【至福の「丸焼き」おつまみ】第1夜:夏の夕方、グラスを片手にベランダへ。オイルサーディン缶編
ライター 片田理恵
昼間の暑さもようやくやわらいでくる夕暮れどき。約束も用事もない夜なら、今日は自宅でゆっくり、お酒と料理を楽しんでみませんか。せっかくならベランダに椅子を出して、好きなキャンドルや音楽をおともにしてもよさそう。簡単で、だけどいつもとはちょっと違う、おいしい時間をご提案します。
じっくり、のんびり。今夜は丸焼きでカンパイしよう
まず用意したいのは、やっぱりおつまみ。今回、ベランダで楽しむお酒と料理を紹介してくださったのは、ライター兼フードコーディネーターの渡辺ゆきさん。ご主人でカメラマンの小林キユウさん、中学生の娘さんと3人で暮らすご自宅では、ベランダで夕食をとることも多いといいます。アウトドア好きのご夫妻なだけあって、夏の時期はテントとランタンが常時スタンバイされているのだとか。
渡辺さん:
「夏の晩酌にオススメしたいのが『丸焼き』です。網にのせて丸ごと焼くだけなので、簡単この上なし。いろいろな食材で楽しめますが、今回はわが家の定番3つをご紹介。オイルサーディンの缶詰、バナナ、カマンベールチーズを丸ごと焼いて、お酒がすすむおつまみを作りたいと思います。焼けていく過程の見た目の変化も、ぜひ楽しんでみてくださいね」
用意するのは火、焼き網、缶詰、以上。
最初に丸焼きに必要な道具と基本の行程を確認。基本的には熱源(火)と焼き網があればOKです。携帯コンロやバーナーなどアウトドア用のものを使えば、ベランダで焼きつつ食べることもできます。もちろん台所で調理してもいいですが、IHや電気コンロでは使えませんのでご注意を。
今回の撮影では、網は取っ手などが何も付いていないバーベキューなどでも用いる焼き網と、100円ショップで購入した持ち手付きの餅焼き網の2つを使用しました。
網は直火にかけられるものならどんなタイプでも問題ありませんが、台所のガス台はアウトドア用の携帯コンロよりも火力が強いので、持ち手付きを使うのがベター。また初心者の方には、食材に直接火が当たらない、2層構造になっている網が、焼き加減を調整しやすくおすすめです。
火力は弱火~中火。焼けていく様子を眺めながら、焦らずじっくりと火を通していきます。今回「丸焼き」に使用する3つの食材はすべてそのままでも食べられるため、もう少し火を通したいと思えば、もう一度網にのせるだけ。そんなふうに気楽に始められるところも高ポイントですよね。
缶ごとお皿にのせてアウトドア気分満喫!
オイルサーディンの丸ごと缶焼き
香味野菜のせ/そうめん和え
イワシの濃厚なおいしさを、香味野菜とトマトでさっぱりと味わう二品。合わせるアルコールは、すっきりとした飲み口のソルティドッグがおすすめとか。市販されているものでもいいですし、焼けるのを待つ間に自分で作ってみるのも趣向が変わっておもしろいかもしれません。
渡辺さん:
「氷の入ったグラスにジンかウォッカを入れ、グレープフルーツジュースで割れば出来上がり。濃さはお好みで調節してください。グラスの縁を軽く濡らして塩をつけると、より本格的ですよ」
渡辺さん:
「オイルサーディン缶は加熱しすぎないのがおいしさのポイントです。オイルの表面がゆらゆらしてくればOK。香味野菜のせは缶から出してお皿に盛り付けてもいいですが、缶ごとお皿にのせるのもちょっとアウトドア感覚で楽しいもの。洗い物が出ないのもうれしいんです。
もうひとつは、ちょっとお腹にたまって子どもにも人気のそうめん和え。色どり、味ともに相性のいい旬のトマトを合わせました」
材料(2~3人分)
香草野菜のせ
オイルサーディン缶…1缶
香味野菜(お好みで青じそ、みょうが、スプラウトなど)…適量
そうめん和え
オイルサーディン缶…1缶
そうめん…2束(100g)
塩、こしょう、しょうゆ…各少々
作り方
オイルサーディンの缶を開け、焼き網にのせて中火にかける。
5~15分くらい、オイルの表面がふつふつとしてくるまで加熱する。
皿にのせて、刻んだ香味野菜をたっぷりのせる。
もう一品のそうめん和え。ゆでて水洗いし、水気を切ったそうめんと熱したイワシを和えます。ひと口大にカットしたトマトを入れ、塩、こしょう、しょうゆで味を整えれば出来上がり。
味わうだけじゃない。食べるって、楽しい。
「丸焼き」おつまみ第1話、いかがでしたか。丸焼きというと豪快で大がかりなイメージがあります。が、このオイルサーディンのなんと手軽なこと! 買い置きの缶詰を活用して、思い立った時にすぐ実行できそうですよね。「丸焼きバナナ」と「丸焼きカマンベール」がどんなふうにおいしく変身するのかも、ぜひ楽しみにご覧ください。
【写真】小林キユウ
もくじ
渡辺ゆき
フリーランスのライター兼フードコーディネーター。料理やインテリアなど、生活につながるジャンルを中心に活動している。夫・小林キユウ氏との共著に『すみれちゃんのお片づけ12カ月』(岩崎書店)などがある。
ライター 片田理恵
編集者、ライター。大学卒業後、出版社勤務を経てフリー。暮らし、食、子育て、地域などをテーマに取材・執筆に取り組む。クラシコムではリトルプレス「オトナのおしゃべりノオト」も担当。
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