【FMクラシコム】10年以上聴き続けている、自由で温もり感じる1曲(作曲家・音楽家 宮内優里さん)
編集スタッフ 塩川
こんにちは。「FMクラシコム」のお時間です。
この読みものは、まるでラジオ番組のように、ミュージシャンや音楽好きの著名人など様々なかたから、暮らしに寄り添う「音楽」を伺っていきます。
第3回目のゲストは、作曲家・音楽家の宮内優里(みやうちゆうり)さんをお迎えしました。
国内外問わず様々なアーティストとコラボレーションし、映画「リトル・フォレスト」の映画音楽や、Eテレへの楽曲提供など、活躍の場を広げている宮内さん。
クラシコム内にもファンが多く、先輩スタッフと一緒に、ライヴに行ったこともありました。
今回、宮内さんからご紹介いただいたのは、自身の作品にも影響を受けているという、アメリカの音楽家・Greg Davis(グレッグ・デイヴィス)の楽曲です。
宮内さん:
「この曲は10年以上聴いてきましたし、おそらくこれからもずっと聴いていくものだろうなと思い選びました。
僕が聴いている音楽で、そういったものはかなり少なく、また僕自身も、そんなふうに永く愛されるような音楽を作って行きたいと感じています。
彼の作る音楽はとても自由で、コンピュータ、生演奏、ときには自らの歌声も使いながら、感性のまま自由に音楽と戯れている印象を受けました。
実験的・前衛的な手法で作られる、少々難解な音楽が多いですが、そういった手法を使いながらも優しく温かい音楽を作っていて、素晴らしいバランス感覚に脱帽です。
作曲活動の中で頭でっかちになったときに、初心を取り戻すためによく聴きます。自宅近くの田んぼがとても気持ちよく、散歩する時などに聴くことも。
フラットな音楽なので、色々なタイミングで聴きやすいなと僕は感じています」
宮内さん:
「出会ったきっかけは2003年頃だったでしょうか。東京・御茶ノ水にあるレンタルレコード屋さん『Janis(ジャニス)』で見つけました。
自分のやりたい音楽を模索している時期で、アルバイトの帰りに立ち寄っては、毎月数十枚のCDをレンタルしていたのを覚えています。
当時、エレクトロニカと呼ばれるジャンルに憧れを持っていたのですが、最初は “エレクトロニカ” という名前そのものに興味を持っていただけでした。
『未知な新しい音楽に挑戦してみたい!』という、気持ちだけが先行しており、僕はそれについて何も知りません。
聴き始めたころは調べてもよくわからず、前衛的なものばかりで、ジャケットで選んでも当たり外れが多く……。半ばヤケになって、とにかく数を聴いてみようと決め、たくさんのCDを借りては聴くの繰り返しです。
確か最初の方はアルバムジャケットの “色” で借りるCDを決めていました。
『今日は黒いジャケットのCDを20枚探してみよう』といった具合です。このCDは白いジャケットなので、それで借りたのかな。
情報がない中、本当に手探りで探していました。偶然の出会いだったと思います」
【写真】宮内優里
作曲家・音楽家 宮内優里
千葉県八街市在住。これまでに6枚のアルバムをRallye Labelよりリリース。生楽器の演奏とプログラミングを織り交ぜた、有機的な電子音楽の制作を得意とする。
国内外問わず様々なアーティスト(高橋幸宏、原田知世、小山田圭吾、星野源、It’s a Musicalなど)との、コラボレーション作品を収録。ライブでは複数の楽器の音を、たった一人でその場で多重録音していく“音の実験室” ともいうべき、空間を表現する。FUJI ROCK FESTIVALなど、各種フェスなどにも出演。その他にも映画「リトル・フォレスト」や 「グッド・ストライプス」などの映画音楽をはじめ、NHK・Eテレなどのテレビ番組、舞台・ドラマ・CMでの音楽制作・楽曲提供。プロデュース・リミックスなど、活動の幅を広げている。2016年11月、sphontikと背景のための音楽研究室「BGM LAB.」を開室。
http://www.miyauchiyuri.com http://www.bgmlab.com
▼宮内優里さんの楽曲は、こちらからご覧いただけます
▼本コラムに登場した楽曲はこちら
『Sea Green And Cyan(V.2)』 Greg Davis
アルバム『Arbor』(Carpark Records)収録
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