぶのは、もちろんレシピを学ぶのもひとつ大切なことですが、それだけじゃないんです。
たとえばドイツの例でいえば、プンシュという飲み物を取材しに行ったわけですが、私たちが各家庭で1番心に響いた気づきは『スパイスの香りは心も幸せにする』ということでした。
だからその “真ん中” の部分さえブレなければ、果物やスパイスは何を使うか?ということは忠実に再現しなくても良いと考えました」
「そのぶん、取材に行った私たち担当者が日本で伝えたい “真ん中” をチームにしっかりと共有できないと味づくりの芯がブレてしまう。
だからまずは自ら試作を出してみて、これで何を感じてもらいたいかをアウトプットするんです。
時には『それってズレてるんじゃない?』『“真ん中” がどこなのか分からない』などの厳しい意見も飛び交いますが、ここでのキャッチボールが本当に大切なんですよね。現地を訪れた私たちはどうしても一直線に考えがちになるので」
一生懸命に教えてくれた家庭の知恵を、中途半端にはできない。
開発チーム内で商品の方針を決めるまでに1〜2週間。その後すぐに商品開発研究所との味づくりが始まります。
1本1,000円にもなってしまうかもという最初の一歩の試作から、具体的な商品に落とし込むこの段階は、時に100回以上の試飲を繰り返しながら頭を抱えることもしばしばだそうです。
でもその時に思い出すのが、取材先で出会った人たちの顔。
photo/Yoko Takahashi
photo/Yoko Takahashi
「たとえばモロッコの家庭からヒントをもらった『Sparkling Water』は、“生花を水蒸留する” という製法から生まれる花の “ほのかな香り” が私たちは1番伝えたい部分だと考えていました。
ところが日本で花の水蒸留をしている工場なんてどこにもない。 “ほのかな香り” はこの製法でないと出せないのに……心が折れそうでした。
でも、そういう時に思い出すんです。
知らない国の、知らない企業の、知らない人に、驚くほど丁寧に家庭の知恵を教えてくれたお母さんたち。花を蒸留するレシピを惜しげもなく教えてくれた専門店のおじさんや、メーカーの人たちの顔。一人一人の表情が頭に浮かんでくるんですよね」
photo/Yoko Takahashi
「彼らから教わった知恵を私たちが中途半端にしちゃいけない。
そういう思いが、その後のものづくりの姿勢を支えてくれていると実感することも多いです」
仕事も暮らし、暮らしも仕事
取材へ行った担当者が自分の目で見て、自分の琴線に触れた「日本の皆に伝えたい “真ん中” 」がそのまま商品につながる味づくり。
ここの開発担当になる人は、誰もがそんな「自分と向き合わなければならない」という仕事のあり方に一度は悩むことがあるのだそうです。
でも一方で、だからこそ仕事もプライベートも両方が楽しくなった、とお二人。
実は私たちクラシコムの方針に「仕事も暮らし、暮らしも仕事」というテーマがあります。
日々の暮らしを満喫することは大事な仕事であること。そして、職場で働いている時間も暮らしの大切な一部である。そんな考えからきたテーマです。
お二人の話をお聞きしていると、「世界のKitchenから」もこの考えに近く、仕事と暮らしが互いに影響しあっているように感じました。
「私は、ここへ来るまで2年間広島で営業をしていたんです。
当時は仕事とプライベートははっきり分けるのが当然だと思っていて、オフでは仕事とは無関係の活動をしながら意識的に自分のテリトリーを作ろうとしていました。
だけど『世界のKitchenから』に来て、初めて取材をしたとき、『仕事でも自分をさらけ出さないと何も吸収できないし、何にも感動できないな』って気づきました。
そこからは自分の好きなことの輪郭がはっきりしてきて、それが仕事のアイデアにも影響するようになってきたんです」
「市場とか数字だけに頼るのではなくて、『自分の感覚』と向き合うことが、ここではすごく大切なんですよね。
だから私もひとつでも多くのことに感動したりワクワクしていたい。そう思ってます。自身の感性が必ず仕事に活きるので。
図子ともよく『世界のお茶を見れる展示があるらしいよ!』なんて、休日でも一緒に出かけることも多いんですよ」
「世界のKitchenから」のものづくりは、たとえば同じ国の、同じ家庭に行ったとしても、担当者がひとり違えば全くの別物が出来上がるはずだそうです。
シュワッと爽やか「Sparkling Water」や、緑茶とハーブの組み合せが新しい「晴れ茶」などは、まさしく寺島さんと図子さんがそれぞれの家庭を訪問し、そこでの個人的な体験に基づいて作られたもの。(ちなみに「Sparkling Water」は、今年の9月6日に「Elderflower Sparkling Water」としてリニューアル発売するそう)
何気なく飲んでいたあの商品たちが、これほど個人に端を発して作られていたとは思ってもみませんでした。
さて、明日はBRAND NOTE「世界のKitchenから」編、最終話。ものづくりから少し離れて、モロッコの家庭での話をお届けします。
お二人が数ある取材の中でも1番影響を受け、自分たちの暮らしまで少し変わったという「家族のあり方」をお聞きしました。
(つづく)
【写真】
1枚目:木村文平
8〜10枚目:高橋ヨーコ
【撮影協力】
マルノウチリーディングスタイル
〒100-7004 東京都千代田区丸の内2丁目7−2 KITTE 4F
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