編集スタッフ　寿山

野菜を食べてくれない娘に、困り果てています。

野菜を好きになる魔法なんてないけれど、せめて楽しく向き合う機会をつくれたらと企画したレシピ。

お菓子研究家の高吉洋江（たかよし ひろえ）さんに、野菜をつかったシンプルな焼き菓子を教わっています。

1話目では人参たっぷりのクッキーの作り方を。2話目では、ふわふわ、もちもちのれんこんパンケーキを。最終話となる今日は、たまねぎのパウンドケーキをお届けします。

 

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たまねぎのパウンドケーキ

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材料（パウンド型：18×8×6cm 1台分）

A
薄力粉…110g
アーモンドパウダー…20g
ベーキングパウダー…小さじ1

B
卵…2個
米油…60g
きび砂糖…小さじ1
塩…ふたつまみ

たまねぎ…大1個（正味約240g）
クリームチーズ…60g

 

下準備

たまねぎは薄切りにし、さらに2cm幅に切る。厚手のフライパンに米油大さじ1/2（分量外）を入れて温め、たまねぎを加えてかき混ぜながらあめ色になるまで炒める。

クリームチーズは1.5cm角くらいの大きさに切る（手でちぎってもOK）。オーブンを180°に予熱し、型にオーブンシートを敷いておく。

 

1、ボウルにBを入れ、ほぐすように混ぜる

ボウルにBを入れ、泡立て器でほぐすようにしっかり混ぜる。

▲混ぜあがりの目安

 

2、たまねぎを加え、ゴムベラに持ち替えて混ぜる

たまねぎを加え、ゴムベラに持ち替えて混ぜ合わせる。

 

3、Aをふるい入れ、切るように混ぜる

Aをふるい入れ、さっくり混ぜる。粉が半分くらい混ざったら、クリームチーズを加え全体にちらすように混ぜる。

粉が混ぜすぎるとふくらみが悪くなるので、混ぜすぎないように。

▲混ぜ上がりの目安

 

4、型に流し入れ、焼く

型に流し入れ、ゴムベラで生地を平らにする。型を数回テーブルに落として余分な空気を抜く。

180℃のオーブンに入れて45〜50分焼く。焼きはじめて10分たったら、表面中央にナイフで1本切り込みを入れ、手早くオーブンに戻す。

▲焼き途中に入れる切り込みは、中央に割れ目を入れるためなので、省いてもOK

竹串を刺して何もついてこなければオーブンから取り出し、型から出して冷ます。

 

おいしく焼くコツは？

高吉さん：
「粉を加えたあとに混ぜすぎると、膨らみにくく、食感も硬くなります。混ぜすぎないように気をつけましょう。

ケーキサクレのようなしょっぱいパウンドケーキなので、子どものおやつはもちろん、大人のおつまみにもぴったり。トースターなどで温めて食べていただくのがオススメです。

あめ色のたまねぎは多めに作っておけば、スープやオムレツに入れたりと料理にも活用できますよ」

 

楽しい記憶が、いつか野菜への気持ちを変えてくれたなら

はじめてフライパンで野菜を炒めた娘。たまねぎがあめ色に変わりゆく様子を不思議そうに見つめていました。それを生地に混ぜてオーブンで焼いて、出来立てを自分でカット。パクリと食べたときの嬉しそうな顔といったら。

「ママおいしく出来たねえ」と、ほっぺに手をあてて首を傾け「おいしくって、首がかたむいちゃうよ〜」と、自分なりに最大限のよろこびを表現していました。

この記憶がいつか、野菜への気持ちを変えるきっかけにでもなればいいなと思います。

 

もくじ

 

【写真】濱津和貴

 

高吉洋江（お菓子研究家）

岡山県倉敷生まれ。大学卒業後、渡仏。ル コルドン ブルー パリ校にて製菓終了証を取得。同校にてアシスタント、5つ星ホテル クリヨン他でスタージュ(研修)を経験する。帰国後、株式会社サザビー(現サザビーリーグ アイビーカンパニー)入社。7年間に渡って、アフタヌーンティー・ティールームのテイクアウト商品(お茶、お菓子、ジャム等)の開発を行う。退社後、2005年秋より、自宅にてお菓子教室“tiroir(ティロワール)”をはじめる。

http://tiroir-2005.tumblr.com/

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