【インテリアを、もっと楽しく】 第1話:見栄えも実用も。家族みんなが快適に過ごせるリビングダイニング

ライター 本城さつき

住まいを自分らしく整えることは、永遠のテーマ。

家族がいたり、ものが多かったりするとなかなか自分ひとりの思い通りにはいかないものですが、今すぐは難しくても、少しずつ理想に近づけていく方法はきっとあるはず。

そこで今回は、整理収納アドバイザーでインテリアスタイリストの村上直子さんのご自宅を訪ね、気楽に実践できる心地いいインテリアのヒントをうかがいました。リビングダイニング、キッチン、玄関、子ども部屋と、場所ごとに4話に分けてお送りします。

第1話はまず、リビングダイニングから。家族みんなが快適に過ごせる空間づくりのコツは、どんなところにあるのでしょう?

 

まずは “映え” コーナーをつくる

▲ダイニングキッチン。手前がダイニングスペース。

12年前に購入しリノベーションした築26年の二階建て一軒家に、夫婦と20歳、16歳の息子たちの4人家族で暮らしています。

玄関から続くドアを抜けると、正面から右手に向かってリビングダイニング、左手にキッチンが広がります。

そこかしこにグリーンとナチュラル素材の家具が置かれた空間は、何ともリラックスした心地いい雰囲気。モノは決して少なくないのに、ごちゃごちゃとした雰囲気はまったくありません。

村上さん:
「意識しているのは、空間のポイントとなる“映え”コーナーをつくることです。窓辺や棚の上など、小さなスペースごとにインテリアを考えるだけで、部屋全体の雰囲気がゆるやかに整うんですよ。

いきなり部屋全体のスタイリングを考えると難易度が上がりますが、これなら気楽。インテリア初心者の方にもおすすめです」

コーナーづくりはほどよくラフに、がポイント。たとえば、ダイニングの窓辺にずらりと並べたグリーンには、あえてバラバラの鉢カバーをチョイス。間に並べたアンティーク雑貨が空間にリズムを生み、グリーンを引き立てます。

村上さん:
「小物は “揃えすぎない” のがマイルール。同じものでピシッと揃えてしまうと見た目に窮屈だし、違うものが入ったときにバランスが悪くなることも。置き方も、植物の大小や高低差をつけると抜け感ておすすめです

ラフでありつつ雑多に見せないコツは、コーナーの中でテイストや素材感など “ゆるっとした” つながりをつくること。

村上さん:
「リビングに置いたラタンのチェストの上には、フレームが麦わら帽子のような鏡やココナッツの殻でできたトレイ、サンゴの花びんなど、ナチュラルな素材の雑貨を並べています。色や質感もしっくり合って、リゾートっぽい、肩の力が抜けた一角になりました」

 

雰囲気をがらりと変える照明づかい

インテリアを考えるとき、村上さんがもうひとつ重視しているのが照明です。

村上さん:
「部屋を変えたいならまずは照明から、というくらい大切。雰囲気ががらりと変わりますよ。

ポイントは、シーリングライトなど部屋じゅうを明るく照らす1つの大きな灯りではなく、スタンドライトや小ぶりなペンダントライトなど、部分的に照らす小さな灯りをいくつも置くこと。

額装したアートなど視線を集めたい場所のそばに置くと、空間のアクセントになるのでおすすめです」

たくさんの照明の中でも、特にお気に入りというのがシャンデリア。ナチュラルテイストの部屋で、ちょっと華やかな光を放ちます。

村上さん:
「男子3人に囲まれた暮らしなので、少しぐらいキラキラした要素が欲しいなあと思って(笑)。この部屋の中性的な雰囲気にはミスマッチな照明ですが、小ぶりなので存在感も強すぎず違和感はありません。影の落ち方が美しく、見ていて飽きないんです」

照明のほか、キャンドルも部屋のあちこちに。グラスに入ったタイプなら、安定感があって安心です。炎のゆらぎを眺めているだけで心がほうっとほぐれていくようです。

村上さん:
「香りのいいものを選べば、さらにリラックス効果が高まります。ハーブの香りのキャンドルをキッチンで使うのもいいですね」

 

実用性もだいじ。スムーズなお出かけ動線

▲奥が洗面所。その手前に身支度スペースが。

家族みんなが快適に過ごすためには、実用性を考えた空間づくりも必要です。

村上さんのお家はダイニングと洗面所が隣り合わせたつくり。出発時間が重なりがちな朝は特に、洗面所からあふれた人がダイニングをうろうろする状態になっていました。

村上さん:
「そこでダイニングの一角にも鏡を設置し、身支度ができるようにしました。鏡の隣にある収納庫には、家族全員の下着や靴下、ルームウエアなどを。外出に欠かせないハンカチやマスクもこの中にあるので、朝は、各自が着替えたルームウエアを収納庫に入れて必要なものを取り出し、出かけます」

▲ルームウエアは名札つき着替え入れ(ひとり1箱)に。

こうして、ダイニングに設けた鏡+収納の「身支度スペース」のおかげで、洗面所〜ダイニング〜玄関のスムーズな動線が確保され、忙しい朝もそれぞれのリズムで準備が可能になったそう。

村上さん:
「帰宅後は、この収納からルームウエアと下着を出して、そのままバスルームに直行もできるんです」

 

トレイを活用して「ポイッ」を防ぐ

リビングダイニングじゅうにいくつも置かれたトレイも、快適さをアップする必須アイテムです。

村上さん:
「メガネや腕時計、アクセサリーなど、自分も含めて家族がそれぞれに使う自分用のモノって、ついその辺にポイッと置いてしまいがち。

そこで、身支度スペースやダイニングテーブル、ソファの横などにトレイを置いて、『そこならポイッと置いてよし』としています。こまごましたものには置き場をつくる。それだけのことですが、部屋がすっきりキープできます」

▲必要なものが詰まったワーキングスペース。

ダイニングとリビングの中ほどには、机を作りつけて村上さんのワークスペースにしています。

村上さん:
「玄関が見える窓は、子どもたちが小さかったころ『仕事をしていても、帰ってきたらすぐわかるように』と考えてつけたもの。

幅1mほどのコンパクトなスペースですが、奥行きがたっぷりあり、足元を収納にしてプリンターを収めるなどかなり使い出があります」

今回ご紹介いただいたリビングダイニングは、家族みんなが集まる場所ならではの、快適に過ごせる工夫にあふれていました。

第2回で取り上げるのはキッチン。見た目の美しさと使いやすさを両立するコツをうかがいます。

(つづく)

【写真】千葉 充

もくじ

 


村上直子

整理収納アドバイザー、インテリアスタイリスト。アフタヌーンティーリビング事業部でディスプレイを担当後、独立。現在はフリーランスで活動中。カタログスタイリングや装飾美術も手がける。20歳と16歳の2人の息子をもつ母でもある。Instagram:@kikiuchireset


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