【寒がりさんの冬ごもり】第3話:冬は冷えこむ木造平屋に住んで4年。部屋をあたたかく保つ5つのアイデア

編集スタッフ 田中

冬は家でぬくぬく、のんびり過ごしたい。けれど部屋がヒンヤリ、じっとしていると寒いのが悩み。

いよいよ寒くなる前に、外側・内側の両方から暖めるアイテムや部屋の冷気対策まで、3人の方に選りすぐりのアイデアをお聞きしています。

第3話は、木工作家・うだまさしさんがおすすめするアイテムをご紹介。秩父の山裾にある、古い家は佇まいは気に入っているものの、すきま風がよく入り冷えこむそう。うださんならではの寒さ対策を聞きました。

 

木工作家・うだまさしさん。古い木造平屋で冬を越すためには?

うださんがギャラリー兼住まいを構えるのは、埼玉県・秩父郡。ここでスプーンやフォークなどのカトラリーや、お皿、カッティングボードなどをメインに制作をしています。

古い木造平屋をリノベーションして住み始めて約4年、秩父は山も近く、冬は都心より寒さがこたえるそう。「工房と住まいが隣接しており、通勤する方よりは長い時間を家で過ごすので、寒さ対策は毎年グレードアップしてきました」と、うださん。

基本はホームセンターなどで購入できるものを使って、自分でできる冷気を通さない工夫をしているようです。

今回は、誰でも簡単に真似できそうなアイデアを4つご紹介いただきました。

 

あるとないとでは大違い
カーテンで部屋を仕切ってみる

▲ギャラリー(不定期営業)とリビングが隣りあっているので、ここにもカーテンを。

うださん:
「冷気を遮断して部屋の暖房効率をよくするために、カーテンを活用しています。ギャラリースペースとリビングを仕切る戸から冷気が伝わってきやすいので、その前にカーテンをつけました。

戸がない場所もカーテンで仕切るだけで冷気を遮断してくれるのであるとないとでは大違いです。

台所は土間で冷えるうえに、ガラス窓が多いので、窓にロールスクリーンをつけています。

目隠しにもなるし、夏は冷房の効きをよくしてくれるから1年中つけていますね」

▲カーテンを吊るワイヤーレール「DIGNITET ディグニテート」 / IKEA

うださん:
「以前は、カーテンレールに突っ張りポールを使っていたけど、上部にすきまができるし、見た目もあんまり気に入っていなかったのでIKEAのワイヤーレールに変えました。

シンプルなデザインで目立たず気に入っています」

 

ブリキとシリコンを併用
湯たんぽは必須

▲「湯たんぽ」シリコン製・ブリキ製 / メーカー不明

うださん:
「湯たんぽは空気が乾燥しないし、夜寝る前の足元をやさしく暖めてくれるのが好きでずっと愛用しています。以前から使っているブリキ製は高温が長く続くし、直火にかけられるのでお湯がぬるくなったら温め直して使えるので便利なんです。

我が家の場合は薪ストーブの上で温めていますが、ガスコンロ・IHでも使えるものがあるようです。ブリキ製は錆つかないように中の水分を飛ばしてから保管するのがやや面倒ですが、暖かさの持続やその見た目のレトロさが好みです。

子供が生まれてからは、ブリキ製だと火傷のリスクがあるのでシリコン製の湯たんぽも購入しました。手軽に使えるし柔らかくて肌あたりもいい。

大人はブリキ、子供はシリコンと使い分けて寒さ対策しています」

室内でも屋外でも重宝する
ダウンのレッグウォーマー

▲「レッグウォーマー」/MIZUNO

うださん:
「僕は仕事中このダウンタイプのレッグウォーマーを愛用しています。工房は半分屋外のような空間なのですが、ダウン素材だと足元の冷えをしっかりガードできます。

ボトムスの上からはけるうえ、チャック式で着脱もラクにできますし、汚れがついたらパッと払える素材なのもありがたい。

女性用もあるので、お子さんと公園で遊ぶ日やアウトドアにもいいと思います」

 

100円ショップでも手に入る!
すきまテープで冷気を遮断

▲すきまテープ/ メーカー不明

うださん:
「昔ながらの引き戸は締めていても、隙間から冷たい風が入ってくるってことありますよね。その僅かにあいた部分を塞ぐのが『すきまテープ』です。

秩父は都心と違って風が強く、古い家なので、これまで住んでいたどの家より、すきま風がすごいなあ…..と(苦笑)。そこで、すきまテープを引き戸や窓ガラスのサッシに貼って冷たい風を遮断しています。

100円ショップやホームセンターで手軽に購入できるリーズナブルさも嬉しいところ。今年は毛足の長いモヘアタイプにして、グレードアップ。

ヒーターや薪ストーブに加えて、サーキュレーターをまわして暖かな空気を循環させるように工夫して。さらに、すきまテープを使って部屋の暖かさを保ってます」

▲うださん宅のギャラリー部分

薪ストーブのある平屋暮らしに憧れる……と思っていたけれど、昔ながらの日本家屋には、良さと大変さと両方あるようです。

すきまテープやカーテンでの仕切りなど、部屋に冷気を通さない工夫は誰にでも真似できるアイデアのように感じました。

ここまで3人の方に、冬をあたたかく過ごすアイデアをご紹介いただきました。どれか1つでも試してみたくなるようなものが見つかったら嬉しいです。

冬はやっぱり、お部屋でぬくぬく、のんびりと。みなさま、よいお年をお迎えください。

 

【写真】平本泰淳(1,8,9,10枚目)木村文平(2,3,11枚目)それ以外はうだまさしさん撮影


もくじ

 

卯田真志(うだまさし)

木工作家。1983年秋田県生まれ、千葉育ち。千葉県立市川工業高校インテリア科を卒業後、大道具会社に入社。作っても壊される切なさを苦に、手仕事を生かせる道へ。特注家具を作る家具工房で勤務した後、鍛錬を重ねるため、城南職業訓練校にて学ぶ。2011年秋より「monom」として活動をスタート。現在は、展示会やクラフトフェアを中心に木の器・カトラリー・カッティングボード、ランプなど暮らしにまつわるものを制作する。

HP→http://monomusubi.com/  instagram→@uda_masashi


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