編集スタッフ　寿山

娘が野菜を食べてくれなくて、困っています。

好んで食べるのは、肉・魚・卵などのたんぱく質に、ごはん・パンなどの炭水化物ばかり。このままでは娘の体はどうなってしまうんだろう？と、心底不安になることも……

食べてほしい一心で、細かく刻んでカレーに入れたり、卵でとじたり。うまく隠したつもりでも、なぜか発見されてつまみ出される野菜たち。

たとえ隠し通せたとしても、それじゃあ好きになってもらえそうにありません。

野菜を好きになる魔法なんてないけれど、せめて楽しく向き合う機会をつくりたいと企画したレシピ。全3話にわたり野菜をつかった焼き菓子の作り方をご紹介します。

 

レシピを教わるのは、お菓子研究家の高吉洋江さん

レシピを教わるのは、お菓子研究家の高吉洋江（たかよし ひろえ）さん。プライベートでは二児の母。著書『やさいの焼き菓子』では、野菜をつかった約39種類もの焼き菓子レシピを提案しています。

わたし寿山は、高吉さんの代名詞でもある「キャロットケーキ」が大好き。娘が生まれてはじめて食べたお菓子も高吉さんのキャロットケーキでした。

にんじんはぜったいに食べない娘がペロリと平らげる様子をみて、「お菓子にすれば、楽しく食べられるかもしれない」と感じたのです。

今回は、子どもと一緒でも作れる、シンプルな焼き菓子レシピをお願いしました。

 

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にんじんとココナッツのクッキー

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材料（24枚分）

薄力粉…100g
A
きび砂糖…30g
米油…30g
牛乳（豆乳でもOK）…30g
塩…ひとつまみ

B
にんじん…50g
ココナッツロング…50g

 

下準備

にんじんはヘタを取り、皮をむいてスライサーもしくはピーラー＆包丁でせん切りにする。

ココナッツロングは、150°のオーブンで5分ローストしておく。

▲このくらい焦げ目がつくように

オーブンを170°に予熱し、天板にオーブンシートを敷いておく。

 

１、ボウルにAを入れ、均一になるまで混ぜる

ボウルにAを入れ、プラスティックカードで均一になるまでよく混ぜる。

▲混ぜ上がりの目安はこれくらい

 

２、薄力粉をふるい入れ、Bを加えて混ぜる

薄力粉をふるい入れ、Bを加えて切るように混ぜ合わせる。

▲混ぜ上がりの目安はこれくらい

 

3、2を天板に24等分に落とす

2をスプーンですくって間隔をあけながら、天板に24等分に落とす。

上から指でおさえて、直径5㎝厚さ3mmの大きさに形を整える。

▲「お子さんと作る場合は、手のひらでペタッとつぶしても楽しいですよ」と高吉さん

 

4、オーブンに入れ、約30分焼く

170℃のオーブンに入れ、約30分焼く。きつね色になったらオーブンから取り出す。

 

おいしく焼き上げるコツは？

高吉さん：
「植物油を使うクッキーは、バターを使うクッキーに比べて火が通りにくいので、なるべく薄くしてしっかり焼きあげると美味しくなります。

それから生地を練ってしまうと食感が固くなるので、ゴムベラではなくカードで切るように混ぜるのもポイント。カードは100円ショップでも売っているので、ぜひ試してみてください。

にんじんは多めに千切りにしておけば、炒め物やサラダなど、献立づくりにも重宝しますよ」

 

新しいおもちゃで遊ぶように、お菓子づくりを楽しみました

先日、さっそく娘とクッキーづくりに挑戦しました。お菓子づくりなんてめったにやらないので、もうエンタメ感覚。新しいおもちゃで遊ぶみたいに、楽しそうに作業していました。

なかでも、にんじんをスライサーで千切りにする工程が一番気に入ったそう。前よりは野菜と仲良くなれそうな兆しが見えたような？

さて、明日はふわふわ・もちもちのれんこんパンケーキを教わります。

 

もくじ

 

【写真】濱津和貴

 

高吉洋江（お菓子研究家）

岡山県倉敷生まれ。大学卒業後、渡仏。ル コルドン ブルー パリ校にて製菓終了証を取得。同校にてアシスタント、5つ星ホテル クリヨン他でスタージュ(研修)を経験する。帰国後、株式会社サザビー(現サザビーリーグ アイビーカンパニー)入社。7年間に渡って、アフタヌーンティー・ティールームのテイクアウト商品(お茶、お菓子、ジャム等)の開発を行う。退社後、2005年秋より、自宅にてお菓子教室“tiroir(ティロワール)”をはじめる。

http://tiroir-2005.tumblr.com/

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