【スタッフコラム】私のベランダしごと。
お客様係 望月
少し前に、ベランダしごとをはじめました。
育てやすいよと言われたものすら見事に枯らしてしまう苦〜い経験が何度もあり、この分野は私には不向き!ときっぱり割り切っていたはずなのですが、増やしてしまいました。(今はミントに苦戦しています)
きっかけはある日、実家の隅に置いてあった空っぽの植木鉢を見かけたこと。その昔、まるでジャングルのような植物たくさんの実家にあった、ひとつの花のことを思い出したのです。そうだ、この鉢にはカモミールが植えられていたはず。
カモミールの花が咲いたら
カモミールは、私にとっての原風景のようなもので、温かな時間を思い出させてくれる特別な花です。
育ててみたいなぁとは思っていたのですが、もしも失敗して枯らしてしまっては、せっかくの思い出をがっかりとしたものにしてしまうかも。だから私は、カモミールを育てることを避けていたような気がします。
未来を思い描くことより、過去を振り返ることが得意な私の心には、いつも過去の自分が多くを占めています。
ときにそれにとらわれて、自分自身を窮屈にしているなぁと感じていたとき、人生の先輩からこんな言葉を掛けてもらったんです。
「あなたがこれから築き上げていくものの中に、過去は新しく生きてゆくんじゃないかなと思うよ」
過去が未来とともに新しく生きる。なんて希望のある言葉だろうと思いました。止まってしまったものだって、失ってしまったものだって、これから描く未来の中で、いくらでもアップデートできるんじゃないか。だったら、未来に向かってうんと一生懸命生きてみよう。それが過去の自分を幸せにすることにも繋がるのだから。
ちょっと大げさかもしれませんが、カモミールを育てたら自由な気持ちになれそうというか、前に進んでゆけそうな気がしたのです。
枯れてしまうことや失敗を恐れずに、私なりに愛情を注いで育ててゆけたらそれでいい。日々、植物の生長に一喜一憂しながら未来に向かって、視界が広がったように感じた最近のことです。
▲枯らさずに収穫できた喜びの万願寺とうがらし。愛らしいたたずまいです。
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