【店長佐藤 ×『かもめ食堂』の監督 荻上直子さん】ままならなさも肯定したい。子育ての日々を描いた新作ショートムービーについて語りました
ライター 小野民
とある喫茶店。
そこに緊張の面持ちで、ある人を待つ当店の店長佐藤がいます。
ある人とは、本日2月10日公開の「ZENB(ゼンブ)」のショートムービーの監督をつとめた荻上直子(おぎがみ なおこ)さん。荻上さんは、佐藤の人生でひとつの転機になった映画『かもめ食堂』の脚本家・監督でもあります。
過去にもBRANDNOTEでご一緒してきたZENBは、「子どもの健康と成長を想う親に寄り添いたい」というメッセージが込められた商品。
“おいしくて、手軽で、野菜の栄養もとれる” ように、野菜の皮、芯、種といった、いつもは捨ててしまう部分もまるごとつぶして濃縮したペーストやスティックを展開しています。
子育て中の佐藤やスタッフは、子どもが野菜を食べてくれないときに頼れる選択肢として共感していました。
そんなZENBと荻上さんがタッグを組んだとあって、佐藤は興味津々。嬉しいことに、これまでのZENBと当店のお取り組みがご縁となり、同世代の子どもを育てるもの同士でもある荻上さんと佐藤のおしゃべりが叶うことに。
荻上さんの新作ともいえるZENBのショートムービーに描かれた「子育て中の母親の日常」についての想いを共有し、うなずき合う時間になりました。
※こちらは予告編です。ショートムービー本編は記事下のバナーをクリックしてご覧いただけます。
(この記事は、クライアント企業さまのご依頼で制作する「BRAND NOTE」という記事広告コンテンツです)
『かもめ食堂』『めがね』のスタッフも参加。荻上直子監督が描く等身大の母親とは?
店長佐藤:
「荻上さんの作品は私にとって、自分を取り戻すためのものなんです。だから、何度も何度も繰り返し観ていて。ZENBのムービーも、荻上さんの作品にまた触れられるんだ、と嬉しかったです。
たしか、今回のムービーも料理やスタイリングなどは『かもめ食堂』や『めがね』のスタッフにもお願いしたとお聞きしました。
どうりで料理はおいしそうだし、インテリアや登場する家族の雰囲気に共感できるなあと」
▲お会いしたのは、当店オリジナルドラマ『青葉家のテーブル』の一場面にも登場した喫茶店です。
荻上さん:
「CMを撮ることはあまりないのですが、ZENBという商品がまるごと野菜で作られていて、自然志向で未来に向かっている感じがとても気に入りました。小学生の子どもがいるので、母親としても共感できたんです。
もったいないと思いつつも、野菜の皮とか芯は捨てるばかりだったので、そこを無駄なく生かしているのがいいなって。それに、今回はお話を考えて脚本を書くところからさせていただけるから、やりがいがある挑戦だと思いました」
母になって描く、「リアルとファンタジー」のあいだ
店長佐藤:
「荻上さんの作品はすべて見ていて、描かれる女性たちみんなに芯があると思うんです。一方で、感情をあらわにしたり、浮き沈みが激しかったりするシーンがあまりない。穏やかに観られるし、ちょっとだけ、この世ではないみたいな感覚があるんですよね」
荻上さん:
「そうですね。ファンタジックな部分はあるかもしれないです」
店長佐藤:
「これまでの作品と比べると、今回のムービーはリアルさを感じました。描かれているエピソードのなかで、私が一番共感したのは、子どもが脱いだものを洗濯機に入れようとしたらポケットから石ころが出てくるところなんです。
うちの子は毎日金属を集めて来るんですよ。いつもそれが洗濯機の中でからから回っているんです(笑)」
荻上さん:
「ムービーのエピソードには自分が親として経験したことも投影されていて、かわいい言い間違いとか、保育園に迎えに行ってぎゅっとされると嬉しいとか。
あとは、掃除していてお母さんが『手伝え』って言うシーンなんかも、私にとってはリアルな部分です。
とはいえ、本当はもっと家は散らかっていると思いますけど(笑)。作品をつくるときには、少しファンタジーの要素も入れるようにしていて、“手を伸ばせば届きそうな距離感” を意識しています。
あの家は実際に子育てしている家族が住んでいる場所だけど、私も住みたいと思ったんですよ。ちょっと憧れ、というさじ加減はいつも入れておきたいですね」
一生懸命の裏側で、力を抜くことがあっても
店長佐藤:
「私自身は、子どもを産んでも変わらなかった部分が多いんですが、荻上さんはどうですか? 描き方や描きたいエピソードは変化しましたか?」
荻上さん:
「うーん、どうでしょう。あまり意識していませんね。ただ、生活はすごく変わりました。朝が早くなったし、18時くらいには帰ってごはんを作って、21時か22時には寝る生活。子どもが生まれる前は頭の中すべて自分の仕事だけを考えていたのが、40%くらいは持っていかれた感じがしています」
店長佐藤:
「料理は結構されますか? 私は忙しくて外食が多くなっちゃうこともあるし、料理には苦手意識があるんですよね。Instagramなんかで、手作りのおやつが上がっているのを見ると、すてきだなと思いつつ、私には難しいなぁと落ち込んでしまうことも」
荻上さん:
「私も必要に迫られて、ですよ。『かもめ食堂』以来、なぜか私まで料理がうまい人と思われるんですけど、全然そんなことないし。全部フードスタイリストさんがつくってますから」
店長佐藤:
「あはは。そうですよね」
荻上さん:
「そういえば、ムービーに登場するZENBのコーンペーストでつくる親子煮は、すごくいいんですよ。子どもたちにも『おいしい、おいしい』と好評なんですが、作るのはとても簡単なんですよね」
店長佐藤:
「なかなか料理に時間がさけないと、『手抜きでごめん!』ってどうしても罪悪感が生まれがちだけれど、そういう気持ちを煽るのではなくて、ZENBのように、『これがあればちょっと自分の負担が減る、しかもおいしい』というものは、もっと流行ってほしいと切実に思います」
荻上さん:
「ムービーのなかの母親のイメージは、子どもの保育園時代から見てきた周りのお母さんたち。仕事と育児を一生懸命両立させている芯のある人たちです。
人によって真面目に取り組んだり、一生懸命になったりするところはそれぞれだけど、そこをがんばるためにはほかのところで適当や簡単も必要。安心して肩の力を抜ける部分があって、それが健やかな方を向いているといいですよね。そのバランスを大事にしたいです」
凸凹があるお母さんも「ぜんぶ」で見てもらえたら
店長佐藤:
「ZENBのムービーは、あるあるって思いながら見ていて、最後に『きみの、ぜんぶまるごと、愛おしい』というコピーにぐっときました」
荻上さん:
「『ぜんぶ』ってすごくいい言葉で包容力があると思っていて。
いつまで手を繋いでくれるんだろう、いつまで歯磨きさせてくれるんだろうって一つひとつ考えると、実はすぐに時期が過ぎちゃう愛しい時間なんですよね。もちろん、大変だったりイラっとすることもあるけれど、ぜんぶひっくるめて愛おしいと思う気持ちを持てるといいのかなと」
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店長佐藤:
「母親がきみのぜんぶが愛おしいように、母親の凸凹も肯定してくれるムービーでした。ムービーのなかのお母さんも、あきれ顔だったり、怒ったり、焦ったりしているけれど、それでいいじゃんと思えたんです。
私に投影して考えると、お母さんとしても仕事人としても、いつも本気で取り組んでいるんだけど、どうしたって至らないところがあります。だから子どもが、お母さんの面だけじゃなくて、私のぜんぶを見ててくれたらいいな、と。
息子が20歳くらいになって子ども時代を振り返ったときに、『母ちゃんも頑張ってたんだ』って思い出してくれたら嬉しいです」
***
ふだんは、ままならない毎日を超えていくだけで精一杯で、どうしてもため息をつきたくなるような出来事に落ち込んでしまうことも。
でも、もう少し肩の力を抜いて「ぜんぶまるごと」でとらえてみたら、日々の生活の中にはささやかだけどかけがえのない瞬間があることを、ZENBのショートムービーは気づかせてくれます。
▼映画『かもめ食堂』の荻上監督が描いたZENBショートムービーはこちら
👉ZENBのさらに詳しい情報はこちら
👉ZENBのほかの記事はこちら
■野菜を食べさせるのも、ひと苦労だから。スタッフも取り入れてみました
■3人のお母さん 料理家長谷川知子さんの体験レポート
■ZENBのペーストでつくる、いつものおかずのちょい足しレシピ
【写真】濱津和貴
荻上直子
1972年生まれ。映画監督、脚本家。アメリカの大学で映画制作について学び、2003年『バーバー吉野』で劇場デビュー。2006年に製作した『かもめ食堂』が大ヒット。その他の作品に『めがね』、『トイレット』、『彼らが本気で編むときは、』などがある。
ライター 小野民
編集者、ライター。大学卒業後、出版社にて農山村を行脚する営業ののち、編集業務に携わる。2012年よりフリーランスになり、主に地方・農業・食などの分野で、雑誌や書籍の編集・執筆を行う。現在、夫、子、猫4匹と山梨県在住。
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