【特集|フィットする暮らしのつくり方】第4話:片付けが続く、収納のかたち。
編集スタッフ 田中
12月22日から四日間で
フィットする暮らしのつくり方vol.6
編集者・ライターの加藤郷子さん宅を
訪ねています。
最終話の本日は、加藤さん宅の
すっきり収納を叶える方法に
迫りました。
これまでに見聞きしてきて
感じたのは『自分たちの
行動の習性を知っている』、
それをしっかり見極めて
暮らしを作っているということ。
加藤さんに合った収納のかたちを
実践するお部屋を見ると、自分の
暮らしを顧みるいい機会にも
なりそうです。
ざっくり収納を叶える、隠しテク。
加藤さん宅のクローゼットには、
扉がありません。
IKEAでセミオーダーした
カーテンが扉の代わりです。
何かを仕舞いにいくとき、
取り出しにいくとき。
「よいしょ」と開閉する手間は
少しの差ですが布のほうが気楽
だと言います。
扉がつくことで、きちんと見えるとしても
「我が家は布でいい」と自分たちの
習性に気づいている加藤さんの
潔さがうらやましく思いました。
▲左側がクローゼットスペース
最近クローゼット内に作ったのは、
ダンボール置き場だそう。
ゴミとして捨てる曜日まで
保管する場所を作ったことで、
玄関などに無造作に出ていた
ダンボールを目にすることが
なくなり、すっきりしたと
仰っていました。
「何か違和感があるな〜」と思っても
何年かけても解決策がないことだって
あるものですよね。
見つかったら、すぐに実行できる
柔軟さもここに見つけました。
帰宅後は、かばんの中身をここへ。
よく雑誌や本で見る方法ですが、
なかなか実践できないもの。
加藤さんはワークスペースの本棚へ
かばんの中身置き場を作っていました。
お財布、手帳、文庫本、
ペンケース、、、いつも何が入っていて
何を使い何を使わないのか、
そういうことを発見する機会に
なりそうですよね。
扉なし、オープン収納。
ここは、キッチン脇の窓辺です。
上に棚をわたしてあり、よく使うグラスや
見せて収納できる上質な日用品が
並んでいます。
こうしたオープン収納が至るところに
ありました。そのほうが柔軟に収い方や
置き場所も変えられたりすると、
加藤さんは言います。
加藤さん(以下敬称略):
「置き場所はちょこちょこ変えます。
それは動線が変わってきたり、
気分転換だったりしますけど。
今より良くしたいから、何かしら
変えていますね。」
通常コンロ下は扉で覆われていることが
多いですが、ここには扉がありません。
お鍋を取リ出すときなど、動作のたびに
身体を動かさなくてはいけなくて
「億劫だな」と思っていた部分だったそうで、
リノベの際に扉なしの造りにしたのだとか。
小さなストレスがなくなって、
キッチンできもちよく動けますね。
コンロ下には調味料の瓶たちが
キャスター付きのケースに入って
取り出しやすくなっていました。
これは植物用のプランターケース。
サイズオーダーできるところで
ぴったり合うように、作って
もらったそうですよ。
冷蔵庫横のオープンラックも、
キッチン道具が並んでいました。
自分の習性にあった、
片付けなら続けられる。
取材中、加藤さんと話しながら
撮影を進めていくうち「居心地が
いいなあ」と感じていました。
すっきり!何も表に出していない。
というお部屋ではありません。
しかし、自分の習性にあった収納や
片付け方を実践しているからこそ、
“らしさ”みたいなものが空間全体を
包んでいて居心地がよかったと
思うのです。
加藤:
「わたし、片付け方が簡単でないと
続かないんですよね。」
そう言ってずぼらなんだと笑うのですが
ちょっぴり厳しめな買い物のルール等、
“ずぼらだけど、片付けられる”ように
仕組みづくりをしていらっしゃいました。
たくさんの方の暮らしを見てきた
加藤さんのフィルタを通して、自らに
フィットするように編集されている。
お部屋全体がそれを物語っていたように
思いました。
憧れの家具を手にいれる前に、
インテリア雑誌のなかにある理想を
追いかける前に、自分というものを
じっくり見つめることが大切だと
気づかされた気がします。
たくさんのお話をお聞かせいただき、
加藤さん、本当にありがとうございました!
そして最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
もくじ
加藤さんが関わった本の一部はこちら。
パリで「うちごはん」そして、おいしいおみやげ―暮らすように過ごす旅レシピ 重信 初江 soci´et´e bonne 小学館 2008-03 |
インテリアと暮らしが変わる!もの選びのルール 成美堂出版編集部 成美堂出版 2012-10-12 |
北欧テイストのリノベーション 加藤郷子 パイインターナショナル 2014-03-12 |
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