INTERIOR
【オープンな家】第3話：かごや箱でおおらかに収納。2世帯でもすっきり暮らせる整理術
ライター 嶌陽子
神奈川県二宮町で日用品の店「日用美」を営む浅川あや（あさかわ あや）さんのインテリアを紹介する特集。森に囲まれるようにして建つ、オープンな雰囲気の自宅を訪ねています。
第1話のキッチン、第2話のリビングと本棚スペースに続き、第3話では洗面所をはじめ、ものが散らかりがちな部分の整理・収納法について聞きました。
洗面所は色味をおさえてすっきりと
夫と小学生の息子、両親と5人で暮らす浅川さんですが、家の中はすっきりしています。見せてもらったのは家族のものが散らかりそうな洗面所。家族分のタオルなどはどのように収納しているのでしょうか。
浅川さん：
「我が家では誰用のタオルと決めていないんです。同じ色の無印良品のバスタオルとフェイスタオルを複数揃えて、お風呂場から手の届く場所に並べています。家族それぞれが使う際にとっていく方式です」
▲無印良品のタオルを何枚も並べて。掃除道具などを入れているかごの上には目隠し用の布をかけている。
掃除道具や洗剤のストックなど、洗面所に置きたいものはカゴに入れて収納。色と素材を統一することで、空間をすっきり見せているようです。
もう一つ目を引いたのが洗面台上の木製のバー。ほっそりときれいで存在感がありすぎず、空間によくなじんでいます。
浅川さん：
「これは私のアイデアで、スケッチを描いて家具屋さんに作ってもらったもの。ちょっとものを干したいときにとても便利なんです」
生活感の出るものは、かごやバッグにざっくり入れる
▲薪ストーブ用の手袋や道具も大きなかごに入れると見た目が気にならない。
「あらためて見ると、我が家はけっこうかごが多いですね」と話す浅川さん。確かに洗面所以外のスペースでもかごが大活躍。薪ストーブ用の道具、庭仕事用の道具などもかごにきれいに収まっていました。
▲テラスに置いてあるかごの中には庭仕事用の道具が。下のグリーンのボックスには息子の遊び道具やアウトドアグッズなどを収納。
「息子や息子の友達が出し入れしやすいようにこんなものも置いているんです」と見せてくれたのが、大きめのトートバッグ。中には息子が買ってくるおやつや使い古しのタオルなどが入っていました。
▲大ぶりのバッグは収納力ばつぐん。さりげなく布で目隠しして。
浅川さん：
「子どもたちはとにかくしょっちゅう何かをこぼすので、その時はここからタオルを取って自分で拭いてねって言っているんです」
こんな収納法にも、「この家にいる誰もが分かりやすく、過ごしやすいように」という浅川さんの思いが隠れているように感じました。
大きめのかごやバッグなら、大まかに収納してもOK。しかも中身が完全に隠れるので置いた時の様子もきれいです。
ものをきれいにしまって、寝室をくつろげる空間に
2階にある寝室も見せてもらいました。天井を低めにして傾斜をつけているので、おこもり感があって落ち着けます。
浅川さん：
「ベッドのそばにもかごを置いています。ここには小物やパジャマ、ブランケットなどを収納しています」
服をしまっているクローゼットの脇にはハンガーラックが。ここにはよく使うストールや、脱いだ直後の服などをかけています。
かごもラックも、前の住まいから持ってきたそう。手持ちのアイテムをフル活用してものをきれいに収納しているので、服や小物で散らからず、くつろげる空間になっています。
好きな素材やアイテムを選んで、楽しく収納
浅川さん：
「私はわりと大雑把な性格で、細かく収納するのは苦手。とりあえずジャンルごとに入れるものだけは用意しておいて、あとはざっくり入れればよしとしています」
好きなかごなどを活用しながら、ものの居場所だけはきちんと作ってあげる。中は細かく収納しなくてもOK。そんなおおらかな収納法だから誰でも続けられ、そのおかげですっきりとした空間が保たれているのかもしれません。
▲ダイニングスペースの階段下には文具や裁縫道具、書類などを収納している棚が。好きな箱やポーチなどに入れて見た目も楽しく。
次回は日用品店の店主でもある目利きの浅川さんが日々自宅で愛用している暮らしの道具を紹介します。
【写真】鍵岡龍門
もくじ
浅川あや
内装設計施工会社、インテリアショップなどを経て独立。神奈川県二宮町にて、全国各地からセレクトした日用品の店「日用美」を営む。
Instagram：@nichiyobi_asakawa
「日用美」Webサイト
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