【夏のくらしを整える】梅雨明けは、なぜか体調を崩しやすい?その理由は「土用」にありました。
2018年夏の土用の期間は7月20日(金)から8月6日(月)。そのうち、丑の日は7月20日と8月1日です。土用の由来やうなぎを食べる意味、食い養生のことなど、昔ながらの季節の過ごし方のことをご紹介します。
編集スタッフ 田中
梅雨明けは、なぜか体調を崩しやすい?
梅雨明けの時期は、急に暑くなって少し体調を崩しやすいことも。毎年のごとく体調不良になる私・田中はもしかしたら「土用(どよう)」の時期であることが関係しているのかも?と薄々感じていました。
スーパーにはうなぎが並び、精のつくものを食べようという雰囲気が高まったり、暑中見舞いを送ったりと、なんだか体調不良になることが前提になっている気がする……。
簡単に調べてみると、夏の土用は「立秋」の前の約18日間。だいたい毎年7月20日前後と、例年の梅雨明け時に当てはまっていました!
そこで今回、和文化研究家・三浦康子(みうら やすこ)さんに監修していただき、夏の土用の過ごし方について、昔から伝わる風習の意味や、今の暮らしに取り入れるコツなどを伺ってきました。
昔から「土用」は、体を整えるための期間だった
古くから日本人は「移り変わる時期」には気を配っていたといいます。多くの季節行事は、邪気を祓って無病息災や豊作を願うことにつながっているのだとか。
そういえば冬至にはかぼちゃを食べて健康を願い、節分の豆まきでは鬼退治をして、お月見ではお団子を供えて豊作を願う。なんとなくそうするものなんだと思ってきたけれど、謎がとけた気分です!
土用も、秋にむけた季節の変わり目の時期。2018年の夏の土用は、7月20日(金)から8月6日(月)までです。梅雨明けは天候や気温の変化も大きいので、体を養生させるための風習が昔から多く伝わっていました。
なかでも多いのが「食い養生(くいようじょう)」。栄養価の高いものを食べて、健やかに過ごそうという風習です。
「食い養生」で、元気になる?!
夏の土用につたわる風習では、丑の日に「う」のつくものを食べるのが有名だそう。よく耳にするのがうなぎですが、他にも教えてもらいました。
・うどん
・梅干し
・瓜科の食べ物(冬瓜、きゅうり、すいか、ゴーヤ、かぼちゃなど)
挙げられている食べ物は、体にやさしいものや旬のものばかり。「う」がつくもの、などとシャレを言っているのかと思っていましたが、ちゃんと考えて選ばれていたんですね。
「う」がついていなくても、おすすめしたい食べ物は次のとおり。
・土用餅…土用に食べるあんこ餅のこと。小豆の赤い色が、厄除けの意味を持つそう
・土用しじみ…土用に食べるしじみ。肝臓の働きをたすけることから、お腹の薬として
・土用卵…栄養価の高い食べ物として、精をつけるために
一年をとおして食べられるものばかりですが、土用の丑の日に食べることに意味があると聞いて、これもまた日本人ならではだなと思いました。
暑い夏を乗り切る風習をご紹介しました。明日からも、土用の時期によいとされる過ごし方や暮らしにまつわるアイデアをお届けしていきます。
次の記事は、
vol.2 丑の日は「うなぎ」!スーパーのうなぎをおいしく仕上げるコツ
「夏のくらしを整える」、次回以降の予定
vol.3 旬の「枝豆」、きほんの茹で方
vol.4 暑中見舞い・残暑見舞いを送る時期
vol.5 土用に行うと良い「虫干し」って?
【写真】松元絵里子
監修・三浦康子
和文化研究家、ライフコーディネーター。わかりやすい解説と洒落た提案が支持され、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、ウェブ、講演、商品企画などで活躍中。様々な文化プロジェクトに携わり、子育て世代に「行事育」を提唱している。著書、監修書多数。http://wa-bunka.com/
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